北アルプスの最奥は遠かった!
*****
■1日目
■2日目
あさて。
野口五郎岳に登頂したところからのつづきであります。
ここまではこんな稜線天国みたいなトレイルを進んできました。
いや~、気持ちいい稜線だったなぁ。
山頂で15分ほど休憩したのち、お次は水晶小屋を目指していったん下ります。
5分ちょっと下っていくと、頂上まであと360mのペイントが現れました。
野口五郎は山頂を巻く道もあるので、ここが分岐になっているのです。
それにしても日差しが暑い!!!
ニゴウの傘は遮光効果があるやつなので、差してると涼しいんだそうな。
一応ワタシも傘を持ってるんだけどただの雨傘だし、それよりなによりこの時折現れてくる岩稜帯で傘なんて差していられない!
2023年の夏は猛暑続きでお天気に恵まれたのはうれしいのだけど、こんな稜線で灼熱のような暑さを味わうとは思わずに、別の意味でもヘロヘロ。
実は【其の弐】で立ち寄った野口五郎小屋は、水不足のために水の販売に制限がかかっていたほど。(烏帽子小屋ですでに注意喚起がされていた)
いや~、暑かったなぁ。
それでも前に進まねばなりませぬ。
中央やや右に水晶小屋がめちゃんこちいさく見えていますが、わかるかな?。
これが気が遠くなるほどに遠~く見えるんですよ。。。(いや、実際遠かった!)
am8:11 @2,798m
真砂分岐にやってきました。
当初3日目はここから湯俣方面に下りるつもりでいたので、ここまで歩いて来た道のりは次いつ歩けるかな~なんて思いながら歩いておりました。
それが結局は完全なるピストンになるなんてねぇ。
こっちの谷が湯俣方面なんだよね~なんて言っていた記憶。
またその話は【其の五】あたりでするとして、先へと進みましょう。
トレイル脇にはお花が咲き乱れておりますよ。
そして行く先は岩場の連続。。。
だいぶ進んできました。
野口五郎があんなに遠くに見えるようになってきました。
そして竹村新道方面。
地図には登り下りともにきついとか、滑りやすいとか、なかなか不安になる情報が書かれているこのトレイル。我が家は結局途中で引き返してきたのだけど、ここを歩く人がいるんだもんね。すごいよなぁ。
こっちは立山方面が見えていたのかな。
その手前には五色ヶ原も見えていたはず。
さて、我々は大きめな岩稜帯ゾーンに突入したもようです。
濡れてたら滑りそうなところもあった印象。
ひとつ岩場を超えたと思っても、
またも岩々。。。
▲のところから100mくらい下って、ようやく鞍部に。
am9:42 @2,729m
そしてここが東沢乗越であります。
先ほどの真砂分岐からここまでの岩稜帯が、メンタル体力共にめちゃんこ削られた!
ってことで、アミノバイタルでチャーーーージ!
ひさしぶりに飲んだけど、こういうときはやっぱりこれだわね。
15分小休止しまして出発です。
さー、小屋まではコースタイムであと40分!
でも地図に足元注意って書いてあるし、気をつけていきまっしょい。
あともうちょっと!と思いきや、稜線を目で辿ってみても、これはどうやって歩いていくんだい?というような険しそうところを行く予感しかない。。。
そんな予想通り片側が切れたトラバースやザレたトレイルが現れて、歩きづらいったらない!
しかも一度コースアウトしてけっこう恐怖を感じる岩場を進んでしまったので、さらなるダメージでヘロヘロのぺらぺら状態ですよ。。。
ようやく小屋直下。
しかし斜度がありすぎて、小屋が全然見えない~。
なんだこの急登は。
やっと小屋が見える位置まできました。
あともうちょっと!
am10:45 @2,903m
水晶小屋、到着です!
ひー、つかれたよー。
だってこれですよ?
奥にある野口五郎はなだらかで快適そうに見えるのに、手前の険しいこと!
色がもうヤバそうだし、ところどころで尖がってるもの。
あー、でも無事に来れてよかったー。
【水晶小屋トイレmemo】
〇男性用、共用(2つ?3つ?くらい)
〇洋式(簡易水洗でトレペも流す!)
