今回、闇黒画像満載でお送りします。画面の明度調整にご注意ください(笑)。
2009年10月17日、初めての三重県遠征。同時に、この趣味で実質初めての、滋賀県外への遠征となったこの日。これまで記事にしているのは、当日のハイライト、三重r603大杉谷海山線・大台側と、最終盤の杢原の沈下橋。
今宵ご紹介するのは、この日のほぼ一発目の物件。いきなりクライマックスキター!な出会いでありました。
宮川ダムに向けて国道422号を西進中、通りすがりの隧道表記をチェック。
・・・って、いや、知らなかったのよ・・・
時刻は早朝5時42分。夜明け前に到着したその隧道は、どう見ても廃隧道だった。えー?県別マップルでは国道として載ってるんやけど!?
・・・というくらいに、何の予備知識も持たずにやってきた・・・この有名物件に。それだけに、衝撃は大きかった。手前から迂回路がどうとかって標識もあったし、半信半疑で来てみたけど・・・マジだった。
まあ、有名物件と知ったのも帰ってからなんだけども。
Aバリで封鎖された橋。その先にあるのは
目指してきた隧道。
目指してきたと言っても、あくまで立ち寄り地として。単に通りすがりのチェックのつもりだったのに。
つもりだったのにですよ、アレは、アレは・・・
素掘りじゃねぇか!!
我がキャリア(謎)において初めて、素掘りの隧道に出会った瞬間だった。予備知識がまったくなかったために、その感動は半端じゃなかった。
当時諸先輩方のサイトを見てて、素掘り隧道は憧れだった。滋賀にはない(と思ってた)し・・・。
帰ってから調べて知ったところでは、この隧道の名前は八知山隧道。実に1998年から通行止めになっていたとのこと。この年に北海道で発生した豊浜トンネル崩落事故を受けての点検調査の結果、坑口上の岩盤崩落の危険性が指摘されたためだったとか。
先に書いとくと、今年(2017年)2月、晴れて新八知山トンネルが開通、それまで町道を迂回していた長年の交通障害が解消された。それに伴い、この隧道はようやく「正式に」廃されたようだ。まあそのあたりは記事内でおいおい・・・。
てなわけで、場所はコチラ↓
まずは、夜明けも待ちきれないほどの当日の興奮を思い出しつつ・・・
橋を渡り、正対。
うおおおイカツイ!
素掘りゆえにポータルを持たないが、そこは国道隧道、デリニエーターが洞内に設置されている・・・
のが、余計にイカツイのだよな~。まるで魂を導くかのような。・・・冥府への道ってなぁ、こんなんだろうか。
写真は割愛するが、隧道脇には道祖神碑もあり、なんでもこじつけるクソ●霊マニアならば、心霊スポット認定間違いないな(笑)。
そう、威圧感はあるが、現場で恐怖は全然感じなかった。テンションが上がってたんだろうな~。
こんな心霊サイトみたいな写真だけども(笑)。
そう、実は有名物件だったこの隧道、すでにいろんな先人が記事にしておられるが、もちろんそれらは昼間に訪問されたもの。無知ゆえにこんな時間に来ちゃったわたくしなので、こういう「八知山隧道ダークサイド」は、逆に貴重なんじゃないかと・・・(笑)。
ボケボケだけど、
ちょっと好きな一枚。
先ほどからお気づきだろうが、車からハイビームで照らしたまま探索しているので、非常に明るい。対向車は来そうにないしな(笑)。これも怖くなかった理由かな。
ようやく夜明けの気配。自分と隧道と、二人きりの静寂。
こういうの(昼間以外の隧道探索)も、おそらくこの時が初めてだったと思う。
やはり洞内は
素掘り隧道って、照らし方によっちゃあ
あー憧れの素掘り(笑)。この時は感動したなあ・・・。
西側に抜けたら、
夜が明けていた。そしてそこには、取り残されたおにぎり。
通行止めではあるものの、台帳の上では現役の隧道だったはずの八知山隧道。国道に完全素掘りの隧道があるってことの貴重さをこの時は認識していなかったが、考えてみればコレはかなり凄いこと(だった)と思う。まあ、今ではついに鬼籍に入ってしまったわけだが。
全国的に見て、モルタル覆工さえされていない完全素掘り隧道が国道に現役で存在してる例って、あるのだろうか。
振り返る、西側坑口。
終わりっぽく見えて、まだですねん。
【2009年後篇】に続く。
多少マシな写真もありますよ(笑)。