ワイン好き夫婦のおうちワイン日記 -4ページ目

Domaine Robert Gibourg à Morey-Saint-Denis

間が開いてしまいましたが、ブルゴーニュ訪問記の続きです。


ニュイ=サン=ジョルジュの「カフェ・ド・パリ」でのデジュネの後、バーで会計を済ませながらマスターにタクシーを呼んでもらおうとしたところまででしたね、前回書いたのは。


ちょっと困り顔をしたマスター、「ほら、見ての通り忙しくてね。」と身振り手振りを混ぜながらも、親切に電話をかけてくれます。優しいです。しかし、なかなか電話が通じません。しびれを切らしたマスター、我々に電話(固定電話の子機)をほいっと渡し、「自分で掛けて」と言うんです。


んな、無理だよ~と思いながら、その子機を手に取り、頂いたリストの電話番号を入力してはみるものの、何かのミスなんでしょうけど、つながりません。いや、もしつながったとしても、フランス語では無理なので解決する気もせず・・・。ふと気づくと、そばで〆のカフェを嗜んでいるおじさん(あれ、この人隣のテーブルで食事していたおじさん達の一人だ)が興味深そうにPuligny夫を眺めています。目が合ったので、そのおじさんに向かってひとこと「ディフィシル(=難しいね)」と言ったら、真面目な顔をして「ウィ・ディフィシル(=ああ、難しいよね)」と返されました。・・・助けてくれそうな気配なし。


仕方がないので、店を出て他を当たることにします。そうだ!またFaiveleyに戻って頼めば良いではないか!我ながらグッドアイデアだと思いながら、Faiveley本社に戻ります。ところが、朝は開いた玄関が開かないのです。あーっ、今昼休みだったあ。普通14時までだろうから、開いたころには次の約束の時間になっちゃう~。途端に、次のドメーヌに行きつけないのではないかと不安になってきました。


さあ、困ったぞ。


次に浮かんだアイデアはツーリスト・インフォメーション。こちらもなかなかのアイデア。そうだ、次はそこだ。実はデジュネの前にここに立ち寄って道案内をしてもらっていました。その際、日本人である我々に日本語のローカルガイドをくれたりしたのでした。急ぎ足でインフォメーションに向かうと・・・。あーっ、ここも閉まってる!!ところが、閉まっている扉をガタゴトやったせいか、中から人が来て錠を開けてくれます。


「やあ、すみません、ちょっと良いですか?」

「今は昼休みなんだけどね」と言いながら開けてくれたのは、ちょっとフェミナンなお兄さん。デジュネの前にローカルガイドをくれた人です。日本人の我々が困っているようなので、仕方がないかと思ってくれたみたいです。


「今すぐにモレ=サン=ドゥニに行きたいのですが・・・。」

「そうですね・・・。バスはありますが、ちょっと時間が合わないですね。」

「タクシー呼んでもらえませんか?」

「タクシーの電話番号なら教えてあげられますが・・・。」

「自分で電話してもフランス語できないので・・・。」

「わかりました。やりましょう。」


なんと親切なお兄さん。昼休み中にもかかわらず、ありがたいです。すぐに番号リストを出して、一番上のタクシー会社からTELし始めます。でも、なかなか捕まらないのです。リストの4つめくらいでやっとつながりますが、出払っていて難しいとの返事のようです。次につながったところもNGだったのですが、可能性ありとのことで、確認してから折り返しTELしてくれるとのこと。それで、5分ほど待つと、そのTELがかかってきて、今からすぐにインフォメーションまで来てくれるという嬉しい返事。ああ、助かった!


ここまでやってくれたお兄さんに丁寧にお礼を言って、インフォメーションの前で待つこと10分。念願のタクシーに乗ることができたのでした。ニュイ=サン=ジョルジュのツーリスト・インフォメーションの髭を生やしたフェミナンなお兄さん、本当にありがとう。今度またニュイ=サン=ジョルジュに行ったら、必ずここに来て、もしまだ居られたらお土産でも渡そうっと。


タクシーで20分弱でしょうか。約束の時間に少々遅れてドメーヌに到着。これがまた入口が分かりづらくて、参りました。住所は明確にわかっていたので、タクシーのナビに入力までしていたのですが、ナビが迷ってる(笑)。それもそのはず、入り口が車一台しか入れないくらいの間口で、そのずっと先に建物のあるという変形地のドメーヌだったのです。


そのドメーヌの名前は、Domaine Robert Gibourg(ロベール・ジブール)。またの名をDomaine Javouhey(ジャヴェイ)。そして、またの名をDomaine Anne et Sebastien Bidault(アンヌ・エ・セバスティアン・ビドー)。


出迎えてくれたのは、現当主のSebastien Bidault(セバスティアン・ビドー)さん。まあるい感じのとても温和そうな方です。セバスティアンさんは、Puligny村の出身であのEtienne Sauzetのジェラール・ブドさんに師事したそうです。そのセバスティアンさんの奥さんがアンヌさんで、アンヌさんのお父さんがRobert Gibourgさん、お母さんが結婚を機に所有していた畑で立ち上げたドメーヌがJavouheyだという訳。その二つのドメーヌをそのまま継承しつつ、ご夫婦の名前を冠したドメーヌも立ち上げたため、セバスティアンさんは三つのドメーヌを切り盛りすることになっています。



             テイスティングテーブル


どこのドメーヌでもそうですが、立てた樽をテーブルに使うんです。



カーヴ1

シャンボールのワインはアンヌ・エ・セバスティアン・ビドーとして造っています。



カーヴ2




            カーヴと醸造所の間仕切り


透明な分厚いビニールシートで区切っていました。機能としては十分ですね。




            ステンレスタンク


瓶詰前のワインが入っているとのこと。(追記:つまり澱引き中ということです)



            テイスティング・アイテム



さて、お待ちかねのデギュスタシオンです。セバスティアンさんは、我々に「どのくらい飲む?」って変な質問をします。「え、うーん。結構飲むよ。」と答えておきました(笑) 本当は何の質問だったのかな・・・?



