【報告】グローカル座標塾第5期開講
グローカル座標塾第5期開講!
【第1回】脱成長社会は可能かー「低炭素社会」論の問題点
10月17日、グローカル座標塾の第5期が開講した。第5期は10月から09年3月まで、12月以外毎月開講される。
第1回のテーマは「脱成長社会は可能かー「低炭素社会」論の問題点」
講師は今回も白川真澄さん(ピープルズ・プラン研究所)。
前半の講演では、事前に配られたレジメを元に講演。
洞爺湖G8サミットで「地球温暖化」がメインテーマとされながら、唯一の合意は結局原発推進だけだった。その後、景気後退と政権交代で問題が日本では後景に退いていることを指摘。
そして、CO2排出が増え続けている地球温暖化問題の現状、京都議定書とポスト京都議定書、CO2排出削減のための手段としての環境税と排出量取引、政府が打ち出す「低炭素社会論」が経済成長を前提としているという問題点を指摘した。
それに代わる脱成長社会論として、GDP指標とは違うもう一つの指標の必要性、CO2排出量が現在の70%だったのが1965年だったことを挙げ、脱成長社会のリアリティ=新しい経済をつくっていくことを指摘した。具体的に構想していく上での課題として、労働・格差・貧困、地域自立・地域再生、ライフスタイル・サービス産業の見直しなどについて述べた。
後半の質疑応答では、環境税や排出量取引の仕組みへの質問や排出量取引が次のバブルの対象となる危険性など意見が出された。
また、中国など新興国の民衆が車・バスルーム・エアコンがあり、肉食する生活を求めている。だが、67億人がそのような生活をしたら、地球はパンクする。だが、そのような生活をしている先進国が、新興国の民衆に車やエアコンをほしがるなということはできない。どうしたら解決可能かという発言について、自らのライフスタイル見直しや欲望のコントロールなどについて様々な議論が行われた。
第2回の「マルクスは甦るかーー「蟹工船」から反資本主義?」は11月21日(金)に行われる。
※第5期講座の詳細は下記をご覧下さい
http://www.winterpalace.net/zahyoujuku/