まさか、こんな映像が残っているとは、夢にも思いませんでした。しかも、ノイズなどもなく、完璧な状態です。


NHKの大河ドラマ、「勝海舟」です。ダイジェストなのですが、萩原健一が演じた岡田以蔵と、藤岡弘が演じた坂本龍馬の最期が、全てありました。私など、半世紀以上ぶりの再会です。


今年の3月に、ショーケンの以蔵と、渡瀬恒彦の田中新兵衛のことを、ブログに書きました。記憶だけが頼りでしたが、ほぼあっておりました。以蔵が捕縛される途中、勝海舟と対峙するところなど、我ながら台詞まで良く覚えていたと思いました。唯一違ったのは、豆を食べるシーンは、田中新兵衛ではなく、大原麗子扮するお久と以蔵でした。


半世紀以上経ち、様々な役者が、人斬り以蔵を演じましたが、誰一人ショーケンを超えておりません。今回、この映像を見て確信いたしました。当時、24歳です。当時の大河ドラマで、この年齢でのクレジットのトメは、異例中の異例です。


慕っていた武市半平太に裏切られ、土佐藩にも裏切られて捕縛され、処刑される下級武士の哀しさが、ここまで出ていた以蔵を、私は他に知りません。わずか数回の出番にも関わらず、存在感は圧倒的でした。


藤岡弘の龍馬もいい。「仁」における内野聖陽が近いですが、歴代三本の指に入る龍馬です。暗殺されるシーンなど、まさに壮絶です。


映像には、松方弘樹の勝海舟は勿論、他の役者も映っておりましたが、わかりましたかねえ?


武市半平太 伊藤孝雄

近藤長次郎 北村総一朗

中岡慎太郎 高津住男

杉純道 江守徹

大久保一蔵 西沢利明

おりょう 川口晶

千葉重太郎 原田大二郎


みんな若い。そして何より、大原麗子のお久が、まあ綺麗です。あの声だけでゾクゾクします。


コメントには、なぜ再放送しない?などというものがありましたが、しないもなにも、当時のVTRは、残っていないのです。だからこそ、ごく一部とはいえ、よくこれだけの状態で、残っていたものです。投稿者に心から感謝いたします。


ショーケンの岡田以蔵、藤岡弘の龍馬で検索するとYouTubeで出てまいります。この頃のショーケンが、いかに凄かったかが、よくわかります。


※途中降板しましたが、以蔵の最期は倉本總らしさが実に良く出ておりました。


また、勝海舟役の松方弘樹も、病気で降板した渡哲也の代役でしたが、これがまた、実に良いのです。当時は「仁義なき戦い」などで、ゴリゴリのヤクザばかりを演じていた時ですから、「NHKで松方弘樹が主役?」と、決まった時には驚きましたが、東映とは別人の松方弘樹が、そこにおりました。

私の場合、ドラマを見る基準は、いつの時代も脚本家でした。


昔なら、倉本總、山田太一、向田邦子、市川森一ならば、何をおいても必ず見ておりました。


それが、時代が変わり、坂元裕二、宮藤官九郎、古沢良太、大森寿美男、林宏司、福田靖らになり、さらに野木亜紀子が現れました。


何人かは、配信ドラマや映画が主戦場になり、さらに蛭田直美、藤本有紀、吉田恵里香、安達奈緒子、渡辺あやらが台頭し、さらには生方美久や兵藤るりという、坂元裕二に憧れた新星まで現れました。いつの時代にも、新しい才能と出会うのは、嬉しいことです。


役者は、あくまでその次なのです。大好きな役者がでていても、なんじゃこりゃ?ということは多々あるからです。しかし、好きな脚本家に、好みの役者が揃えば、それはもうテッパンです。


七月からのドラマでは、そういうそそられるドラマは、今のところ、あまりありません。「VIVANT」のような大作はありますが、今期の「銀河の一票」のようなドラマは、見つけられません。


じっとアンテナを張って、何かが引っかかることを期待しております。





どんなことでも、ハッピーエンドになればこんなに楽しいことはありませんが、世の中そんなにやわではありません。  


「GIFT」がハッピーエンドではないと、随分批判されておりますが、この間にも書いた通りで、別にバッドエンドが悪いわけではありませんし、そもそもバッドエンドというほどでもありません。


確かに、山田裕貴扮する涼は亡くなりましたが、悲しみを糧にして、絶対王者を追い詰めたのです。このドラマの欠点は、余計なサイドストーリーを詰め込み過ぎたことです。このキャラクター、いるか?というのも、随分おりました。

 

もし、バッドエンドがダメだと言うなら、「鬼平犯科帳」など、バッドエンドだらけです。「水戸黄門」は、全てハッピーエンドですが、「鬼平犯科帳」もハッピーエンドだらけなら、こんなに支持されなかったでしょう。


昔ながらの、人を殺さない、貧しいものからは盗まない盗賊であっても、大概は殺されるし、平蔵の身内の密偵ですら殺されます。その切なさが、私たちの心をうつのです。


ちなみに、間もなく最終回を迎える、「銀河の一票」

は、どう考えても普通のハッピーエンドでは済まないと思っております。


都知事選挙に勝ち、何もかもがうまくいき、めでたしめでたしになるとは、とても思えないのです。ただし、もし負けたとしても、どこかに希望のあるラストになると確信しております。


※松下洸平扮する流星は、都知事に立候補する際、坂東彌十郎扮する鷹臣と、ある約束を交わしておりますが、私は黒木華扮する茉莉を、副知事のような要職に抜擢することだと睨んでおります。