浅草橋にある角打ちもできる酒販店「SAKE Street」の創立3周年の記念パーティーに参加してきました。
SAKE Streetは日本酒ウエブメディア事業と酒販事業の二本柱で創業し、空太郎は記事を書いているのですが、酒販部門でもなかなかに魅力的なお酒を扱っているので、パーティーではいただける30種類近いお酒を順番にいただきました。
その中から美味しかったお酒をいくつかご紹介します。
1本目はこれです。
「原田(はらだ)純米吟醸 無濾過生原酒」。
山口県周南市のはつもみぢさんが醸しているお酒です。
SAKE Streetは開店時に13蔵の取り扱いからスタートし、2年目までに8蔵が追加されて21蔵となり、さらに直近の3年目に6蔵が加わり27蔵体制になっています。
さらに、12月から2蔵が加わり、29蔵体制で、お店のサイズからいっても、ほぼ手いっぱいの状況だと思います。
取り扱う銘柄は正直、知名度いまいちの蔵もありますが、超人気蔵もいくつかあります。
「天美」「信州亀齢」「土田」「風の森」あたりでしょうか。
特に「天美」については、店主(社長)の藤田利尚さんと天美の杜氏の藤岡美樹さんの信頼関係が厚く、在庫切れが起きないだけのお酒が常に置いてあり、店の看板酒になっています。
1本目にいただく「原田」は開店時から扱っている山口の人気酒です。
山田錦55%精米の純米吟醸、無濾過生原酒です。
上立ち香は芳醇で甘い香りが鼻腔を撫でます。
玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、ツルツルの感触をアピールしながら、軽快なスピードで滑り込んできます。
受け止めて保持すると、促されるままに流れるように膨らみ、拡散しながら、適度な大きさのガラス球様の粒々を速射してきます。
粒から滲出してくるのは甘味8割、旨味2割。
甘味はザラメ糖系の適度に奥行きのあるタイプ、旨味はシンプル無垢でシルキータッチの印象で、両者は仲良く足並みを揃えながら、華やかなワルツを踊るのです。
流れてくる含み香はデリシャスリンゴのゴージャスな香りでデコレート。
後から酸味と渋味はほんのわずかに現れて、隠し味役を担います。
出来の優れた甘旨味は終盤まで含み香とともに、完成度の高い吟の世界を描き切るのでした。
「原田」の不変の味わいでした。
それでは、パーティでいただいたお酒、2本目を紹介します。
お酒の情報(22年338銘柄目)
銘柄名「原田(はらだ)純米吟醸 無濾過生原酒 2021BY」
酒蔵「はつもみぢ(山口県周南市)」
分類「純米吟醸酒」「無濾過酒」「生酒」「原酒」
原料米「山田錦」
使用酵母「不明」
精米歩合「55%」
アルコール度数「16度」
日本酒度「不明」
酸度「不明」
情報公開度(瓶表示)「△」
標準小売価格(税込)「1800ml=4400円」
評価「★★★★★(97点)」