レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -523ページ目

夏の夜の夢

前回の記事でコメントを頂いたみなさま、

まともにご返事も出来ず、申し訳なかったです。


この暑さに根負けし、僕は日々、冷たいものを飲んでは食べを繰り返していた。

その日は、ジュース(頂いたストレートアップルジュースで無茶苦茶おいしい)、

アイスコーヒー、ゼリー(これも頂き物で葛の食感が他のゼリーと一線を画してうまい)、

と立て続けに飲んで食べた。

止めはその後のラーメンだった。

元々、胃腸が弱いのに、美味しいものとなると子供のように自制がきかない。

当たり前といえば、当たり前の結果だった。

とめどなくトイレに通い、もうヘロヘロで、

コメントを見ても、それ以上の余力というか気力がなかった。


この日ばかりは、夕方から蒲団に寝転がり、

本を読んでみたり、映画DVDを観たりしていたが、

次第にそれにもしんどくなり、ただただ、ぼぅ~としていた。

ふと時計を見ると、いつの間にか午前様に近くなっていた。

こうして、静かな部屋で、ぼぅ~としていると、

自宅から1kmほども離れている線路から、

微かにガタンゴトンと電車が走る音がする。

風向きによって、聞こえたり聞こえなかったりするのだが、

決して耳障りではない。

終電が、出たであろう後も、時折、ガタンゴトンという、

緩やかな音が、聞こえてくる。

車内灯を落とした車両が、寝床へと向かうところなのか、

異次元へと向かうところなのか。

僕は目を閉じ、電車での旅や出来事に思いを馳せる。

それは、峡谷を渡ったり、田園を長閑に走ったりする風景だけではなく、

東京という都市を右往左往していた時の自分だったりする。

ちょっと、話は膨らむ。

忘れるほど昔の事だが、東京駅から山手線に走りこんだ時、

大阪にいるはずの幼馴染が、目の前に立っていた。

この時の驚きは今でも忘れない。

お互い、社会にでて間がなく、ただがむしゃらだった。

僕たちは人目も気にせず、近況を伝え合った。

雨雲の間から、時折、光が差し込み、

眩しそうな目で話をしていた幼馴染の顔を懐かしく覚えている。

その時の、レールの継ぎ目を跨ぐ電車の音も心地よい響きとして記憶に残っている。


話は強引に、先ほどの貧弱な想像に浸る僕に戻る。

乗客を降ろし、車内灯の消えた電車が徐々に自宅に近づき、

午前1時1分1秒に玄関口にピタリと止まり、

「シュ~~」とう音をたててドアが開く。

僕は乗客のいないその電車に乗り込み、

まだ見ぬ世界の旅に出る。

或いは、懐かしい日々に向かって旅立つ・・・

そうのこうの他愛もない子供のような想像をしている間に、

この日は眠りに落ちてしまったようだ。


今更ながらに、夜というのは、不思議な魅力を持っていると思う。

休み前などは、夜中にこっそり自宅近くのコンビニに行き、

子供のおやつやノンアルコールビールなどを買う。

日によっては、田んぼ脇のガードレールにもたれ掛かり、

カエルの鳴き声を聞き、夜空を見上げながらしばし時を過ごしたりもする。

まわりから見ると、飲んだくれの怪しいおっさんと変わらない。

僕は昼間のエネルギッシュな空気より

落ち着きを取り戻した夜の空気のほうが、

性に合うのかも知れない。

ただ、なんと言っても好きなのは夏だ。

みなさん、如何な夏の夜をお過ごしか?




ペタしてね