国連憲章第71条 & 経済社会理事会決議1996/31 :国連とNGOの協議関係に関する

 

☆国連憲章

 

第71条民間団体
経済社会理事会は、その権限内にある事項に関係のある民間団体と協議するために、適当な取極を行うことができる。この取極は、国際団体との間に、また、適当な場合には、関係のある国際連合加盟国と協議した後に国内団体との間に行うことができる。

1996/31 国連とNGOの協議関係

経済社会理事会は第49会期において、NGOとの協議関係の見直しに関する決議を採択した。以下は、同決議1996/31(1996年7月25日採択)の非公式訳である。

前 文

経済社会理事会は、
国連憲章第71条を想起し、
また、必要に応じて1968年5月23日の経済社会理事会決議1296(XLIV)を更新し、国連によって招集された国際会議へのNGOの参加に適用される規則に一貫性をもたらし、NGO委員会および事務局NGO課の業務に関する実際的な取り決めを改善する方法を検討するために、NGOへの協議関係に関する取り決めの全般的な見直しを要求した、1993年7月30日の決議1993/80を想起し、
さらに、1995年7月26日の決定1995/304を想起し、
国、地域、国際レベルでのNGOの多様性を考慮に入れる必要性を確認し、
国連の業務を支援する上でのNGOの幅広い専門知識と能力を認識し、
国および地域の多数の組織が生まれていることをはじめとするNGO部門の変化を考慮し、
関連する国連システムの組織、団体、専門機関に対し、NGOとの協議関係に関連する原則と慣行を検討し、適宜、本決議の条文に照らし合わせて一貫性を促進する行動を取るよう要請した上で、
1968年5月23日の決議1296(XLIV)に記された取り決めを以下の通り更新することを承認する。

NGOとの協議関係に関する取り決め

第 I 部
協議関係の樹立に適用される原則

NGOとの間に協議関係を樹立するに当たり、以下の原則が適用される。

  1. 経済社会理事会(以下、経社理という)およびその補助機関の権能の範囲内にある事柄に対して関心をもつNGOでなければならない。
  2. そのNGOの目標と目的が、国連憲章の精神、目的、および原則に一致しなければならない。
  3. それぞれの組織の目標と目的に従い、その能力と活動の特性および範囲の中で、国連の活動を支援し、国連の原則と活動に関する知識を広める活動を行うNGOでなければならない。
  4. 明確に異なる定義がなされている場合を除き、「NGO」という語は、国、小地域、地域、国際レベルの非政府組織を指す。
  5. 協議関係は、国連憲章、および本決議によって確立される原則と基準に従い、国際、地域、小地域、国のNGOとの間に樹立される。NGO 委員会は、協議資格を求める申請書を検討するにあたり、世界のすべての地域のNGOによる公正で、バランスが取れ、効果的な真の参加を達成できるようにするため、可能な限り、すべての地域のNGO、特に開発途上国のNGOが参加できるよう配慮しなければならない。また同委員会は、経社理が利用したいと望む特殊な専門知識や経験をもつNGOに特に注意を払わなければならない。
  6. 国連が招集する国際会議への開発途上国のNGOの参加を増大させることが奨励される。
  7. 経済移行国のNGOの関与を増大させることが奨励される。
  8. すでに協議資格を有する国際組織の加盟組織を含め、地域、小地域、国のNGOにその地位が認められるには、その活動プログラムが国連の目標および目的に直接的に関連していることが明確に示されなければならない。加えて、国のNGOの場合には、当該加盟国との協議を要するものとする。その際、加盟国によって表明された見解は、当該NGOに伝えられ、そのNGOには、NGO委員会を通してその見解に反論する機会が与えられる。
  9. 能力を有する分野、または代表的な特性に関する分野において、確固たる名声をもつNGOでなければならない。ある分野において類似した目的、関心、基本的な見解をもつ多数の組織が存在する場合には、経社理との協議の目的で、グループ全体のために協議を行う正式な権限を与えられた共同委員会、またはその他の組織を発足させることができる。
  10. 既定の本部と執行責任者を有するNGOでなければならない。また、会議、代表者会議、その他の代表組織による方針の決定、および方針決定組織に対する執行組織の責任が規定され、民主的に採択された憲章をもち、その写し1部が事務総長に寄託されていることが必要である。
  11. 正式に権限を付与された代表を通し、メンバーに代わって発言する権限を有するNGOでなければならない。要請があれば、この正式権限を示す根拠が提示されなければならない。
  12. 代表の構造、およびメンバーに対する適切なアカウンタビリティの仕組みをもち、そのメンバーが、投票権、または民主的で透明なその他の適切な意思決定プロセスを行使することによって、方針と行動に対する効果的な統制を行うNGOでなければならない。政府組織または政府間の合意によって設立されたもの以外の組織が、この取り決めの目的でNGOとみなされ、また、その中には、政府機関によって任命されたメンバーの受入れによってその組織の見解の自由な表明が妨げられない限り、そのようなメンバーを受け入れる組織も含まれる。
  13. 基本的な資源が、主に、各国加盟組織などの構成単位、または個人メンバーからの拠出金で形成されるNGOでなければならない。自発的な寄付を受ける場合には、その金額と寄付者がNGO委員会に誠実に提示されるものとする。しかし、その基準が満たされず、他の財源から資金を得ている場合、本条に記された要件を満たしていない理由を納得のできる形で同委員会に説明しなければならない。直接的であるか間接的であるかを問わず、政府からの金銭的な拠出がある場合には、事務総長を通してその旨が率直に表明され、そのNGOの財務記録およびその他の記録に完全に記録されなければならず、また、それが国連の目標に一致する目的に用いられなければならない。
  14. 経社理は、NGOとの協議関係の樹立を検討するに当たり、そのNGOの活動分野の全部または大部分が専門機関の対象分野の中に含まれるかどうか、および専門機関と協議関係を有している(または有するかもしれない)場合に経社理との協議関係が認められるべきかどうかについて考慮する。
  15. 協議資格の付与、停止、撤回、およびそれに関連する標準や決定の解釈は、経社理およびそのNGO委員会を通して行使される加盟国の特権である。総合協議資格を有するNGO、特殊協議資格を有するNGO、またはロスターに登録されているNGOは、同委員会が決定をする前に、同委員会に出された反対意見に反論する機会が与えられる。
  16. 本決議の規定は、必要な変更を加えた上で、国連地域委員会およびその補助機関にも適用される。
  17. 国連とNGOとの間に発展する関係を認識し、経社理は、NGO委員会と協議の上、国連の業務に対するNGOの貢献をできる限り効果的な方法で促進する必要に応じて、協議関係の取り決めの見直しを考慮する。

