【報告】マネーゲームはもうたくさんだ!G20対抗アクション
マネーゲームはもうたくさんだ!G20対抗アクション
11月14日、マネーゲームはもうたくさんだ!救済すべきは銀行じゃない!人間らしい生活を取り戻そう!G20対抗アクションが都内で行われた。
11月14~15日、G20金融サミット(金融市場と世界経済に関する首脳会議)がワシントンで開催された。
金融サミット宣言は金融危機の原因が規制の不十分さにあることを認めた。だが、危機の原因を作ったブッシュが「この危機は自由市場制度の失敗ではない」(13日)と規制具体化に抵抗。ヘッジファンドへの規制は盛り込まれなかった。
14日の行動ではデモ出発前に集会が行われた。発言した安部誠さん(全国ユニオン事務局長)は「品川駅前にある京浜ホテルの廃業・全員解雇に対して、従業員百三十人中の半数が全国ユニオン京浜支部で争議を闘っている。
ホテル経営は黒字だったのに、従業員解雇とホテルを更地にする条件で、事実上リーマン・ブラザーズと同じといっていい会社に売却され、十一月一日全員が解雇された。ホテルの部屋と店舗の半分は自主営業を続けている。品川に来たときは利用・飲食して争議を支援してほしい。敵は社長ではなく、リーマン=国際金融だ」
富山洋子さん(日本消費者連盟)は「私は全国消団連もやっているが、先日、細田自民党幹事長らが定額給付金などの説明に来た。悪徳商法は人をだまさないといけないもの。麻生政権を衆院解散に追いやるうねりを。
国家・資本が我々を脅かしている。『お足』が豊かにめぐる社会の経済を」
集会後、東京証券取引所、AIGがある兜町、日銀前をデモ。「G20で金融危機は解決できないぞ」「マネーゲームはもうたくさんだ」とG20サミットに抗議した。
【報告】大江・岩波沖縄戦裁判大阪高裁判決報告会
大江・岩波沖縄戦裁判大阪高裁判決報告会
11月12日、大江・岩波沖縄戦裁判大阪高裁判決報告会が都内で開かれ、百人が参加した。大江・岩波沖縄戦裁判を支援し沖縄の真実を広める首都圏の会など三団体が主催した。
集会で、近藤卓史弁護士は「判決は戦隊長の直接命令の直接証拠がないとはしたが、真実と信じる相当な理由があると認めた。キチンと事実認定したいい判決」
岡本厚さん(岩波書店)は「裁判は完全勝訴。原告たちは虎の尾を踏んだ。それが昨年からの沖縄の怒り。証言した人たちにとって、家族殺しの言いたくない記憶だったが、今回の事態で証言してくれた。真実を決めるのは裁判ではなく、研究と論争。
歴史修正主義の無能さは明らかだ。裁判で虚言と断じられた『証言』に依拠した藤岡信勝・小林よしのりらの歴史認識を問いたい。原告らの歴史観は田母神と同じ。まさに妄想という知的レベル。この裁判を歴史修正主義終焉の一里塚に。
名誉棄損裁判の法律論としても、出版社・研究者・民主主義にとっていい判決だった」
石山久男さんは、今後の取り組みとして上告即時棄却を求める最高裁署名、文科省に検定意見撤回と再訂正受理を求めていくこと、教科書会社に再訂正申請を求めていくことを呼びかけた。
出てこい三人!出てこい麻生!麻生邸リアリティツアーの不当逮捕に抗議する集会
出てこい三人!出てこい麻生!麻生邸リアリティツアーの不当逮捕に抗議する集会
十一月六日、「出てこい三人!出てこい麻生!麻生邸リアリティツアーの不当逮捕に抗議する集会」が開かれた。不当逮捕されていた三人は、勾留理由開示裁判が予定されていたこの日釈放され、奪還集会となった。
六日の集会には二百五十人がつめかけ、通路・壇上まで参加者が座って進められた。満場の拍手の中、釈放されたばかりの三人が一言ずつ挨拶。