(1) Bourgogne Rouge 2014 (Robert Gibourg)


まずは赤のACブルゴーニュ。しっかりとした味わい。クランベリーのような赤果実。ヴージョ村のレジオナルとのこと。Clos de Prieurというメモあり。たぶんこれがLieu-dit名。



(2) Chorey-les-Beaune" Le Grand Saussy" 2014 (Robert Gibourg)


ショレイ=レ=ボーヌ村名。ル・グラン・ソシーというLieu-dit。ショレイの畑は基本的にフラットで、国道の東側が多いのです。このル・グラン・ソシーは最東で国道と鉄道の間くらいにあります。とてもデリケートかつエレガントな味わい。芯の強さを感じます。フラットだからと言って馬鹿にすべからず。3~4年で飲み頃を迎えるとのこと。



(3) Aloxe-Corton "Les Valozieres" 2014 (Robert Gibourg)


アロース=コルトン村名。Lieu-dit名はレ・ヴァロジエールです。このLieu-ditはプルミエ・クリュ格付けのクリマもありますが、こちらはコミュナルのクリマ。



(4) Morey-Saint-Denis "Clos de la Bidaude" 2014 (Javouhey)


Javouheyのフラッグシップ。ここは、グラン・クリュのClos de Lambrays(クロ・ド・ランブレー)の真上の好立地(標高300m)。32hl/haと低収量で、新樽比率は70%とのこと。これは美味しい。いいワインです。村名ながら、思い入れの強いキュヴェなのでしょう。



デギュスタシオンしながら、おしゃべり。


セバスティアンさんは超がつくほどのグルメです。我々が持っていたブルゴーニュワインの本には、詳細な地図だけでなくお勧めのレストランも載っています。それを見たセバスティアンさん、「お、ここは美味しいよ(Bon)、ここは凄く美味しいよ(Tres bon)、ここは高いんだよね・・・。」と矢継ぎ早にコメントしていきます。日本語の本なので当然有名どころばかりではあるのですが、その全てに行ったことがあり、その全てにコメントをくれるのです。あのソーリューの三ツ星、ベルナール・ロワゾーにもつい先日行ったとか。お陰で、次に絶対に行こうと思うレストラン(ブラッスリー)も頭に入りました。


グルメなセバスティアンさんは、日本の食べ物や日本酒にも興味津々。特に和牛に興味があるとのことだったので、日本に戻ってから和牛のサイトをメールで送ってあげました。フランスでは、最高の和牛はただ一つ「神戸牛」ということになっているそうですので、それではいけないと思い、その辺がわかるサイトを送ってあげました。和牛と日本酒の相性について説明すると、是非その組み合わせを試してみたいと思ったようで、日本からのインポーター、クルティエの方に和牛もお酒もお願いするんだ、と張り切っていました。持っていく破目になった方、申し訳ございません(笑)


話が乗ってきたところで、セバスティアンさんが急に歩き出します。そして、一緒においでと我々を促します。どこに行くかと思えば、先ほど見せて頂いたステンレスタンクのところ。ピペットを手にして、梯子をよじ登ると、タンクテイスティングです。



          タンクからワインを取り出すセバスティアンさん


セバスティアンさんは、本当に人懐こくて楽しい人です。


さて、タンクから取り出してくれたのは・・・。


(5) Morey-Saint-Denis "Les Porroux" 2014 (Anne et Sebastien Bidault)


ご夫婦のドメーヌものです。モレの村名で、Lieu-dit名はレ・ポルー。シャンボールに隣接する畑。瓶詰前でまだ落ち着いていない印象ですが、エレガントな味筋。



(6) Gevrey-Chambertin Cuvee Vieilles Vignes 2014 (Anne et Sebastien Bidault)


こちらもご夫婦ドメーヌから。村名ジュヴレ。噛むような果実味。こちらは瓶詰前でも質の高さが伺えます。このジュヴレはレベルが高いと思います。さすがですね。セバスティアンさん。



また、テイスティングテーブルに戻り、ボトル試飲が続きます。



(7) Corton Les Renardes 2014 (Robert Gibourg)


続いて出して下さったのが、グラン・クリュのコルトン・レ・ルナールです。ドゥミ・ブテイユ。カシスに代表される黒果実のアロマ。とても外向的な味わい。ルナールは抜けの良い味わいだと思います。適度な強さと広がり感があります。こちらは今飲んでも美味しく、セバスティアンさん曰く5~6年もすれば飲み頃になると。



(8) Clos de la Roche 2014 (Anne et Sebastien Bidault)


クロ・ド・ラ・ロッシュも持ってるんですよね?と聞いたら、「あ、試してみる?」と持ってきてくれました。こちらもドゥミ・ブテイユ。力はありますが、実にデリケートな味わい。フィネスを感じますね。今はもちろん閉じていますが、10年もしたら大化けしそうな予感。



続いて白のクロ・ド・ラ・ビドードを開けてくれようとしましたが、かなり話し込んでしまったせいで、次のランデヴーの時間が過ぎてしまっていました。さすがにこれ以上居る訳にはいかず、残念ながらストップ。前回のフェイヴレイのところでも書きましたが、一日に何軒もランデヴーを入れるとこうなってしまうんですよね。我々も反省。でも、セバスチャンさん、「じゃあ持ってく?」と言って、その白をプレゼントしてくれました。しかも、わざわざエチケットまで貼り付けてくれて。実に気前が良いですね~。


あとはコルトンとクロ・ド・ラ・ロッシュを購入させて頂き、ドメーヌを後にします。




タクシーは予め呼んでおいて頂いていました。


タクシーを待つ間、奥さんのアンヌさんも出てきてくれました。アンヌさんはその振る舞いから肝が据わった感じの女性で、セバスティアンさんをしっかりサポートしてくれそうな印象を持ちました。3つのドメーヌを切り盛りしながらも、時が過ぎれば、きっと夫婦名義のドメーヌを大きくしていくのだろうと想像します。


今はまだ日本では比較的無名な造り手ですが、飲んでみればクオリティが高く、グラン・クリュも含むヴァリエーション豊かなラインナップ。いずれは注目されてよく見かけるドメーヌになるのではないかなと思った次第。


セバスティアンさん、アンヌさん、お相手して頂き、誠にありがとうございました。


タクシーは、前回ジュヴレからボーヌの時に乗ったギイさんのところを呼んでいただきました。ボーヌの宿での一件のお礼もしたかったし。でも、やってきた車を見ると、女性が運転手です。しかも助手席にも別の女性が・・・。


