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我が家の夏休みがやってきました!
8月にテン泊に行くのなんて、何年ぶりでしょうか。
振り返ってみると、なんと2019年の立山ぶり。
4年ぶりですよ、4年ぶり。
ここ数年はコロナというよりも、天気に嫌われすぎて8月は山に全然行けておりませんでした。
休みは取っていたのに、毎回毎回地団駄踏んでいるうちに夏が過ぎていたんですよね。あぁもう
ホントやるせなかった。。。
しかし!ようやく我が家にも夏を味わうときがやってきました!
しかもこの山行の直前にワタシの転職先も無事に決まりまして、軽やかな気持ちで山に向かっていったのであります。
そもそもなぜ今回裏銀座に行くことになったのかはあまり記憶がないのですが、転職したら4連休とか取れないかもしれないから、連泊しないと歩けないところに行こう!という話だったんじゃないかな。
結局は七倉から雲ノ平ピストンを歩いてきましたが、実は当初の予定は、
1日目:七倉→(ブナ立尾根経由)烏帽子小屋
2日目:烏帽子小屋→野口五郎岳→水晶岳→三俣山荘
3日目:三俣山荘→鷲羽岳→(竹村新道経由)湯俣山荘
4日目:湯俣山荘→七倉
というものでした。
このルートは通称・野口五郎サーキットというんですね。今調べて新発見!
そしてタイトルに裏銀座と書いておりますが、今回の本命は水晶岳でして、槍までは行きませぬ。
それなら折立から入って黒部源流ぐるりしながらの水晶へ。という案も出ていたのですが、最後に湯俣で野天に入ってビール♪というのがやりたくて裏銀座コースにしたのですよ。
ま、それもまた変更になってしまうんですけどね。。。
そのへんはまた話の中で。ということで、前置きはこのへんにしてそろそろレポをはじめていきましょう!
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前日は七倉にて車中泊。
外は19℃でしたが、車内はちょっと暑くて窓チョイ開けして就寝。
夜中に寒くて閉めたけど、タオルケット&扇風機使用で快適に寝られました。
【七倉℗】
〇約50台(無料)
※1/3位の埋まり具合で、下山後は9割ほど埋まっていました。
【トイレmemo】
〇男女別
〇洋式(水洗)
〇トレペあり
〇洗面台(鏡付)あり
※電気はセンサーで自動点灯
※駐車場の奥にある
■1日目(8/1火)
天気:くもりときどき晴れ、一時雨
ルート:七倉℗→ブナ立尾根経由で烏帽子小屋(テント泊)、テント設営後烏帽子岳ピストン
am5:22 @1,060m
さてさてはじまりますよー。
七倉℗から先は一般車通行止め。タクシーにて高瀬ダムまで行けるのですが、我が家は節約して歩いていきたいと思います!
それにしても、ワタシのザック見て!
今回3泊のテン泊で、ようやくここまでコンパクトにできました!
水・カメラ・サコッシュ抜きで、8.7kg。
たぶんもっと軽量化できることがあるんだろうけど、Max18kgとか背負ってたころもあったんだもんね~。あのころはなにを入れてたんでしょうかね。
そんなことを話しながら、いってきまーす♪
▲で見えているトンネルの脇には、七倉登山口▼
船窪小屋から行くならこちらから。
我が家はブナ立経由なので、こちらはスルーです。
まずは長めのトンネルをひとつ越えまして、あとは短めなのがいくつか。
最初のトンネルだけは設備点検で電気が消灯していたのですが、出入口に懐中電灯が用意してくれてありました。
am6:18
高瀬ダムの九十九折直下のところにやってきました。
ここよく見るところー!
この立派な石積みは人力で作られたとかいう話ですが、実際見ると圧巻のスケールでした。
さー、この九十九折をがんばって登っていきましょう!
と思っていると、なんとニゴウが車にスマホを忘れたらしい。
おいおーい、4日間もあるのにスマホなしはさすがに楽しくないし、いろいろ不便すぎるでしょうよ。。。
ってことで、ニゴウが取りにもどってるあいだ、ワタシはのんびりダムまで進ませてもらいますよ。
am6:55 @1,270m
えっちらおっちら登っていきまして、高瀬ダム到着。
ダムのところからは、野口五郎の稜線が見えております!
