出てこい三人!出てこい麻生!麻生邸リアリティツアーの不当逮捕に抗議する集会
出てこい三人!出てこい麻生!麻生邸リアリティツアーの不当逮捕に抗議する集会
十一月六日、「出てこい三人!出てこい麻生!麻生邸リアリティツアーの不当逮捕に抗議する集会」が開かれた。不当逮捕されていた三人は、勾留理由開示裁判が予定されていたこの日釈放され、奪還集会となった。
六日の集会には二百五十人がつめかけ、通路・壇上まで参加者が座って進められた。満場の拍手の中、釈放されたばかりの三人が一言ずつ挨拶。
続いて、未公開映像を加えた逮捕時の映像が上映された。渋谷ハチ公前で渋谷警察警備課長が「麻生邸まで五、六名ずつ行く分には構わない」と麻生邸への通行を認める様子。そのかげで、「タコ親父」とあだ名がつけられた公安私服らがでっち上げ逮捕を狙って、声をかけあい、歩いているだけの参加者に襲いかかって不当逮捕する様子が映し出された。解説した小林アツシさんは、マスコミ報道が「無届デモ」「警察を妨害」という警察発表をそのまま垂れ流していることを批判した。
平井玄さん(音楽評論)は「ここ総評会館の近くで、明治の平民社の時代に赤旗事件があった。人が集るだけ、歩いているだけで警察の弾圧があった。
今警察は法律を破っても弾圧してくる。彼らの背中を押しているのは何か。彼らはどういうリアリティを生きているのか、問わなければならない。リアリティをめぐる攻防だ。
麻生一族は下層労働者・朝鮮人の命をむしりとって富を築いてきた。隠された本質をつかみ取りたい。
今回ユーチューブが新しい現実を具体的に見せた。彼らが構成し記者クラブ・御用メディアが流すリアリティはほころび始めている。《経済発展しなければならない、マンションや車を買わなければならない、努力しないで生きていることは恥ずかしい》という彼らが力とカネで構成している現実は破綻してきている。そのようなリアリティの発生が警察権力にとっての危険。四十年前は肉体でぶつかることがリアリティだった。自分たちのリアリティをどうつくりだしていくか。本当の政治はまだ発見されていない。
公安刑事にタコ親父と命名したのはユーモアがある。引きつった現実に対して、引きつる必要はない。ユーモアを忘れなければ新しい政治を作り出すことができる」
続いて、救援運動を支援した団体・個人から発言。設楽清嗣さん(東京管理職ユニオン)は「二年前からフリーター労組と同居している。我々の組合事務所も〇一年警視庁公安二課の家宅捜索という弾圧を受けた」
フリーター労組の清水直子委員長は「このような行動をする仲間がいることは組合の誇り。労働組合活動を狭い枠では考えない」
奪還された三人が発言した。
渋谷三号の仲間は「獄中で読んだスピノザは、悲しみは人間の活力を奪う。喜びだけあればいいと。
獄中では活力を奪われている状態だったが、面会で檄文や写真を見せられ、外の盛り上がりに力づけられた。警察署の外での激励行動には、スピノザの言う喜びが引き出された。本当にありがとうございました」
渋谷二号の仲間は、「非暴力でいけると思っていた。逮捕されたときは猫に学んで抵抗せず、手足を持たれて連行された。
取調はきつかった。髪で顔を隠したり、ティッシュを耳につめたりした。参加したのは去年のサウンドデモからだが、いい時に来たと思った。激励ありがとう」
渋谷一号の仲間は「リアリティツアーは戦争や貧困の原因にある根源的なものに迫りたかったから。弾圧で封じ込める社会に未来はない。両親・家族・職場の支援と理解に感謝している。獄中で大きなムーブメントになっていることがわかり、仲間に感謝している。
だが、裁判官は事実を考慮せずに勾留を認めた。公安警察が行け行けどんどんという流れに乗っていいのか」
救援会からは「僕らは本当に怒っている。ただ歩いているだけで、警察がフリーハンドでパクっている。一昨年のメーデー、札幌デモなどこれまで問題になっていないことを理由に弾圧し、活動の幅が次々と狭められ、できなくさせられてくる。メディアは警察の発表をそのまま垂れ流して訂正放送をしていない。メディアの報道でどれほど苦しめられ、傷つけられたか」
最後に三人の不起訴を検察に求めていくことが呼びかけられた。