第 II 部
協議関係の取り決めの特性に適用される原則

  1. 国連憲章は、経社理審議への投票権のない参加と協議関係の取り決めの間に明確な区別をしている。第69条および70条により、参加権は、経社理の理事国ではない加盟国および専門機関にのみ認められる。NGOに適用される第71条は、協議関係に関する適切な取り決めについて規定している。憲章において意識的になされたこの区別は基本的なものであり、協議関係の取り決めは、経社理の理事国ではない加盟国および専門機関に与えられるのと同じ参加権を NGOに与えるものであってはならない。
  2. この取り決めは、経社理に過剰な負担をかけるもの、あるいは、国連憲章に定められた政策と行動の調整組織から全般的な討議の場へと経社理を変質させるようなものであってはならない。
  3. 協議関係の取り決めに関する決定は、その取り決めを行うテーマについて特別な能力をもつNGOから経社理またはその補助機関が専門的な情報や助言を得ることができるようにし、また、世論の重要な要素を代表している国際、地域、小地域、国の組織がその見解を表明できるようにするために協議関係の取り決めがなされるという原則に従って行われるべきである。したがって、各NGOと交わされる協議関係の取り決めは、その組織が特別な能力または関心をもつテーマに関連しなければならない。協議資格を与えられるNGOは、第1条に記された分野における活動により経社理の業務に重大な貢献をすると認められるNGOに限られるべきであり、また、全体として、世界のすべての地域におけるその分野での主要な見解や関心をできる限り均等に反映しなければならない。

