5年ぶりに古巣の事務仕事に戻ることを決めた私。
サロンのご予約が入った日は遠慮なく欠勤OKとのことで、5年前と同じ席に座り、朝から夕方までパソコン作業に従事する日々が始まりました。
特殊なシステムの融通のきかなさに頭を抱え、また己の注意力のなさにガッカリしつつも、少しずつ慣れていくと同時に周りを観察し、自分なりに何ができるかを考える余裕が出てきました。
特にこの期間、隣に座る厳しめ上司に重たい案件を相談するタイミングを計ったり、あえて雑談を仕掛けたりと細かく様子を伺いながら接したことで、セラピストとしてお客様に寄り添うことの意味を今一度考えさせられました。
最悪の形で部下を喪った上司、少なからずそれがメンタルにも影響しているはずで、だけど忙しさできっと見て見ぬふりをしている部分もあるんだろうし…
この人は今、何が一番しんどく感じているのか?
あるとき、上司にゆっくり話を聴く時間ができたため、今の心境についてちょっとだけ踏み込んで尋ねてみました。
一般的に、女性よりも男性の方が面と向かっての自己開示は苦手かと思いますし、上司も普段よく喋る割に本心はうまいこと誤魔化している感じがあったのですが、このときは本音の部分が垣間見えて、私としてもそれをちゃんと傾聴・受容できた感覚がありました。
おそらく、一筋縄ではいかない仕事を真面目にやっていたことで、ある程度は信頼してくれているベースがあって、いろいろ話してくれたというのもあると思います。
サロンではずっとTCカラーセラピーをやっていますが、傾聴のコツを掴んだのは、この経験が何気に大きかったかもしれません…
さて、古巣での任期は周りのメンバーの助けもあり、おかげさまで無事に終えることができました。
また、この期間中サロンの方は、毎月通ってくださるお客様のご理解もあり、無理のない形でWワークを行うことができました。
改めて、本当に感謝なのです…!
5年ぶりの出戻り経験は、サロンで一人ひとりのお客様の『今』に寄り添い、最善の方法を一緒に探りながらよりよい状態へ持っていくことを改めて考えるキッカケになりました。
お客様に寄り添うって、簡単なことではありません。
共感は必要だけどあくまでもフラットな目線で捉えつつ、その人が真に欲しているものを提供することでお金をいただくわけですから。
ただ、そんなセラピストの仕事ってやっぱりやり甲斐があるし、お客様の不安や緊張が解けて笑顔になってくれるの最高なんだよなぁ〜というのも、この経験以降ますます感じるようになりました。
〜⑩につづく〜
【香りと色の癒し処 ふわりあん】