明日はあそこを歩けるんだよね、お天気良いといいな~。
【高瀬ダムトイレmemo】
〇簡易トイレ1基あり
〇和式(簡易水洗)
〇トレペあり
〇手洗い水×
※湯俣側(左側)にあり
行動食食べながらのんびり待っていると、ニゴウさん発見です。
さすが早いね~。
ワタシが片道1時間半くらいかけてきたところを、結局往復1時間で走ってきた挙句、「良いウォーミングアップになったわ」とのたまっておりました。
なんですか、その余裕さは。
am7:18 @1,270m
無事合流しまして、先へと進みます。
烏帽子方面は右へ。
トンネルを抜けると、すでに異世界が広がっておりました。
ものすごい山奥感。
10分ほどで不動沢吊橋。
この吊橋、長かった~。しかも足元の板がところどころで穴が開いていて、なかなかスリルありでした。
吊橋を渡って、濁沢キャンプ場を通過。
2023年は管理ができないためということで利用禁止になっていたけれど、また再開するんでしょうかね。
一旦トレイルに入り、10分で丸太橋を渡ります。
この丸太橋、よく流されるらしいですね。
これも数日前に新しく掛けられたものというのを帰ってから知った我が家ですが、橋がなかったらけっこう困っただろうなと思うほどの水流でした。
この丸太橋はさっきの吊橋よりコワかったですけどね!
あと丸太橋のあたりは積まれた土砂で見通しが悪くて、ちとわかりにくかったです。
YAMAPの地図を見ながら、登山口方面に進んでいきます。
am7:51 @1,348m
高瀬ダム登山口にやってきました。
よく見るこの黄色い道標には、『北アルプス裏銀座登山口』と書かれています。
ようやく我が家も裏銀座へとやってまいりました!
さー、ここからはアルプス三大急登といわれるブナ立尾根に突入です。
登山口を12番として、100mごとに番号がつけられています。
0番は烏帽子小屋で、ようやく稜線に出るということだそう。
すこし進むと急な階段が現れまして、しばらく登っていきます。
耐久性はあまりないらしく、たしかひとりずつの通行と書かれていた記憶。
階段を終えたあとも、ガツガツと高度を上げていくトレイルを登っていきます。
11番は20分ほどで通過しまして、そこから30分で10番!
am8:58 @1,677m
権太落シと書かれた9番を通過。
ここまでで標高差300mちょい登ってきました。
20分ほどで8番まできましたが、ここらで5分ほど小休止を。
風が良い感じに吹いていたけど(けっこう冷たい)、とにかく運動量が多いからか汗がハンパない。
1日目はそれを見越して半袖にしておいて正解だったな。とはいえびしょびしょでしたけどね。
稜線には厚めのちぎり雲みたいなのがありますね。
青空が見えるのが希望だけど、お天気どうでしょうか。
8番から7番までは15分。
一休みと書かれておりますが、先ほど休憩したのでそのまま進みます。
段差が大きい!
でも階段状になっているところが多くて、足がフラットに置けてるので想像してたよりも断然登りやすかった印象でした。
6番が出てきたら休憩しよう!と言いながら歩いているも、20分ちょっと進んできても全然見つからないので、すこし広めのところで昼休憩。
ささっと食べられるようにとおにぎりを。
とはいえ、テン泊の1日目は大抵おにぎりな気がするけどね。
3個の内、2個をもぐもぐ。
あさりしぐれが思いのほか美味しかった!
20分ほど休憩して進んでいくと、すぐ上のところに6番発見!
なんだよー、すぐだったのかー。なんて言ってましたが、さっきのところはちょうどよく座れる倒木があったからまあいっか。
意外とお花がちらほら咲いてました。
●左:蛍袋(ホタルブクロ)、右:千手岩菲(センジュガンピ)
●左:丸葉岳蕗(マルバダケブキ)、右:大葉擬宝珠(オオバギボウシ)
ようやく5番!
6番からは30分弱でした。
その後も段差のあるトレイルをぐいぐい登っていきます。
am11:13 @2,208m
三角点のある4番を通過。
5分ほど小休止して。
10分ほどいくと、『タヌキ岩』と書かれた大きな岩を通過。
●左:山母子(ヤマハハコ)、右:黄苑(キオン)
これは食べられるのかな?とニゴウと話していたのですが、どうやら熟していると甘酸っぱくて食べられるやつらしいです。
●黒臼子(クロウスゴ)
3番を30分弱で通過しまして、ついに2番!(3番→2番は20分ほど)
そこから20分で1番へ。
三ツ岳方面がよく見えております。
眼下にはダムが。
位置的に七倉ダムなんじゃないかと思われます。
1番から10分ちょっと進んで行くと、なにやら開けたところに出ましたよ。
ここから北側がよく見えるんですが、なぜか往路での写真がない。。。
代わりにお花を。
トレイル脇はちょっとしたお花畑になっておりました。
pm12:40 @2,528m
その展望地からほどなくして、烏帽子小屋(0番)に到着です!