〇トレペあり
〇手洗い水あり
〇200円
さてお昼も近いことだし、腹ごしらえをしていきましょう。
今日はモンベルのリゾッタ。
リゾッタはいろんな味が出ているようなので、人気のやつを調べて私はサーモンチーズ、ニゴウはベーコントマトクリームをチョイスしてみました。
味はたしか美味しかったのですが、食感がちと微妙だったような。。。
とはいえ、お湯入れて3分でできるっていうのは山行中の昼には絶対的正義なんですよね。
昼休憩を短めにしたい&軽さが欲しい!というときは、また活用するかも~。
そしてここに来たら絶対買いたい!と思っていた、イワギキョウモチーフの水晶小屋てぬぐいをゲット♪
@1,800円
実はコレちょうど売り切れでして。
でもこの日はちょうど荷揚げ日だったようで、ごはん食べてるあいだにタイミングよく届いてくれて無事買えたという代物でございます。うふふ、うれしい~。
am11:15 @2,903m
それでは水晶岳アタックに参りましょう!
あまりにしんどすぎて山頂はパスしようかと思うほどでしたが、ごはん食べたら回復したのでいってきまーす。小屋の裏手からまずは軽くひと登り。
左手には雲ノ平が見えてきました。
お、ちいさく雲ノ平山荘も見えてるんじゃない?
このあたりはなだらかなトレイル。
だんだんと道幅がせまくなってきておりますが、空身なのでけっこうスイスイと進んでいきます。
20分ほど進んだところでハシゴ登場!
これを最初にほかの人のブログで見たとき、なんてコワいところなんだ!なんて思ったのだけど、実際はそこまででもなかったかな。
奥に見えるのは薬師だったかしら。
そういえばさっきのハシゴがあったところ以外にも一か所岩稜帯がありましたが、空身なのもあってわりと軽快に進めました。
am11:54 @2,986m
そしてついに水晶岳到着であります!
やっと来れたー!
水晶岳は我が家が黒部源流域に足繫く通っていたころから、ずーーっと行きたかったお山。
さすが北アルプスの最奥と呼ばれるだけあって、近くまでは来れてもなかなかここまではたどり着けなかったんですよね。
あ~うれしい!
こっちは南側だったかな。
だとすると、真ん中に見えてるのが鷲羽でしょうか。
そしてこちら西側の薬師岳方面▼
手前は雲ノ平でございます。
最後に赤牛岳と読売新道▼
手前の岩々がけっこう険しそう。。。
am11:58 @2,986m
我が家の念願叶っての場所なのでのんびり過ごしていたいところですが、今日はまだここで終わりではないんですよね。
写真だけ撮ったら、小屋にもどりましょう。
pm12:39 @2,903m
で、小屋までもどってきました。
そしてザック背負ったら早々に出発です。
お昼に近くなるにつれて雲が多くなってきました。
どこかの方角には黒い雲が湧いていたけど、雨に降られないといいなぁ。
ワリモ北分岐までの道は、思ってたよりもなだらかなところが多くて歩きやすい。
そして30分でワリモ北分岐にやってきました。
どこでそんな話になったのかがあまり記憶にないのですが、なぜか当初の鷲羽岳を経由して三俣山荘へ。という予定が雲ノ平に行くことになり、この分岐は岩苔乗越方面へと進みます。
たしか。。。雲ノ平はなかなか来られないし、鷲羽に行くのとコースタイム的にさほど変わらないからいいんじゃない?とかなんとかだったようなあいまいな記憶。。。
pm1:17 @2,731m
さて、岩苔乗越でございます。
ここからでもまだ鷲羽をパスして三俣山荘に行けるけどいい?なんて話をしながら雲ノ平へと向かいます。
ワリモ北分岐から雲ノ平までは、以前歩いたことがあるので一応記憶にあるんですよね。
でもこれが思っていたよりも全然長くて。。。
今朝出発してから12時間ほど経過してかなり消耗しているのもあって、このあたりもしんどかったなぁ。
鷲羽の裏側と、三俣蓮華▼
雲ノ平よりは行きやすいと思いつつこちらもなかなか再訪ができないのだけど、次回は鷲羽池を眺めながらのんびり過ごしたいな~と願望だけは持っているのですよ。
さっきまでいた水晶岳がけっこう遠くなってきました。
これは。。。奥に見えるのが薬師岳かな。
その手前の平らな台地は雲ノ平のはしっこでしょうね。
分岐から30分でハシゴのところにやってきました。
岩苔乗越から祖父岳までは、けっこうアップダウンが多くて、まだかまだかと言いながら歩いておりました。
pm2:02 @2,825m
ようやっと祖父岳であります。
そんなところで【其の参】はここまで!
【其の四へつづく】