あれ?ギイさんじゃないぞ・・・。




つづく・・・。


Domaine Faiveley à Nuits-Saint-Georges

ボーヌの中心部でゆったりとした土日(アパルトマンの宿主との格闘含む)を過ごした翌月曜日からは、いよいよ3日連続7件のドメーヌ訪問です。


この日の訪問先のニュイ=サン=ジョルジュでのアポ時間は9:30。電車の時間を調べてみたら、ボーヌ8:39発という電車があったので、それで行ってみることにします。



ボーヌ駅から市街中心部を望む

いい天気です。前回の記事では書きそびれてしまったのですが、雨の土曜日の次の日曜日は、気温が終日5℃前後!ととても寒い一日だったのです。まあ、だから買い物以外は出掛けなかったという訳。そして、その翌月曜日は一転して暖かくなりました。これはラッキー。


さて、駅の窓口で切符を購入します。ホテルやレストランでは当然英語が使えますが、ブーランジェリーや小さなお店では絶対と言っていいほどフランス語オンリーなんですよね、フランスって。そして、駅の窓口の人も一般的に英語が得意ではなく、英語窓口以外はフランス語しか通じなくて苦労したことがありました。だから今回、片言のフランス語を覚えてきたんですよね~。なので、もちろんフランス語でトライ。


「ニュイ=サン=ジョルジュまで片道切符を二名分。」


お、言えたぞ。うん、伝わったみたいだな。よしよし。あとはお金を払ってと・・・。ふん、結構簡単だな・・・。


「○×▽§¶?」


へっ?今なんてった?と怪訝な顔をして相手の顔を覗き込むと・・・


"Can you speak English?" これがまた極めて流暢な・・・。


"Oh, yes, that's easier ・・・"


なあんだ、英語通じるんだね。だったら簡単だね。と安心したような顔で言ってはみたものの、最後までフランス語で通せなかったのが残念で・・・。どうやら、割引の資格があるか?って質問だったようで。んなもん、知らないし。クーっ、想定外質問だったー。情けなし・・・ショック!


これと似たようなことが前日のフロマージュリー、アラン・エスでもあったんですよね。たどたどしいフランス語でさんざん粘ってフロマージュを買えたのですが、会計済ませた女性の店員さん、最後に「ボーヌの夜を楽しんでね、また来てね」って非常に流暢な英語で・・・。しかも自分より上手な・・・。あら、我慢してフランス語しゃべらせてくれてたのね。練習できました、ありがとござんした orz


うーむ。まだまだ修行が足りませんな。でも、フランス語学習の必要性がなくなってきたということですかね?いやいや、お店ではそうかもですが、ドメーヌではまだまだそうではないんですよね~。




ニュイ=サン=ジョルジュ駅


ニュイ=サン=ジョルジュ駅からは、目的地まで歩いて1kmほど。Faiveleyでの約束の時間は9:30で電車が到着したのが8:50だから、余裕です。




NSGの街の光景1

10分も歩くと、NSGの中心部に着きます。ここは自分たちには見慣れた光景。真ん中の建物の右手の細い通り沿いにいろんなお店やレストラン。左手にFaiveleyの本社とカーヴがあります。




NSGの街の光景2

今度は反対側を向いて撮影。奥にクレーンが見えますね。あの辺りにFaiveleyの醸造所があるのですが、そこの大規模工事中だったのです。




            La Cabotte

前述した細い通りを散歩します。約束の時間まで随分と時間が余っていたので。そうしたら、このレストランが。ラ・カボットはニュイ=サン=ジョルジュで特に有名なレストラン。昨年、ロベール・シュヴィヨンに伺った際、レ・サン=ジョルジュをこのレストランに置いているよ、と言われたのを思い出しました。残念ながら、今回含め行くチャンスがありませんでしたが。

このレストランの脇を通りかかったとき、ちょうど地下へ通じる扉が開いていました。




            カーヴ

ここのレストランのカーヴには毎回こうやって入るんですかね?お店の中からは入れないんだろうか・・・。



さて、約束の9:30になりました。




Domaine Faiveley

ここがFaiveley本社。


Faiveleyを訪問するのは二回目。一回目は2009年2月 。あの時は閑散時期だったので、マーケティング担当の方が一人付いてくれて、しかも我々の名前入りのテイスティング・シートを渡されて、非常に多くの樽試飲、ボトル試飲の恩恵に預かったのでした。もちろん、個人としてメールでアポを取っただけでしたが。今回も同様に個人メールでアポ。


この写真を撮っているとき、ちょうど駐車場に車を止めて歩いてくる5人組が・・・。ん?日本人かな?その通り日本人のグループのようです。こちらが日本人であることがわかったのか、おはようございますと軽く会釈してくる5人組。あれ?もしかしたら・・・?


実はこの5人組とドメーヌ訪問をご一緒することになっているようです。そういえば、アポのメールを入れた後すぐに返事が来なくて、スルーされたな(他にもそんなことが多数あり)と思った2週間後に、しれっとOKの返信が来たのでした。きっと、最初はスルーしようとしていたけれど、この5人組の話が来たので、それじゃあ一緒にOKしようと我々も混ぜてもらえたのかもしれません。


ドアを開けて入ると右手に受付が。受付担当のSophieさんはアポのメールの時からやり取りしていた方です。アクセプトのメールへの返信で、ドメーヌでワインを買えるのかと聞いてみたら、日本の方は代理店から購入してくださいと頑なに拒まれてしまいました。旅の思い出に数本だけと言ったのですがそれもNG(もちろん一般のショップでは買えますが、ドメーヌ直販がNGという意味)。Faiveleyは輸入代理店を重視するポリシーなのですね。蔵出し価格と日本での購入額はかなり乖離があるのが通常なので、こういうポリシーは代理店にとっては有り難いことでしょう。よって、代理店さんには良心的な価格を期待します。


おっと脱線しました。受付のSophieさんは、この日案内してくれるマーケティング担当のAnne-Cécileさんがすぐに来るから、ソファで座って待つようにと促します。じゃあ、とソファに座ろうとしたら、壁にどこかの畑の地図が飾ってあることに気づきました。



クロ・ド・ヴージョの地図(所有者ヴァージョン)

これ、いいですねえ。全所有者の区画が明記されています。実はこれ、探していたんですよね。受付で聞いてもどこで買えるかわからなかったのですが、翌日シャトー・ド・クロ・ド・ヴージョに行ったら売ってました、28ユーロで・・・。でも、この写真撮ったので、買いませんでした(笑)