そしてようやくブナ立尾根終了!!
小屋の前からは読売新道が丸見え。
こうやって見ると、赤牛岳も歩きたい欲を掻き立ててきますねぇ。
小屋前でパチッとな。
【水場】
〇小屋内
〇1L:200円、500ml:100円
※水の補給は5~19時まで
【トイレ】
〇男性用×1、共用×2(和式のボットン)
〇トレペあり
〇手洗い水×(アルコール消毒あり)
※紙を燃やしているのか、燻製のようなにおいがきつめ
受付をしてさっそくテント場に向かいます。
道の脇にはお花がいっぱい!
そういえば小屋の前にもたくさん咲いていたのに撮ってないや~。
そしてテン場が見えてきたのですが、ここからの景色がもう圧巻!
我が家は最初これが野口五郎岳だと思っていて、野口五郎ってこんなにカッコいいんだ!なんて惚れ惚れしていた勘違いエピソード。
これは三ツ岳というところだったようです。
でもこの景色、素晴らしくないですか。
ずっと樹林帯を歩いてきて、小屋の前で赤牛を眺め、そのあとにこれってもうホント息を飲む美しさでしたよ。
そんな素晴らしきテン場をウロウロ。
【烏帽子小屋テント場】
〇幕営料:2,000円/人(予約不要)
〇20張
※ペグ使用(まわりの石を使用するのは×)
※小屋⇔テン場は3~5分ほど(細長いテン場なので張る場所にもよる)
〇スマホ電波:小屋は×、小屋とテン場の展望台なら電波2本。
※最終日に張った奥のテン場のあたりも電波ありだった
ちいさめのスペースがところどころにあるかんじ。
この日はおよそ10張ほどで空いていたのでわりと手前に張れましたが、奥の池(ひょうたん池)のまわりには3段になっている広いところなどは、小屋からはけっこう離れてしまうよう。(張ってる人はいたけどね)
さてさて。
ここで其の壱を終わりにしようかと思ったのですが、先が長いのでもうすこし。
テント設営したあとは、烏帽子岳までお散歩に行くとします。
ちょっとお天気怪しくなってきたので、行けるところまでということで。
pm1:52 @2,528m
小屋の前を通って、先ほど登ってきた分岐を横目に烏帽子岳方面へ。
すぐに樹林帯を抜けました。
足元は砂礫帯のトレイル。
砂礫といえば、こちらでしょう!
高山植物の女王、コマクサが咲き乱れております。
烏帽子の奥に続く稜線。
船窪新道のあたりが見えているのかな。
そしてこちらは高瀬ダム。
今朝あそこから登ってきたんだもん、そりゃしんどいわけですよ。
pm2:16 @2,605m
前烏帽子岳、到着です!
一応青空は広がっているのですが、だんだん雷のゴロゴロ鳴る音が聞こえだしてきたので、このへんでもどることに。
本当は分岐のあたりまで行けたら~と思っていたのですが、そこまで行ってるとたぶん降られちゃうので、烏帽子は次回の宿題とします!
pm2:23 @2,605m
テン場にもどりましょう~。
pm2:37@2,528m
小屋までもどってきました。
降られるまえにもどれて良かった~。
そしたらさっそく今日のおつかれさま会の開催です。
うれしいことに冷えっ冷え!
〇ビール:700円/350ml(スーパードライ)
心地よい疲労感と染みわたるビールをお供に、今日の振り返りや明日の話なんかをして。
この時間がテン泊で一番好きなんですよね。
ソロでもテン泊に行きたいなと思うのだけど、やっぱりこういう時間がとても良い。
あんなに大変だったのに、顔は笑顔で苦労話をして。また明日もそれをくりかえす。
今年も縦走計画しているのだけど、またこういう時間を味わいたいものです。
そんな優雅な気持ちとはウラハラに、実は飲み始める前からけっこうな雨が降ってきまして。
たぶん通り雨だろうからと、小屋前でのんびりさせてもらっていたひとときでした。
気温が15℃だったから、ちと寒かったけどね。
雨が止んだところで、テン場にもどりましょう。
雨雲は三ツ岳へと向かっていったようです。
このあとも雨が時折降っていたのだけど、トイレに行くときなどはまったく降られずに。
テン場も小屋からすこし下がったところにあるからか、夜中に一度だけ吹いていたくらいであとは無風。
快適なテン場ライフを過ごし、1日目が終わってゆくのでした。
【其の弐につづく】