前回更新から間が空いてしまいましたが、バレエ・ダメンズ・グランプリ、結果発表がまだ続いておりました😅
毎回、バレエファンからのアツいコメント(ダメンズへのクレームともいう)を受け取っておりますが、いよいよレジェンド級の事故物件が登場しますよ~。

第3位
ジークフリート王子(「白鳥の湖」)
最も有名なバレエ作品といっても過言ではない、チャイコフスキーの名作「白鳥の湖」。
悪魔に魔法をかけられた王女オデットと、王子を騙す黒鳥オディールを一人二役で演じ分ける、バレリーナの代名詞。
それを元とした、映画「ブラック・スワン」も話題となりました。
バレエファンからしたら、「そりゃないわ」と思うこともありますが😅
さて、「白鳥の湖」は、美しいバレリーナに加えて、偉大なダメンズも生み出しました。
それが、ジークフリート王子!
彼は、元祖「天然」か、それとも究極の浮気性か…ウィリーの女王ミルタ様に裁いていただきましょう!
物語は、成人を迎えたジークフリートのお祝いからスタート。
多くの友人たちに囲まれ、お酒もどんどん進み、真っ昼間からすっかり仕上がった皆様😂
そこへやって来た王妃様、子どものパーティーへ保護者が登場すると大抵修羅場が…というわけでもなく、きちんとプレゼントを渡してくれる優しさも。
しかし、「明日の舞踏会で結婚相手を選ぶように」というありがたくない置き土産もしっかりと残していったことで、ジークフリート王子は憂鬱に…。
でも、ジークフリート、こちらの王国の唯一の王位継承者!
国王亡き後、女性1人で王国を統治することは、(どちらかというと小国に見える、この国だと特に)大変であったはず。
せめて、世継ぎには、早く身を固めて、後継者としての自覚をもってほしい、と思う母の気持ち、分かるぞ。
ところが、ジークフリートは、「もう楽しかった日々が終わってしまうとか、まじでぴえん(死語?)」と、すっかりマリッジブルー。
この贅沢な悩み、婚活市場へ放り込んだら、恐らく燃えますよ😅
美しい姫君たちが6名(バージョンによっては4名)も出向いてくれるって、王子の特権ですぞ。
21歳で結婚というのは、当時だと特別早いわけではないでしょうし、恋愛結婚もほぼあり得ない時代ですよね。
すっかり落ち込んでしまったジークフリート、ふと空を飛ぶ白鳥たちを見つけ、「気も紛れるかも…」と青春最後の思い出として、白鳥狩りへ。
クラシックのスワンs:気晴らしで狩られるとか、ただのとばっちりやで
マシュー・ボーンのスワンs:逆襲じゃー
そこで、1羽の白鳥がまさかの美しい姫君へ変身!
目が合った途端にフォーリンラブ、ならぬ自己開示タイムスタート!
冷静に考えたら、オデット姫、さっきまでビビりまくっていたのに、自分の境遇になった途端、急に雄弁になりますやん(笑)
さすがに、何十回、いや何百回と数をこなしただけあって、まるでYouTuberの自己紹介みたいにこなれてますわ。
オデット: ちょっと!営業妨害よ!バサバサ🦢
でも、この重たい自己紹介を聞いて、若きジークフリートはすっかり同情。
「君を救い出すのは、僕だ!」と出会って数分で、既に真実の愛を誓おうとする始末。
つい、1時間前まで、結婚が嫌だと嘆いていたのに、心変わり早すぎません?
一目惚れが王道のディズニーでも、1曲くらい歌ってからやで?
まだ扉も開いてないわ!😅
ロットバルトの妨害により、あっけなく引き裂かれるも、徐々に心を通わせていく2人。
かなーりスローテンポな「扉開けて」やこと。
鉄製のめちゃくちゃ重い扉なんやね。
そして、夜明けと共に、白鳥の姿へ戻っていくオデットを見て、ジークフリート王子は、改めて彼女を救い出すことを誓うのでした。
湖の畔でオールした翌日(というか当日)の夜、いよいよ舞踏会が開幕!
各国からの美しい姫君たちが踊りを披露しますが、オデットを待っている王子様は、興味なし。
一応、王子様たるもの、別に興味はなくても、社交辞令というものはないのかい!
玉座に座って、「退屈やわ~」って失礼すぎるやろ😂
「うちの姫に無礼を!」って、諸外国から攻め込まれても知りませんよ(笑)
ズルマ:振られた姫君の皆様!今であれば、株式会社ウィリーズへ第2新卒募集しておりますわよ!
モイナ:ちょっと!勝手に死者にしたらダメ!
「僕は、この人たちとは結婚しません!」と、遅すぎた反抗期を客人たちの前で披露された王妃様は、激おこ。
そこへ、高らかにファンファーレが鳴り響き、見るからに怪しげな貴族と、その娘が登場!
オデットそっくりに化けたオディールの虜となった王子は、みるみるうちに彼女の魔力にハマっていきます。
窓の外では、必死に訴えるオデットがいますが、王子は気がつかないまま。
すっかり騙された王子は、貴族(ロットバルト)に言われるがまま、オディールへ永遠の愛を誓ってしまいます。
「この大馬鹿者!」と嘲笑うロットバルト親子が指差す先には、愛するオデットの姿が…。
王子、ボーゼン。
この時点で、ダメンズ・ポイントがたまりまくるわけですが、追い打ちをかけたのがここから!
「騙されちゃった~。どうしよ~」と母上にすがる始末😂
はい、現代の婚活市場で、絶対に引っかかってはいけないとされる、マザコン男でございます。
いやはや、こんなマザコンが、国王へ即位したら、一発で王国が滅びますよ😅
王妃様が、一番可哀想ですよね。
世の中の男よ、母親のためにも、しっかりするのだ。
最終幕、絶望したオデットですが、どうしてか分からないけれど、ジークフリートを赦します。
クラシック・バレエのヒロイン、優しすぎ😅
ここから、2人で身を投げるか、王子がロットバルトを倒してハッピーエンドを勝ち取るかは、バージョンによって違いが。
こちらは悲劇バージョン。
ふと思ったけど、先に身を投じたオデット、実は「どうして、お前がついてくる⁉」と思っていたりして😂
こちらは、悪魔をカッコよく倒すバージョン。
だけど、結局、オデットや白鳥たちが結構頑張った気がするぞ?
どうしようもないバージョン😅
スカッとするバージョン。
この白鳥たち、ウィリーへ中途採用したいわ~。
皆様は、どのバージョンがお好きですか?

<このダメンズを観られる公演は…>
パリ・オペラ座バレエ「白鳥の湖」IMAX版が映画館公開決定!(11月8日~1週間)
映画館で、ダメンズ・ジークへ声援を送ろう!
<おうちで楽しむダメンズ・ジーク>
キーロフ・バレエ「白鳥の湖」(メゼンツェワ&ザクリンスキー)
これぞ、本家の「白鳥の湖」。主役2人はもちろん、パ・ド・トロワ、各国の踊り、白鳥のコール・ド・バレエが最高です。