第 III 部
協議関係の樹立

  1. 各NGOと協議関係を樹立するに当たり、その活動の特性と範囲に対して、ならびに国連憲章第9および第10章に記された機能を実行する上で経社理またはその補助機関に提供されると期待される支援に対して、考慮がなされるべきである。
  2. 経社理およびその補助機関の活動のほとんどに関連し、第1条に記された分野において国連の目的の達成に対して大きな持続的貢献をするということを経社理の満足できる形で明示することができ、その組織が代表している地域の人々の経済的、社会的な生活に密接に関わっており、世界の異なる地域の多くの国における主要な社会集団を幅広く代表する多数のメンバーをもつNGOは、総合協議資格を有するNGOとよばれる。
  3. 経社理およびその補助機関によって行われる活動の一部の分野においてのみ特別な能力と関心をもち、協議資格を有する/求める分野で活動しているNGOは、特殊協議資格を有するNGOとよばれる。
  4. 総合協議資格または特殊協議資格をもたないが、経社理およびそのNGO委員会との協議に基づき、経社理または国連事務総長が、経社理もしくはその補助機関、またはその他の国連組織の業務に対して、それぞれの能力の範囲内で折々に有益な貢献をすることができると考えるNGOは、リスト(「ロスター」とよばれる)に登録される。このリストには、専門機関または他の国連組織との協議資格を有するNGOも含まれる。これらのNGOは、経社理またはその補助機関の要請に従って、協議に応じることができなければならない。NGOが総合協議資格または特殊協議資格を得ようとする場合、その組織がロスターに登録されているという事実そのものは、その地位を得る資格とはみなされない。
  5. 人権に関する関心のために特殊協議資格を与えられているNGOは、国連憲章、世界人権宣言、ウィーン宣言と行動計画の精神に従って、人権の促進と保護という目標を追求しなければならない。
  6. 主な目的の1つが国連の目標および目的を促進すること、ならびに国連活動の理解を増進することである大規模なNGOには、協議資格が与えられることがある。

第 IV 部
経社理との協議

暫定議題
  1. 経社理の暫定議題は、総合協議資格を有するNGO、特殊協議資格を有するNGO、およびロスターに登録されているNGOに伝えられる。
  2. 総合協議資格を有するNGOは、その組織が特に関心を持つ事項を経社理の暫定議題に含むようNGO委員会が事務総長に要請することを、NGO委員会に提案することができる。
会議への出席
  1. 総合協議資格を有するNGOおよび特殊協議資格を有するNGOは、正式な権限を付与されたそれぞれの代表を、経社理およびその補助機関の公開会議にオブザーバーとして出席させることができる。ロスターに登録されているNGOは、その能力の範囲内にある事柄に関するそれらの会議に代表を出席させることができる。これらの出席の取り決めには他の形態の参加を付加することができる。

 

国連広報センター HP

http://unic.or.jp/information/UN_economic_and_social_council_resolutions/

 

 

 

 

テーマ:

経済社会理事会決議1996/31 :国連とNGOの協議関係に関する決議   No2

 

意見

  1. 総合協議資格を有するNGOおよび特殊協議資格を有するNGOは、それぞれが特別な能力を持つテーマに関して、理事会の業務に関連する意見書を提出することができる。そのような意見書は、テーマとなっている事柄がすでに処理された、あるいはすでに他の形で配布されたなどの理由によって時機を逸している場合を除き、事務総長によって経社理の理事国に配布される。
  2. 意見書の提出と配布に関して、以下の条件が遵守されるものとする。
    1. 意見書は、国連公用語のいずれかによって提出されなければならない。
    2. 配布される前に、事務総長とNGOの間で適切な話し合いができるよう、十分な時間のゆとりをもって提出されなければならない。
    3. 各NGOは、その意見書を最終的に提出する前に、その話し合いの中で事務総長から提起された意見を適正に考慮しなければならない。
    4. 総合協議資格を有するNGOによって提出された意見書は、2,000語を超えないならば、全文が配布される。2,000語を超える場合には、当該 NGOは、配布用の要約を提出するか、または作業言語で書かれた全文の写しを配布に十分な部数提供しなければならない。ただし、経社理またはそのNGO委員会の特別な要請があれば、全文が配布される。
    5. 特殊協議資格を有するNGOまたはロスターに登録されているNGO組織によって提出された意見書は、500語を超えないならば、全文が配布される。500語を超える場合には、当該NGOは、配布用の要約を提出しなければならない。ただし、経社理またはそのNGO委員会の特別な要請があれば、全文が配布される。
    6. 事務総長は、経社理の議長、または経社理もしくはNGO委員会と協議の上、ロスターに登録されている組織に対し、意見書を提出するよう要請することができる。そのような意見書には、本条の(a)、(b)、(c)および(e)の規定が適用される。
    7. 意見書またはその要約は、作業言語で、および経社理の理事国の要請があれば国連公用語のいずれかの言語で、事務総長によって配布される。

