JALの酒②「水芭蕉 純米吟醸 共鳴」透明感溢れる甘旨味が美しく舞い、含み香が麗しく飾る | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

酔い人「空太郎」の日本酒探検

意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
SAKETIMESにも連動して記事を載せます。

JAL(日本航空)のビジネスクラスで豪州へ遊びに行ってきました。

もちろん、ラウンジでも機内でもしっかりと日本酒を楽しみましたので、ご報告します。

さくらラウンジでの2杯目はこれです。

 

 

「水芭蕉(みずばしょう)純米吟醸 共鳴」。

群馬県川場村の永井酒造さんが醸しているお酒です。

 

永井酒造は1886年(明治19年)の創業で、当初は「力鶴」の銘柄で地酒造りを展開していました。

しかし、日本酒の低迷と、等級制度の廃止を契機に、普通酒(三増酒)と決別すると共に、特定名称酒「水芭蕉」を1992年にデビューさせています。

 

その後も、生酒販売強化のための流通網整備や輸出強化、瓶火入れ設備の早期導入など、地酒業界の先頭を走ってきています。

近年は瓶内二次発酵の発泡清酒に力をいれています。

 

その動きの早さには目を見張ります。

そして、ラウンジでいただくのは兵庫県産山田錦60%精米の純米吟醸酒、火入れ酒です。

いただきます。

 

 

上立ち香はフルーツポンチを思わせる柔らかな甘い香りがほんのりと。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、ツルツルの感触をアピールしながら忍び入ってきます。

 

受け止めて保持すると、促されるままに流麗な雰囲気で膨らみ、拡散しながら、適度な大きさのガラス玉様の粒粒を連射してきます。

粒から滲出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味はさくらんぼを連想させるタイプ、旨味は潤いたっぷりの印象で、両者は足並みを揃えて澄み渡った青空のようなハーモニーを奏でるのです。

 

流れてくる含み香は可憐な花のような甘い香りで見事にデコレート。

後から酸味や渋味は現れず、あくまでも透明感たっぷりな世界を最後まで描き続けるのでした。

余韻も甘い香りでした。

 

 

優等生の純米吟醸酒でした。続いて、さくらラウンジのお酒、3本目に参ります。

 

お酒の情報(19年242銘柄目)

銘柄名「水芭蕉(みずばしょう)純米吟醸 共鳴 2018BY」

酒蔵「永井酒造(群馬県川場村)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「不明」

使用酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「×」

標準小売価格(税抜)「1800ml=3000円」

評価「★★★★★(4.3点)」