そうこうしているうちに、Anne-Cécileさんがやってきました。


Anne-Cécileさんはこれからの予定を簡単に紹介してくれます。まずカーヴを見学させてもらってから、デギュスタシオンとなるようです。でも、醸造所は(上述の通り)工事中のため行けないとのこと。ああ、ということは2015年の樽試飲はないってことですね・・・orz


同行する5人組とは自己紹介する時間もなかったので、様子を見ながらどんな人たちなのかなと想像。女性の一人はツアーコンダクターでボーヌ在住の方。他の4名はお客に当たる日本からの観光客で、二組のご夫婦のようでした。ご主人同士がワインつながりの知人で、お一人はシュヴァリエ・デュ・タストヴァンを戴いた方のようにお見受けしました。ニュイ=サン=ジョルジュ村名の1956年か何かのエチケットを持ってきておられて、それを見せたところ、Anne-Cécileさんが思わずコピーさせてと言って、事務所でコピーしていました(笑) 遠く離れた日本人がFaiveleyの人も珍しがるエチケットを持ってくるなんて、面白いですね。


ということで、総勢8人でカーヴに入っていきます。カーヴには相当量のボトルが眠っているはず・・・。



Puligny-Montrachet 1er Cru Les Perrieres 2013

ここにピュリニーのレ・ペリエールがあるのを知りませんでした。だから、これが自社ブドウなのか買いブドウ(マスト)なのかは不明です。



Chambertin Clos de Beze 2000

前々日に畑を見てきた、クロ・ド・ベーズ。もちろん、自社畑。これは'00なので中ではかなり古いとのこと。


Anne-Cécileさん曰く、Faiveleyは基本的に造ったワインはどんどん出荷してしまう方針とのことで、数十年物のオールドワインを寝かせてから販売することはないそうです。ですので、ほとんどは5年物程度しか残っておらず、こういう15年物は少ないとのこと。そういえば、2011~2013年がほとんどだったように思います。



Latricieres Chambertin 1999

こちらも希少なヴィンテージのラトリシエール。これも自社畑です。このヴィンテージは欲しいなと思いました。ちなみに、輸入元からオーダーが入れば、出荷するとのことでした。




Chambertin Clos de Beze "Les Ouvrees Rodin" 2011

これがかのウーヴレ・ロダン。通常のクロ・ド・ベーズの3倍の価格が付いています。なんでも、元々はロダンの彫刻の所有者が所有していた区画なんだそうですね。一度は飲んでみたいですが、なかなか10万円出す気にはなれません。




            Anne-Cécileさん

マーケティング担当のAnne-Cécileさん。一般訪問者にはマーケティング担当が付くのがFaiveley式のようです(2009年は前任のマーケティング担当のAdrianさんでした)。ドメーヌとはいえ、ほぼ企業ですからね。Anne-Cécileは英語が堪能。まず英語で我々二人に説明し、その後フランス語でツアコンの女性に説明、で、その方が4名の方に日本語で説明していました。昨年、Louis Jadotで英語/フランス語説明を受けましたが、あの時は途中から英語とフランス語が混ざってきて、英語っぽいフランス語になってさっぱりわからなくなりましたが、Anne-Cécileさんは完璧。しかも、我々は英語で聞いた後に、日本語でも聞けるというダブルの解説の恩恵に預かれたという訳です(笑)




現行ラインナップ(赤)

ここにはグラン・クリュ赤の展示。面白かったのは、ここにLes Saint-Georgesがあること(横にしてあるボトル)。しかも、エチケット上の文字には既に"Nuits-Saint-Georges"が省かれているんです。このプルミエ・クリュがグラン・クリュに昇格される可能性が高いとされているのは誰でも知っていることですが、まだ気が早いというか・・・。ここFaiveleyがその昇格推進者の一人だそうですから、気持ちは分かるとしても、エチケットのNSG削除はかなり過激ですね。ただし、まだ"Premier Cru"とは書いてありますよ、念のため。




オールドヴィンテージ

1926年産コルトンや1928年産エシェゾー、1934年産クロ・ド・ベーズなど。



さて、デギュスタシオンが始まります。既に全員にこの日のテイスティング・シートとフェイヴレイの冊子やらブルゴーニュの全地図などが配られています。


この日のアイテムは赤5種に白4種の合計9アイテム。すべてドゥミ・ブテイユで準備されていました。Anne-Cécileさんは一人ひとりのグラスに、赤から順に注いでいきます。


全部で7名の訪問者ですが、5人組の中の女性二名の方はテイスティングもされないとのこと。あらま、びっくり。お二人ともにワイン好きのご主人の付き添いで来られていたのですね。この状況、日本人ならもちろん理解できますが、フランス人であるAnne-Cécileさんには驚きだったことでしょう。




今回はすべて2014年産。一応、日本の輸入代理店のラックコーポレーションが設定した価格をカッコ内に併記しておきます。


(1) Bourgogne Pinot Noir 2014


まずはACブルゴーニュ。主に、ニュイの北側(FixinやBrochon)のブドウをメインにアッサンブラージュ。6か月熟成とのこと。そういえば、2013年産は、収量が少なかったために、様々な村名格のブドウも混ぜざるを得なかったお買い得ヴィンテージだったことを思い出しました。この2014年はそこまでやっていません。

この2014年はとにかくフルーティ。瓶詰したばかりのフレッシュさはやはりいいですね。味わいは強いて言えばニュイ側っぽいかな?(3024)



(2) Mercurey 1er Cru "Le Clos du Roy" 2014


3年前にこのメルキュレイに醸造所を建設したとのこと。収穫したブドウをこれまではニュイ=サン=ジョルジュまでの遠距離を運んでいたのですが、近くに醸造所ができたことで品質が格段に向上したとのこと。

甘い香り。タンニンはそれなりにあり、樽のニュアンスもしっかり。8年以内くらいが飲み頃とのこと。(5400)


今回の旅行では、かなりコート・シャロネーズのワインを飲みましたが、非常に美味しく感じました。コート・ドールばかりに目が行きがちですが、知らないうちにコート・シャロネーズのワインも美味しくなっています。これは想像ですが、コート・ドールのワインの価格が高騰し、一般ワイン愛好家がブルゴーニュ離れを起さんとしている今、本来のポテンシャルを発揮せずに放置されてきたコート・シャロネーズを改善してブルゴーニュワインの裾野を広げる活動が少しずつ現れて来たということなのかもしれません。