会議での口頭による意見表明

  1.  
    1. 経社理NGO委員会は、総合協議資格を有するNGOのうちのどの組織が経社理に口頭での意見表明を行うべきか、経社理でどのような項目について発表されるべきかを経社理に勧告する。総合協議資格を有するNGOは、経社理の承認を得た上で、経社理に対して1件の意見表明を行う資格を有する。経社理および特殊協議資格を有する組織にとって関心のある主要な分野に管轄権をもつ経社理の補助機関がない場合、NGO委員会は、その関心分野に関して特殊協議資格を有する織が経社理に意見表明を行うよう勧告することができる。
    2. 総合協議資格を有するNGOによって提案され、経社理の議題に含まれた項目の実質について経社理が討議するときには、そのNGOは、適宜、経社理に対して、説明を行うための口頭での予備的発表を行う資格を有する。そのようなNGOは、関連する組織の同意を得た上で、経社理で審議される項目の討議において明確化のための付加的な発表を行うよう経社理議長によって要請されることがある。

 

 

第 V 部
経社理の委員会およびその他の補助機関との協議

暫定議題

  1. 経社理の委員会およびその他の補助機関の会議の暫定議題は、総合協議資格を有するNGO、特殊協議資格を有するNGO、およびロスターに登録されているNGOに伝えられる。
  2. 総合協議資格を有するNGOは、以下の条件に従い、委員会の暫定議題の項目を提案することができる。
    1. そのような項目を提案しようとするNGOは、その会期の開始の少なくとも63日前にその旨を国連事務総長に伝えなければならず、正式にその項目を提案する前に、事務総長によって提起された意見を適正に考慮しなければならない。
    2. その提案は、会期の開始より49日以上前に、関連する基礎文書を伴って正式に提出されなければならない。その項目は、出席し、かつ投票した委員の3分の2以上によって採択されたならば、委員会の議題に含まれるものとする。

会議への出席

  1. 総合協議資格を有するNGOおよび特殊協議資格を有するNGOは、正式な権限を付与されたそれぞれの代表を、経社理の委員会およびその他の補助機関の公開会議にオブザーバーとして出席させることができる。ロスターに登録されているNGOは、その能力の範囲内にある事柄に関するそれらの会議に代表を出席させることができる。これらの出席の取り決めには他の形態の参加を付加することができる。

意見書

  1. 総合協議資格を有するNGOおよび特殊協議資格を有するNGOは、それぞれが特別な能力を持つテーマに関して、委員会またはその他の補助機関の業務に関連する意見書を提出することができる。そのような意見書は、テーマとなっている事柄がすでに処理された、あるいはすでに他の形で委員会またはその他の補助機関の委員に配布されたなどの理由によって時機を逸している場合を除き、事務総長によって委員会またはその他の補助機関の委員に配布される。
  2. 意見書の提出と配布に関して、以下の条件が遵守されるものとする。
    1. 意見書は、国連公用語のいずれかによって提出されなければならない。
    2. 配布される前に、事務総長とNGOの間で適切な話し合いができるよう、十分な時間のゆとりをもって提出されなければならない。
    3. 各NGOは、その意見書を最終的に提出する前に、その話し合いの中で事務総長から出された意見を適正に考慮しなければならない。
    4. 総合協議資格を有するNGOによって提出された意見書は、2,000語を超えないならば、全文が配布される。2,000語を超える場合には、当該 NGOは、配布用の要約を提出するか、または作業言語で書かれた全文の写しを配布に十分な部数提供しなければならない。ただし、委員会またはその他の補助機関の特別な要請があれば、全文が配布される。
    5. 特殊協議資格を有するNGOまたはロスターに登録されているNGO組織によって提出された意見書は、1,500語を超えないならば、全文が配布される。1,500語を超える場合には、当該NGOは、配布用の要約を提出するか、または作業言語で書かれた全文の写しを配布に十分な部数提供しなければならない。ただし、委員会またはその他の補助機関の特別な要請があれば、全文が配布される。
    6. 事務総長は、当該委員会もしくはその他の補助機関の議長、またはその委員会もしくはその他の補助機関自体と協議の上、ロスターに登録されている組織に対し、意見書を提出するよう要請することができる。そのような意見書には、本条の(a)、(b)、(c)および(e)の規定が適用される。
    7. 意見書またはその要約は、作業言語で、および委員会またはその他の補助機関の委員の要請があれば国連公用語のいずれかの言語で、事務総長によって配布される。

