この石は、2012年の夏に採集したものです。秋田は、特に阿仁では熊が多いので有名なところで、熊牧場なんて言うのもあります。数年前に人がなくなる事故がありましたが。そんな地域でなので、怖いけれど採集は一人でした。
小沢抗付近にはいくつかの坑道があって、それぞれ名前が付いています。小沢坑は総称なのかな、いくつか坑口があったらしいです。精錬所に行くには途中で左の道を通る必要があります。小沢精錬所の道に入らず、その先に進み、さらにずっと奥には阿仁スキー場もありますが、私が行ったときは夏で閑散としていました。
図1 秋田県・旧阿仁鉱山小沢抗付近の現在の地図
(国土地理院の地図から)
写真1.阿仁小沢鉱山付近の航空写真(Google Mapから)
この写真では、小沢鉱山の精錬所跡の位置が違ってます。
国道と表示の中間付近にその遺跡はあります。
写真の阿仁小沢鉱山と表示がある沢沿いにある道を北上すると沢を渡った所に坑口らしきものがあり、その前で採集したことがありますが、1年後くらいに訪ねた時には、沢が氾濫したのか工事がなされてその辺の石は全くなくなってしまっていました。
小沢精錬所跡がそばにありましたが、一度だけ見に行きました。精錬所跡の周りをうろつくことなく、前の広場で写真を撮っただけでした。(写真を撮ったはずが見つからないので見つけ次第掲載します。)
石の採集はそこから少し離れたところで、ボヤっとしていると見逃してしまうような場所で、そこはズリじゃないだろうけれど、1m四方くらいのところに腐りかけた石がたくさん転がっていたのでそこで採集しました。
以前にブログで阿仁鉱山の閃亜鉛鉱を2回紹介しましたが、それらも同じところでの採集です。
閃亜鉛鉱(阿仁鉱山)、再び | なんだかんだの石集めと与太話
閃亜鉛鉱(ZnS,阿仁鉱山産) | なんだかんだの石集めと与太話
今回は黄銅鉱です。採集場所では腐りかけた閃亜鉛鉱が目立ちました。閃亜鉛鉱、黄銅鉱、黄鉄鉱が混じった石が転がっており、時折方鉛鉱が見られるくらいでした。今回の黄銅鉱は、閃亜鉛鉱が主体でそれに黄銅鉱も付いてるもので、黄銅鉱結晶が晶洞中に三角になって見えています。
写真2 黄銅鉱(CuFeS2、秋田県阿仁鉱山産、2012年採集)
写真3 写真2の一部拡大
写真2とは上下反対ですが。大きい三角っぽく見えるものの辺が約3㎜です。その左にも三角形が。さらにその左にもあります。ちょうど三角錐の頭の方から写っているので判りにくいかもですね
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