(3) Gevrey-Chambertin 2014


14か月熟成で新樽比率は1/3。ジュヴレらしい味わい。でも、味わいの伸びが不足している印象。よって、ワインとしての美味しさは(2)の方がベターと思ったくらい。金曜日にAlain BurguetやMarchand Freresで飲んでしまったものだから、ジュヴレの閾値が上がってしまったのかも。(8100)



(4) Nuits-Saint-Georges 1er Cru "Les Porets-Saint-Georges" 2014


続いてプルミエ・クリュ。土の香り。とても凝縮していて力強さがあり、かつバランスの良さが好印象。これはなかなか良いキュヴェだと思います。(10260)



(5) Corton "Clos des Cortons Faiveley" Grand Cru 2014


ラドワ=セリニー村内に位置するモノポール(2.7ha)。Le Rognet et Cortonと記載されるLieu-ditの一角。新樽比率は2/3と多め。キュヴェ名と生産者は同じ名前ではいけないという話があります(ex. Domaine de la Pousse d'Or / Clos de la Bousse d'Or))。ですから、このドメーヌ名併記のグラン・クリュは数少ない例外とのこと。

これは素晴らしい。今でもかなり美味しく飲めます。確実に上に抜ける味わい。斜面上部ということもあるのでしょう。(25920)



続いて、白。白が赤のあとに来るのは、酸やミネラル等がはっきりと出ていて、酒質が強いからだそうです。



(6) Bourgogne Chardonnay 2014


こちらは、なんと、Puligny、Meursault、Mercurey、Maconnaisを中心としてアッサンブラージュ。6か月熟成。自然酵母による発酵。

これ、結構気に入りました。確かに単一畑からくるピュアさはありませんが、上から下まで、味わいのスペクトルバンドがブロード。バランスをうまく取っているので、一クラス上の味わいに思えます。輸入元の価格で3k\ですから悪くないと思います。(3024)



(7) Rully "Les Villeranges" 2014


白のシャロネーズはリュリー。新樽比率は20%。

シャロネーズだなあと思える味わいながら、思った以上にミネラリー。(2)のメルキュレイほどではないにしても、シャロネーズを見直したくなりました。(4104)



(8) Meursault 1er Cru "Blagny" 2014


ここでムルソー。Blagnyです。標高の高そうな味わいは我が家の好みのタイプ。Meursault側のBlagnyですが、MeursaultよりもPulignyのニュアンスを感じます。(9720)



(9) Puligny-Montrachet 1er Cru "Champs Gain" 2014


スムーズなテクスチュア。これぞピュリニーという感じの味わい。(8)も良かったですが、こちらはさすがにそれを上回ります。(8)は買いブドウ、(9)は自社ブドウという点もあるでしょうね。(11340)





今回のデギュスタシオンは結構慌ただしかったのです。というのも、同席させて頂いた5人組が次の場所行くために急いでいたから。なんと、この日だけで5軒を訪問するとのことでした。


うーん。短期間にたくさんのドメーヌを訪ねたい気持ちは痛いほどよくわかりますが、訪問のポイントを絞り込んだプロならまだしも、アマチュアとしては多過ぎるのではないかと・・・。せっかく生産者と直接対話するのですから、ゆっくりと話をする時間の余裕を持っていたい。そうして沢山会話できた方が自分たちの思い出になるし、発見も多いし、生産者にとっても楽しいはずと思うのです。訪問自体が慌ただしいと、生産者の方が「これを教えてあげよう」とか、もしかしたら、「これを飲ませてあげよう」と思う瞬間やチャンスもなくなってしまいます。それに、フランス人って話(議論)好きっていうじゃありませんか。


5人組を見送りに行ったAnne-Cécileさんがまたテイスティングルームに戻ってきたので、軽くおしゃべり。フェイヴレイがワインを卸しているワインショップを教えてもらったり、この後のお昼を食べるところを紹介してもらったり。ついでに予約もしてもらいました(笑)


このときの会話だったかどうか失念しましたが、Faiveleyでは収穫時期には400人もの人が働くとのこと。パーマネントの従業員は100名ほど(これも多いですが)だそうですから、収穫期の人口密度は大変なことなんでしょうね。


その後、玄関まで送ってもらう途中で、社長のErwanさんとばったり。

「やあ、こんにちは。デギュスタシオンが終わったところかい?今、ちょうど醸造所が工事中でね。上の方にクレーンが見えたでしょ。あれがそうなんだ。また工事が終わったころに来てくれれば、醸造所を案内するよ。」


Erwanさん、25歳で当主を引き継ぎ今が9年目(てことは34歳かな?)。風貌は家系を色濃く引き継いでいますが、なかなかのハンサム・ガイでした。




Café de Paris

Anne-Cécileさんのお勧めは本当はLa Cabotteでしたが、この日あと2軒のドメーヌを予定している我々としては、そういうきちんとしたレストランではなくて軽いブラッスリーが良いと言って、このCafé de Parisを紹介してもらったのです。予約はSophieさんがやってくれました。


カフェに入ったのがちょうど正午。最初は空いていたのですが、あっという間に大混雑。




バー

ビールやワインやカクテルなどを出してくれるバー。でも、今日は水だけにします。まだ客の入りが少なかったタイミングのマスター。ここは、フロアをマダムが取り仕切り、マダム自身と若い従業員がフロア内を歩き回ります。


マダムからカルトを渡されますが、やはり価格設定のお得なMenu de Jour(ムニュ・ド・ジュール:本日のコース)にしました。ブラッスリーでのお昼は、やはりこれですね。なんでって思うくらい、お得なんですよね。




           ワインリスト

ここではワインは飲まないけど。アペラシオンと価格だけ。黒板だからいつでも書き直せるのに、造り手やヴィンテージは記載ないんですよね。




           Pain

まず供されたのが普通のフランスパン。12時を過ぎたので、周囲の会社員やら工事関係者が続々と入ってきて、マダムと若い従業員の動きが忙しくなってきました。




アントレ

前菜はカマンベールのベニエ(フリッター似)のようなもの。レタスとトマトとともに。これ、結構美味しい。フロマージュの質が良いのでしょう。



プラ

メインはブレス鶏のマスタードクリーム煮。マスタードだけでなく白ワインも沢山使っているのでしょう、酸味が効いています。日本のクリームシチューとは全く異なる味わい(当然ですが)。そして、なかなか美味しい。しかし、この付け合わせのタリアテッレ的なパスタもすべて食べてしまったため、お腹の膨れること、膨れること。隣の席の工事関係者っぽいガタイの良いおじさん達ですら残していましたので、お昼としては相当量が多かったようです。


ちなみに、ここのブラッスリーはとても人気があり、地元客で日々満席のようですが、客層はスーツ姿のビジネスパーソンだけではなく、ラフな格好で工事現場で働いているように見えるお客も多いのです。ちょっと驚きです。というのは、お得とは言ってもここのムニュ・ド・ジュールは13ユーロ(単純計算では1500~1600円)もするからです。旅行者の我々は別としても、決して高賃金ではないはずのフランスの、しかも片田舎の労働者が普通に食べられるものでしょうか?正直、平均給与が比較的高いと言われる日本人としても、こんな贅沢なお昼は滅多に食べないですよね?