会議での口頭による意見表明

  1.  
    1. 委員会またはその他の補助機関は、直接、またはその目的で設立された委員会(単数または複数)を通して、総合協議資格を有するNGOおよび特殊協議資格を有するNGOと協議することができる。いずれの場合も、そのような協議は、NGOの要請に基づいて行われる。
    2. 事務総長の勧告、および委員会またはその他の補助機関の要請に基づき、ロスターに登録されたNGOも、委員会またはその他の補助機関で発表を行うことができる。

特別研究

  1. 委員会またはその他の補助機関は、財政面に関する手続規則に従った上で、特定の分野に特別な能力をもつNGOが特定の研究もしくは調査を行い、または委員会のために特殊な文書を作成することを勧告することができる。この場合、上記第37条(d)および(e)の制限が適用されない。

第 VI 部
経社理のアドホック委員会との協議

経社理の会期の合間に会合をもつことが正式に認められた経社理アドホック委員会と、総合協議資格を有するNGO、特定協議資格を有するNGO、およびロスターに登録されたNGOの間の協議の取り決めは、経社理または委員会が異なる決定をしない限り、経社理委員会に対して認められた取り決めに従うものとする。

 

 

 

テーマ:

済社会理事会決議1996/31 :国連とNGOの協議関係に関する決議   No3

 

第 VII 部
国連によって招集された国際会議およびその準備プロセスへのNGOの参加

  1. NGOが国連によって招集される国際会議に参加するよう要請されるとき、その参加認定は、それぞれの準備委員会を通して行使される加盟国の特権である。そのような参加認定は、各NGOの適格性を判断する適切なプロセスを経た上で行われなければならない。
  2. 国連によって招集される国際会議、ならびにその会議の準備組織の会合に参加したいとの意志を表明する総合協議資格を有するNGO、特殊協議資格を有するNGO、およびロスターに登録されたNGOは、原則としてその参加を認定される。参加認定を求めるその他のNGOは、以下の要件に従い、その会議の事務局に申請することができる。
  3. 会議の事務局は、会議およびその準備プロセスへの参加認定を求めるNGOからの申請を受け付け、それを予備的に評価する責任を有する。この機能を遂行するに当たり、会議の事務局は、事務局NGO課と密接な協力と調整の下で活動し、更新された経社理決議1296(XLIV)の関連規定に従わなければならない。
  4. そのようなすべての申請に、当該NGOの能力、会議および準備委員会の作業に対するその活動の関連性に関する情報、ならびに会議の議題と準備活動に関してその能力および関連性が属する特定領域を示す情報が添付されなければならない。それは、特に以下の情報を含むべきである。
    1. 組織の目的
    2. 会議および準備プロセスに関連する分野における当該NGOのプログラムと活動、およびそれらが行われる国(単数または複数)。参加認定を求めるNGOは、会議の目標と目的に対する関心を確認するよう要求される。
    3. 国、地域、または国際レベルでの当該NGOの活動の確認
    4. 財務報告、および政府を含む財源と寄付の一覧を伴った、当該NGOの年次報告書またはその他の報告書の写し
    5. 当該NGOの運営陣のリスト、およびその国籍
    6. 全メンバー数、メンバー組織の名称、その地理的な分布を含む、当該NGOのメンバー構成状況の説明
    7. 当該NGOの憲章および/または内規の写し
  5. 会議およびその準備プロセスへの参加認定を求めるNGOの申請の妥当性を評価するに当たり、その決定は、会議のテーマ領域における当該NGOの活動経験および関与の状況に基づいて行われることが合意されている。
  6. 事務局は、受理された申請書の最新リストを定期的に発行し、加盟国に配布する。加盟国は、そのリストを受け取った日から14日以内に、その申請に対する意見を提出することができる。加盟国の意見は、当該NGOに伝えられ、反論する機会が与えられる。
  7. 本決議に従って提出された情報に基づき、当該NGOが準備委員会の業務に関して能力と活動の妥当性を確立していると事務局が判断する場合、事務局は、その組織の参加認定を与えるよう準備委員会に勧告する。事務局が参加認定を与えると勧告しない場合、事務局は、その理由を準備委員会に伝える。事務局は、各会期が開始する1週間以上前に、準備委員会の委員がその勧告内容を知ることができるようにしなければならない。事務局は、参加認定を勧告しない理由を当該NGOに通知し、そのNGOが反論および必要な付加的情報の提供を行う機会を与えなければならない。
  8. 準備委員会は、事務局の勧告が準備委員会の本会議に提出されてから24時間以内に、その参加認定に関するすべての勧告に対して決定を行う。この期間中に決定が行われない場合は、決定がなされるまでの間、暫定的な参加認定が与えられる。
  9. 4関連する地域委員会の準備会議を含め、準備委員会の会合に参加を認められたNGOは、その後のすべての準備委員会の会合および会議そのものに出席することができる。
  10. 会議とその準備プロセスの国際的な特性を認識し、会議へのNGOの積極的な参加は歓迎されるが、その参加に交渉の役割は伴わないものとする。
  11. 国際会議への参加が認定されたNGOは、確立された国連の慣行、および関連する組織の議長の裁量とその組織の同意に従い、準備委員会、本会議、その補助機関で簡単な演説を行う機会を与えられることがある。
  12. 会議への参加が認定されたNGOは、適切だと見なされる限り、準備プロセスの間に、国連公用語で書面による見解表明を行うことができる。これらの書面による見解表明は、国連の手続規則に従う場合を除き、公式文書として発表されない。
  13. 協議資格を有しないが国際会議に参加し、後に協議資格を得たいと望んでいるNGOは、更新された経社理決議1296(XLIV)によって確立された通常の手順を通して申請しなければならない。その会議に出席したNGOの参加がそのフォローアップ・プロセスにおいて重要であることを認識し、NGO委員会は、その会議への参加認定を求めて当該NGOによってすでに提出されている文書、および実行段階に貢献する当該NGOの関心、関連性、能力を支持するためにそのNGOから提出された付加的な情報に基づいて、その申請の検討を行う。同委員会は、それらのNGOが会議の実行段階に参加することができるよう、申請書をできる限り迅速に検討する。その決定までの間、国際会議への参加を認定されたNGOがフォローアップに関する機能委員会の業務、およびその会議内容の実施へ参加するかどうかについて、経社理が決定する。
  14. いかなる段階であれ、国連の国際会議に対するNGOの参加認定の停止および撤回は、本決議の関連条項に基づいて行われるものとする。

