【2】より続く。
いったん車へ戻ってきた。これより反対側へ赴く。
青矢印が最初に降りた階段、
そして赤矢印が、今から降りようとしているところ。
とは言え、道などない。
ただの崖だったり。
それもまた予習済み。動揺することもなく、慎重かつ大胆に降りていく。
ガサ、ガサ、ガサ。
もう、そろそろ…?
ちらっ。
イタ――!!
やはり目視できると安心しますな~。
程なくして、谷底へ。そこはすなわち、かつての軌道跡のはずだが、
痕跡、一切なし!これは隧道とは逆方向を向いているが、とてもここに線路が敷かれていたとは思えない。
それはもちろん隧道方向も同じ。藪をかきわけ、隧道前へ。
乱積みの擁壁が辛うじて一部残っているが、
改めて、正対。
見た目はともかく、土木構造物としての健全性では、はるかにこっちが優良だ。あっちはもはや「死んで」いたけど。
改めて、見事なり!
…それだけに。
素晴らしい先人の遺産、貴重な土木遺産がこのような惨状に棄て置かれていることは、極めて遺憾。行政にはぜひしかるべき保全の手立てを打っていただきたい!
最後になったけど、改めて険酷隧さんに感謝します。この「大山の人車軌道」、ぜひ氏のブログをご覧ください!
以上、完結。