それで、何でだろうと思ったら、実はフランスにはレストラン・チケットなるものがあり、社員食堂のない企業が従業員の食事代の一部(チケットの半額程度)を負担しているという情報を知りました。8~10ユーロの金券を労働日数分与えられる(つまり、毎日4、5ユーロ会社が出してくれるということ)ので、これを使えば二日に一回くらいはお昼にコース料理を食べることができてしまいます。だから、これが理由ではないかと。


それにしても、二日で10ユーロ、一週間で25ユーロも食事専用代金としてもらい、そして、忘れてはいけないのが自分でもそれと同じくらいの金額を出しているそうですから、使わざるを得ない。このチケットをまとめて豪華な食事をレストランでしても良いみたいです。この仕組みのお陰で、従業員の食生活が豊かになるだけでなく、レストランやブラッスリーの経営が安定するのですね。


すごいな、フランス!さすがは食の王国(笑)



デセール

これはアーモンドタルト。カスタードクリームのソースに浮かんでいます。まずまずのデセールでした。このあと、カフェで〆(別料金ですが)。


で、ちょっと食べ過ぎたと思います。今から思えば、元々デジュネは軽く済まそうと思っていたのに食べ過ぎてしまったことが、その後体が重くなったことのきっかけではなかったかと思います。


もう13時過ぎになろうとしていました。次のランデヴーは14:00、モレ=サン=ドニです。ここからはタクシーで向かう予定です。ということで、バーにあるレジで会計を済ましたそのときに、マスターにタクシーを呼んでもらえないかとお願いしました。これがいつもの我々のパターンなんですよね。


ところが、マスター、ちょっと困り顔。


あれ、嫌な予感がしますね。




つづく・・・。

Appartement à Beaune

今年のブルゴーニュ旅行記もまだ前半なのですが、かなり時間がかかっております。しかも、今回はボーヌのアパルトマンの話とドメーヌ訪問のない土日の話でして、個人の忘備録的な記事になります。またまた長いですが、よろしくお付き合いのほどを・・・。



ジュヴレ=シャンベルタンのホテルに頼んでおいたタクシーが到着。そのタクシーの運転手は・・・。


やはり、ギイさんでした。過去に何度か乗ったことのあるTaxi Grand Cruのギイさんが、また今回も来てくれました。まあ、これは当然の成り行きですね。実はジュヴレでタクシーを頼むと、必ずギイさんが来るのです。だって、ここしかないんですから。でも、実は奥さんのパトリシアさんが来る場合もあるってことを知りました。夫婦でやってるタクシー会社なんですね。


ギイさんは、当然のことでしょうけど、ワイン好きで知識豊富。去年もそうでしたが、ジュヴレからボーヌに向かう間、右手に連なるコート・ド・ニュイの数々の畑を指さしては、あれは何、その次が何・・・とか教えてくれます。問題はただ一つ。ギイさんは英語が話せず、フランス語オンリーなこと。でも、問題ありません。畑名さえ知っていれば十分ですからね(笑)。ギイさんに、「どこの畑が一番好きなの?」と聞いてみたら、なんとシャンボールのレザムルーズというではありませんか!失礼ながら、どう見てもガタイが良くて恐そ~なおじさんなんですよね、ギイさん。でも、見た目とは裏腹にロマンチストなんでしょうね!!


そうこうしているうちに、ボーヌの宿に到着。宿はボーヌ・サントル、つまり街の中心部。ここで、いきなり問題発生。昨年同様のキッチン付きのアパルトマンなのですが、入口のドアの開け方がわからないのです。しかも、そのドアが相当みすぼらしく、本当にここ?って感じでした。昨年の宿の建物はもう少しまともだったし、キーボックスの暗証コードなどの詳細情報を事前にメールで送ってくれていたのですが、今回の宿は何の連絡もなし。だから、てっきり宿主が近くに住んでて待っているのだろうと思っていたのです。


しかし、周りには誰もいません。しかも、ボーヌに着いたころから雨がしとしと降り始めていました。雨の中歩道にスーツケースやらバッグやらを置いて、濡れながらうろうろしている我々を見て、まだ車の中で待っていたギイさんが我々に車に入れと誘ってくれます。「テレフォネ?」と言いながら電話してくれそうな雰囲気。雨に濡れて文字がにじみ始めていたWebsiteのコピーのTEL番号に掛けてくれました。


しかし、何度かけても相手が出てきません。ギイさんは知り合い(恐らくボーヌのタクシー運転手)にそういう名前のアパートがあるかどうかとか尋ねてくれたのですが、その人も知らないとのこと。あらら、この日本人夫婦は騙されちゃったのかな?なんて思われたのでしょうか、ギイさん一生懸命にやってくれます。


その後、何度目かのコールで遂に相手が出てきました。その相手と会話を始めるや否や車を出て、ドアの脇にあるコード入力端末に4桁の数字を打ち込み、ドアを開けて中に入ります。次に壁に埋め込まれた扉を開けると、そこには電気のブレーカーなどが収まっていて、その脇に握りこぶしほどの大きさの黒いボックスが4個ほどありました。そのうちの一つの蓋を開けるとコード入力ボタンが現れて(どうやらそれがキーボックスらしい)、言われるがままにコードを入力して開けたところ・・・


何にも入っていませんでした。「何にも入ってないよ、何とかしてよ」とでも言ったのでしょうか、電話の相手がすぐに来てくれることになりました。じゃあ、ここで待ってますね。どうもありがとう。まだ払っていなかったタクシー代と、いろいろやって頂いたお礼にチップをちょっと多めに渡しました。


そしたら、ギイさんは、ふと思い付いたように別のキーボックスを開けてコードを入力。そしたら、入ってるじゃないですか、鍵が!「ははーん、あるじゃんカギ。」ギイさんは再度電話します。もちろん、それは我々が予約したのとは別の部屋の鍵なのですが、結局「じゃあそっちの部屋に入ってもいい」ってことになりました。かくして、ギイさんの粋な計らいで、我々は早々に部屋に入れることになったのでした。ああ、ラッキーだったなあ・・・?


