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この時季に作るものといえば、そうです「イカの塩辛」。
この辺じゃ「きりごみ(切り込み)」ですけど。
あたしの「きりごみ」、年々希望者が増えて、
だから作る霊も増えて、今年は80パイ。
疲れましたよ。
三人で作業して、朝9時半から夕方4時まで。
朝から昼にかけて天気が良かったから、
うまい具合に干せて、きっと今年に「きりごみ」は
上等に仕上がると思う。
その代償が背中の痛み。
長時間下を向いてイカを切っていたから、首の後ろから
肩胛骨の下あたりにかけて、バリバリ。
明日の朝から、毎朝漬け込んだ樽をかき混ぜる。
約一ヶ月、それを続ける。
そのことで塩がこなれ、熟成が進む。
そして、なんとも言えないクルミ味になるわけです。
それぞれの家でそれぞれの作り方があると思うけど、
我が家は塩だけ。
シンプルだけど、美味い。
冷蔵庫に入れて来年の夏までおくと、発酵が進んで
イカはほとんど原型をとどめず、まるでとても濃い
スープのようになって、それはそれは信じられないほど
まろやかで、えも言われぬ味になります。
発酵、素晴らしいですねえ。
さて、風呂に入りますか。