続いて、未公開映像を加えた逮捕時の映像が上映された。渋谷ハチ公前で渋谷警察警備課長が「麻生邸まで五、六名ずつ行く分には構わない」と麻生邸への通行を認める様子。そのかげで、「タコ親父」とあだ名がつけられた公安私服らがでっち上げ逮捕を狙って、声をかけあい、歩いているだけの参加者に襲いかかって不当逮捕する様子が映し出された。解説した小林アツシさんは、マスコミ報道が「無届デモ」「警察を妨害」という警察発表をそのまま垂れ流していることを批判した。
平井玄さん(音楽評論)は「ここ総評会館の近くで、明治の平民社の時代に赤旗事件があった。人が集るだけ、歩いているだけで警察の弾圧があった。
今警察は法律を破っても弾圧してくる。彼らの背中を押しているのは何か。彼らはどういうリアリティを生きているのか、問わなければならない。リアリティをめぐる攻防だ。
麻生一族は下層労働者・朝鮮人の命をむしりとって富を築いてきた。隠された本質をつかみ取りたい。
今回ユーチューブが新しい現実を具体的に見せた。彼らが構成し記者クラブ・御用メディアが流すリアリティはほころび始めている。《経済発展しなければならない、マンションや車を買わなければならない、努力しないで生きていることは恥ずかしい》という彼らが力とカネで構成している現実は破綻してきている。そのようなリアリティの発生が警察権力にとっての危険。四十年前は肉体でぶつかることがリアリティだった。自分たちのリアリティをどうつくりだしていくか。本当の政治はまだ発見されていない。
公安刑事にタコ親父と命名したのはユーモアがある。引きつった現実に対して、引きつる必要はない。ユーモアを忘れなければ新しい政治を作り出すことができる」
続いて、救援運動を支援した団体・個人から発言。設楽清嗣さん(東京管理職ユニオン)は「二年前からフリーター労組と同居している。我々の組合事務所も〇一年警視庁公安二課の家宅捜索という弾圧を受けた」
フリーター労組の清水直子委員長は「このような行動をする仲間がいることは組合の誇り。労働組合活動を狭い枠では考えない」
奪還された三人が発言した。
渋谷三号の仲間は「獄中で読んだスピノザは、悲しみは人間の活力を奪う。喜びだけあればいいと。
獄中では活力を奪われている状態だったが、面会で檄文や写真を見せられ、外の盛り上がりに力づけられた。警察署の外での激励行動には、スピノザの言う喜びが引き出された。本当にありがとうございました」
渋谷二号の仲間は、「非暴力でいけると思っていた。逮捕されたときは猫に学んで抵抗せず、手足を持たれて連行された。
取調はきつかった。髪で顔を隠したり、ティッシュを耳につめたりした。参加したのは去年のサウンドデモからだが、いい時に来たと思った。激励ありがとう」
渋谷一号の仲間は「リアリティツアーは戦争や貧困の原因にある根源的なものに迫りたかったから。弾圧で封じ込める社会に未来はない。両親・家族・職場の支援と理解に感謝している。獄中で大きなムーブメントになっていることがわかり、仲間に感謝している。
だが、裁判官は事実を考慮せずに勾留を認めた。公安警察が行け行けどんどんという流れに乗っていいのか」
救援会からは「僕らは本当に怒っている。ただ歩いているだけで、警察がフリーハンドでパクっている。一昨年のメーデー、札幌デモなどこれまで問題になっていないことを理由に弾圧し、活動の幅が次々と狭められ、できなくさせられてくる。メディアは警察の発表をそのまま垂れ流して訂正放送をしていない。メディアの報道でどれほど苦しめられ、傷つけられたか」
最後に三人の不起訴を検察に求めていくことが呼びかけられた。