ん?でも、そもそも、そんな苦労する必要あったんだっけ?なんで、入り方の詳細を事前に送ってくれなかったんだっけ?なんで、ちゃんと予約していた部屋のカギが入ってないんだっけ?ギイさんがいなかったら、雨の中途方に暮れたかもしれなかったと考えると、怒りがこみ上げてきました。しかも、なんだかんだで結局、宿主は現場に来ませんでした。


いやあ、ギイさんはとても親切な方でした。今や、我々の目にはレザムルーズがしっくりくる紳士に映ってます(笑)


ろくなサービスもできない宿主と、スーパー親切なタクシー運転手。これがフランスなんですねえ。フランス大好きだけど、住むのは無理だな、と再認識する我々でした。



            宿の建物(後日撮影)




キッチン

建物からは想像がつかないほど綺麗な内装。ここ改装したばかりだったんです。



            キッチンからベッドルームへ


やや段差あり。この階段は手を入れていないですね。



ベッドルーム


床が綺麗に張り替えられています。広くて開放的な部屋です。



            


これ、一体何だったんでしょうね?中の容器にはグラスが逆さに置いてあります。芸術的なオブジェなのかもしれませんが、我々には単に邪魔なだけでしたよ・・・。




            窓からの景色1


3階の部屋だったので、景色は良いです。遠くに見えるのは教会の鐘だったかなと思います。朝7時から毎15分おきに鳴ります。日中は慣れますが、朝はちょっとやかましいです(笑)



窓からの景色2

もう少し見下ろすと、そこは・・・。Olivier Bernstein Premiers&Grands Crusが。最近流行のプルミエ・クリュとグラン・クリュ専門のミクロネゴシアンですよね。平日には結構車が入ってきていました。



ところが、再び問題発生。部屋の中でWi-Fiが使えないのです。WebsiteにはWi-Fiが使えると書いてあるのに。TVの脇にルータがあったのですが、電源を入れ直してもNG。インストラクションもなにもありません。いや、ここはひどい。仕方なくスマホで国際電話を掛けます(いつもホテルやレストランなどで電話してもらえることが多いので)。たぶんギイさんが話した相手かと思いますが、英語が通じたので、状況を話すとすぐに来るとのこと。でも、いつまでたっても誰も来ません。そしたら、スマホにテキストメッセージが。大元の電源がOFFになっていて、今入れたのでOKだと。確かに使えるようになっていました。そして、結局宿主はこちらに来ず。


でもまあ、何とか部屋に入れてWi-Fiが使えてと、これから5日間滞在する最低限の環境が整いました。


落ち着いたところで、買い出し。トラペでたくさん食べてしまったので、外食よりもおうちごはん(微笑)




Gevrey-Chambertin Mes Favorites Vieilles Vignes 2012 Alain Burguet

宿に到着した日は土曜日。前日にJean-Lucさんに頂いたメ・ファヴォリットの残りを。トラペでたくさん飲んだので、夜はこれだけ。まだまだフレッシュさをキープしていました。




パイ各種(Franck Bourgeon)

Frank Bourgeonというお総菜屋さんにて。ここは昨年Puligny妻が気に入ったお店。

真ん中のパイは、いわゆるブーシュ・ア・ラ・レーヌ(Bouchée à la reine)。中に鶏肉のホワイトソースがタップリと入っています。他はオリーブやタプナードが入ったパイ。




Mousse Foie Volaille (Franck Bourgeon)

フォアグラのムース。美味しそうだったので。でも、ちょっとヘビーな感じがしたので、ほんの薄切りで(笑)まずまずのお味。



こういうアパルトマンに滞在するのは、レストランに行くばかりじゃなく、おうちワインができることなんですね。我々はボーヌに来てでも、おうちワインが好きなのです。


あとはもちろん、いつでも洗濯ができるってこと。しかし、部屋の押し入れに入っていた小さな小さなドラム式(しかも縦型)を使おうとしたPuligny妻、洗いまではできたものの、脱水ができないことが分かり、夜通し洗濯機と格闘。このイタリア製の妙な洗濯機の取説の日本語版をネットで検索までして頑張りましたが、結局どうにもならず。その日は脱水しないびしょびしょの下着を部屋に干して、解決は翌日に持ち越し。


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翌日は日曜日。


Petit Déjeuner

土曜日の買い出しで買っておいたオレンジジュース、ミルク、バナナなどと、部屋に備え付けのネスプレッソを。そして、クロワッサンやブリオッシュやショソン・オ・ポムは近くのブーランジェリーで当日買ってきました。ボーヌ市街に滞在していると便利です。あと、ついでに美味しそうだったシュークリームも。あ、シュー・ア・ラ・クレームだった(笑)




            Gerble日本版とフランス版


最近日本でも売っているジェルブレ(まあ、ビスケットです)。我が家には常に何種類も常備していて、今回もいざという時のために持ってきていたのです。そしてたら、ボーヌのコンビニ(Casino)にも売っていました。違いは大きさと塩分(このフランス版は特に塩分が控えめ)でした。日本向けにはおそらく塩分を強めにしているんだと思います。



朝食が終わったら、また買い出し。この日は日曜日なので、お店が早く閉まってしまうのです。今回はボーヌ市街に唯一あるコンビニ(Casino)にお世話になりましたね。この日は、夜のための食材探し(結局この日もおうちワイン)。他に、もちろんワインも購入。せっかくだから、フロマージュもデセールも!


