こんにちは。内山奈美です。
日本出発を来週に控え、お仕事もイベントも全て前倒し。
先日はイタリア、プーリア州の教会の歴史を、宗教的側面と建築的側面から伝える写真集の、出版記念講演会でした。
カトリックが95%を占めるイタリア。
教会は宗教的な役割と同時に、人生の節目節目に必ず寄り添う存在であり、日々の心のよりどころでもあります。
ターラントの街の守護聖人を祀る、聖カタルド大聖堂を中心に同じくターラントのジオ・ポンティ大聖堂、グロッターリエのマードレ教会等、豊富な写真と共に紹介されています。
208頁に及ぶ写真集。ここでその魅力を全てお伝えするのは難しいですが。幾つか紹介しますね。最も重点的にとりあげられているのは、表紙にもなっている聖カタルド大聖堂。
表紙の天井画に見える聖人達に囲まれた聖カタルド。アイルランド人修道士でしたが、南イタリア沖での船の難破でターラントに着き、後にターラント司教になった人物です。
プーリア、否、イタリア1美しいと思うこちらの礼拝堂。バロック時代の名匠ジュゼッペ・サンマルティーノ作の聖人像が天井画を支えます。昨日ガイドしましたお客様も大感激!
様々な色の小さな色大理石、ラピスラズリや螺鈿等を、モザイクのように組み合わせて作られた、とてもキレイで手のこんだ堂内の祭壇も、じっくりご覧いただけておすすめです。
11世紀のロマネスク〜18世紀のバロックまで様々な建築様式が混在する様子や、神秘的な地下聖堂内等も紹介。
古の町の様子を伝える資料も。写真下は19世紀のターラントの様子を描いた水彩です。イタリアって数百年前でも、歴史的街区の様子は全然変わっていないのがすごいわ〜
教会の宗教的側面はセメラーロ神父、建築的側面及びに写真は元写真家であり、現在は建築家である夫アクアーロが著しました。日本の宗教建築についても触れていますよ^^
なお本書のタイトル、a porte aperte、は、開かれた扉。
厳密には複数形の扉です。
宗教って雲の上の人のものや非日常のものではなく、いつでも誰にも平等に全ての門戸を開いているのですね^^
日本ではまだ知られていない、プーリアの人気の教会の魅力の数々を、写真でお楽しみいただけます。イタリアにお越しの際、よろしければ書店等でお手に取ってみて下さい。
Franco Semeraro、Gianfranco Aquaro共著
ア・ポルテ・アペルテ(a porte aperte)
出版社:Scorpione Editrice、22ユーロ
イタリア書店でのオンラインご購入はこちら
日本から購入ご希望のかたは内山までお問合せ願います
ア・ポルテ・アペルテ(a porte aperte)
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