 

 

 

 

 

シリア 100人以上死亡、安保理が非難

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  午後5時を回って、国連ビルの展示も閉館となり、エンパイアステートビルまで歩こうと、

正門前を通りかかったところ、国連プレスの新聞記者さんに声をかけられました。

「日曜日なのに?」と尋ねたところ、

急きょシリア問題で午後3時から安全保障理事会が開催されたため、

安保理を取材して、5時に終了したのでこれから帰るところ とのことでした。

 

 

ちなみにアメリカでは、28日はメモリアルデーのため、基本的に国連も休みのため、

多くの記者は3連休となり、金曜日から4連休をとる記者も多いようです。

 

※メモリアルデーについて

 

 

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夜の国連本部

 

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午後9時を回っていましたが、海外メディアがシリア問題を自国に報じていました。

 

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  以下、TBS news 転載記事            

 

 シリア中部で政府軍によるとみられる攻撃が行われ、市民100人以上が死亡したことを受けて、国連安全保障理事会は27日、非公開で緊急会合を開き、強く非難する声明を発表しました。

 会合では、シリアからのビデオ回線を使い、国連シリア監視団のムード団長が、今回の攻撃で子ども49人を含む108人の死亡が確認されたことを報告。これを受けて安保理は、この攻撃を強く非難する、報道向けの声明を全会一致で採択しました。

 「国連監視団によって確認された今回の殺害を、安保理理事国は考えられる最も強い言葉で非難します」(安保理議長国の会見)

 攻撃や殺害の詳細については明らかにしていませんが、声明は「政府側の戦車による砲撃が含まれる」としていて、シリア政府に対し、都市部からの部隊撤退や、重火器の使用停止を改めて求めています。

 これに対し、シリアのジャファリ国連大使は政府の関与を否定した上で、「武装勢力やテロリストグループが攻撃を開始し、市民の殺害も行った」などと主張、政府が調査委員会を設置して3日以内に結果を発表するとしています。(28日10:40)