実はこの間、前日の洗濯機の問題に再び取り組んでいました。前夜に干したびしょびしょの衣類は全く乾かず。結局埒が明かず。そこで、宿主にテキストメッセージでヘルプ。


「また問題です。洗濯機のスピンドライヤーが動きません。何時間も格闘しているけどダメです」

「ドライヤー(乾燥機)は置いてないのよ」

「わかってますって。『スピン』ドライヤー(つまり脱水)ですよ!」

「おかしいわね。前は動いてたのに。今日は日曜だから明朝行くわね」

「明朝は忙しいから、今日中に何とかしてくださいよ(明日から三日連続のドメーヌ訪問なんだから!)」

「一体どんな症状なの?」

「洗いの後に赤ランプが点滅して動かなくなる」

「○○ボタン押してみたらいいんじゃない?」

いつまでも適当にあしらおうとする宿主に、ついにブチ切れて、

「そんな単純なことじゃない。途中まで動いてから止まるんだから、壊れてるんだよ。こんなやり取りは時間の無駄。すぐ直してくれ!わかる?あなたのお客が困ってるんだよ!!」

「じゃあ、今すぐ行くわよ。」

こんな感じ。今度は観念したのか、やっと部屋に来ることになりました。


見に来た宿主(と言ってもアルバイトっぽい女性)は、呑気に鼻歌を歌いながら洗濯機をチェックして、「壊れてるわね。」と一言。「じゃあ、明日修理に来てもらうから、今日は特別に隣の部屋の洗濯機を使って。」と隣の部屋のカギを渡して帰っていきました。隣の部屋の洗濯機はまともな大きさの横型ドラム式で使いやすい。しかしその後、件の小さな洗濯機の修理は行われず、宿主も一度も現れず。結局最終日までその隣の洗濯機を使ったのでした。


いやはや、適当な宿だことで・・・(苦笑)



やっと落ち着いたので、午後のおやつにデセールを。おそらくボーヌで一番美味しいと思われるPassion Millotというケーキ屋さん。



            Gâteau au chocolat (Passion Millot)

正確な名前は失念。でも、このガトー・ショコラ、最高に美味しい!さすが人気があるお店です。



            Gâteau (Passion Millot)


こちらはさらに名前が全く分からず。フランボワ(ラズベリー)にフレーズ(ストロベリー)、ミルティーユ(ブルーベリー)が乗ったケーキ。生地はしっとり系。クッキー生地とビスキュイ生地のハイブリッド。このビスキュイはカバヤの「しっとりクッキー知っちょるか?」と似ています。これもなかなか美味しい。



さて、翌日からまたドメーヌ巡りが始まるので、早めにディネをしてしまおうと、17時にはワインの準備。この日はボーヌ市内の別のお店で別のワインを購入。




Puligny-Montrachet La Garenne 2011 & Chassagne-Montrachet Les Ruchottes 2013


左はAu Pied du Mont Chauveのガレンヌ'11。右はRamonetのRuchottes'13。別々のお店で購入。Ruchottesは最後の一本だったので迷わずゲット。いま開けるのは憚りましたが、他のワインを買って帰るかどうかを計るために抜栓。しかし、この比較ってパラメータが3つも違っていて難しいですね。でもまあ、いいでしょう。





Puligny-Montrachet Premier Cru La Garenne 2011 Au Pied du Mont Chauve (Alc.13%)

・やや濃いめのゴールデンイエロー。

・まろやかな香り。黄色い果実が広がる。ヴォリュームのある香り。

・ピュリニーらしいなめらかなテクスチュア。実に肌理が細かい。ヴィンテージを反映して酸は低めながら、味わいは重たくなく、ガレンヌらしい小気味のいいミネラル感。ガレンヌに期待したい厳しさがなく、甘やか。やはり、ガレンヌは冷涼なヴィンテージの方が好き。

・今開けても良い感じ。もちろん、置いても良いとは思いますが、それほどの期待感はなく・・・。

・デビューの2010は素晴らしかったようですが、今回含めて2011はどうも心を揺さぶるには程遠いです。でも、最近リリースされた2012はよさそうです(アン・ピモンですが)。


Chassagne-Montrachet Premier Cru Les Ruchottes 2013 Ramonet (Alc.13.5%)

・薄めの緑がかったイエロー。脚が長い。

・シャサーニュらしい香り。実に密度の高い香り。アルコールが勝らず、シトラス系主体の香りと共存。

・テクスチュアはやはりシャサーニュ。チリチリとした細かい刺激。極めて鋭く切れるミネラル感。酸は高いが高過ぎず。ストレートに伸びて、余韻が極めて長い。心地良い厳しさがありつつ、甘さも感じられる、素晴らしいバランス。

・当然のことながら、まだまだ早いけれど、確かに今でも美味しい。そして、今後さらに発展していくことには疑いの余地がない。

・Les Ruchottesは素晴らしい白のクリマです。開けずに持ち帰って熟成させるべきだったかな・・・。



仔牛のパテ

このパテ・ド・ヴォーは、ケーキ屋さんのPassion Millotで購入。ケーキの美味しいお店のパテもきっと美味しいだろうと。その通り、とても美味しいパテでした。

ワインとの相性としては、ラモネが素晴らしい。




シャンピニオンのラヴィオリ

Casinoブランドのラヴィオリ。リコッタチーズにいろんなキノコが入っていて、なかなか美味しいです。



続いてフロマージュ。もちろんアラン・エスにて。ブルゴーニュ産のシェーヴルをメインに、と言って選んでもらったもの。



            Cabrifrais (Alain Hess)


まずはフレッシュなもの。こちら、2年前 にも購入したフレッシュ・シェーヴル、カブリフレ。なめらかなテクスチュアで、優しい味わい。ともすると、カッテージチーズのようなヘルシーさがありますが、そこまで軽い訳でもありません。二種類の白との相性は良いですが、特にモン・ショーヴとよく合っています。質感が似ているんですね。



            Maconnais (Alain Hess)


こちらはマコネ。かなり乾燥したドゥミ・セック・タイプです。かなりのコクと酸味があってさすがの美味しさ。何といっても、ブルゴーニュ白との相性は抜群。特にラモネとの相性が秀逸。


ブルゴーニュのフロマージュとワインを、そのままブルゴーニュで合わせて頂く・・・とても贅沢で幸せなことだなあと思います。



Tomme de Brebis de Bougogne

トム・ド・ブルビ・ド・ブルゴーニュ。前日のジュヴレのホテルで食べたフロマージュが美味しくて、確かブルビだったかと思って買ってみました。こちらはシェーヴル(山羊乳)とは対局のブルビ(羊乳)。コクのある味わい。フルーツの香味が感じられます。こちらは赤ワイン向きでしたね。ジュヴレのホテルのフロマージュとは違ったかも・・・。




さて、翌日からはいよいよ三日連続、合計7件のドメーヌ巡りです。相変わらずゆっくりとですが、旅行記書いていきます。




つづく・・・。