【5】より続く。
では、せっぷんとんねるへ入洞。
明治20年の麒山道大改修で掘られたという、完全人道サイズの素掘り隧道。
未熟な掘削技術で穿たれたのか、さほど長くない洞内は右・左とS字を描いている。
振り返り。
雰囲気はいいんだけどねぇ…。
雰囲気だけは…って、
…キタよ…。
確かに、
異様だこりゃ。ぱっと見ナニがナンだか、でしょ?
コレ…なんつうの?無数の照明が内蔵されたビニール管?が、異様な形で洞内に…そう、打ち付けられている。
なんだこれ!?
それは、抜けて見ればわかる。
せっぷんとんねる、真浦側坑口。
いやホント、最高の雰囲気になり得るのに、残念やな~。そして、恋人たちにとっても「整地」たり得るのかは…微妙?
さっきの洞内のしかけ…わかりますかね?
ズームしてみる?
ああー(嘆息
まあこうゆうことですよ。
ご丁寧に、ココから見たらキレイなハート型に見える、ってポイントにカメラ設置台があり、愛し合う二人がタイマーで撮影できるようになっていた(笑)。上の写真もその台あたりから撮影。
まぁ…コメントは差し控えておく。ただ一つ、今思えば心残りなのは…
おっさん独りでタイマー撮影に興じてみればよかったな~(爆)
そして、抜けた先が「ハッピーゾーン」なのだが、恋人たちがハッピーになりそうなものは、二人がけの木製ベンチ…そして素晴らしい景色。
なぜか日本海の雄大な眺めをほとんど撮ってない愚かなわたくしだが、残念すぎるネーミングはさておき、ここで二人で過ごせば、確かに素敵だろうな、とは思った(笑)。
さて、
ハッピーゾーンから先の麒山道は、
いよいよ、か?
いよいよね!?
この見事な石積み、明治の改修によるものだと思われるが…まさか江戸道のまんまじゃないよな?
石積みの上面が、そのままゆるやかな階段になるように積まれている。素晴らしい技術だ…。
その階段より振り返ったのが、コチラ。
素晴らしい!ファンタ~スティコ!
(なんでイタリア語やねん)
目にしているのが「ハッピーゾーン」と「せっぷんとんねる」なんて残念な名称であるとはとても思えない(笑)。
そこにあったのは、古から人々の前に立ちはだかってきた、超ハードコアな天険の姿だった!
そして隧道外側の断崖には、初代麒山道のわずかな平場がやはり見て取れる。改めて麒山和尚の偉大さ、その片鱗を感じることができる、そんな光景だった。
階段を登りつめると、待ち受けるは
この豪快な切通し。
落石を寄せただけっぽいこの切通しをクリアすると、
断崖パートへ。
遊歩道然としたかりそめの姿はついに風前のともしび。やはりこれは、能登半島地震以降、「ハッピーゾーン」より先はまともに手入れされてないように思える。
にしても、真浦側もこの曽々木側も、通行禁止になってないのが不思議で仕方ない。
こんな状態ナンデスヨ?
こんなもん、ヒールをはいたお姉さんとかゼッタイ歩けない(笑)。でもまあ、逆に大手を振って通行できる、ってことでもあるよな(笑)。
盛り上がってきたよ~!?
目指すは、曽々木隧道と八世乃洞門に挟まれた、あのアンタッチャブル・エリアだ!
【7】に続く。