理不尽な世の中だが、がんばれ!
急を要するものがあり、近場にある書店に向かった。
小さな書店だが、いくつかの店舗を持っている。
僕は目的の雑誌を手にしカウンターに向かった。
と、スタッフが何やら一人の女性に説明をしている。
聞くとはなしにその会話が耳に入ってしまった。
女性は40半ばといったところか。
どうもアルバイト募集について、尋ねているようだった。
スタッフは「本部からの指示で40歳までの方なんです」と。
女性は「書店での勤務経験があってもだめでしょうか。
時間的な融通もききますが」と丁寧に聞いていた。
スタッフは慣れた口調で言った。
「勿論、在職中に40歳を迎える方もいます。
だからと言って退職にはならないです」
女性は黙って頷いた。
スタッフは続けた。
「40歳を上限にしているのは、体力の問題と、
当店ではパソコンの操作が必要だからです」
女性はそれ以上質問はしなかった。
「お時間を取らせすみませんでした」
と丁寧に頭を下げ店を後にした。
女性は後ろで待っていた僕に気がつき、
小さく頭を下げ「気がつかずすみませんでした」と言った。
聡い方だ。
その女性のスキルも聞かず、
どうすればこれだけ理不尽というか矛盾に満ちた理由を持ち出せるのだろう?
恐らくその女性も同じことを感じたのではあるまいか。
そんなつまらん事を、人事に掲げている店というのは
一体何を目指しているのだろう?
その女性がどういう意思を持って、何を実現したくて
応募するのか・・・それこそが、大切だろうが・・・
珍しく僕は、ふつふつと行き場のない怒りを感じていた。
僕は手にしていた雑誌を棚に戻し店を出た。
大人げないといえば大人げないが、
どうしてもその書店で何かしら買う気にはなれなかった。
違う書店に向かうべく横断歩道の前に立つと、
ちょうど先ほどの女性が道路向こうの角に消えていくところだった。
「頑張れ」
・・・僕は心の中でそう呟いた。
小さな書店だが、いくつかの店舗を持っている。
僕は目的の雑誌を手にしカウンターに向かった。
と、スタッフが何やら一人の女性に説明をしている。
聞くとはなしにその会話が耳に入ってしまった。
女性は40半ばといったところか。
どうもアルバイト募集について、尋ねているようだった。
スタッフは「本部からの指示で40歳までの方なんです」と。
女性は「書店での勤務経験があってもだめでしょうか。
時間的な融通もききますが」と丁寧に聞いていた。
スタッフは慣れた口調で言った。
「勿論、在職中に40歳を迎える方もいます。
だからと言って退職にはならないです」
女性は黙って頷いた。
スタッフは続けた。
「40歳を上限にしているのは、体力の問題と、
当店ではパソコンの操作が必要だからです」
女性はそれ以上質問はしなかった。
「お時間を取らせすみませんでした」
と丁寧に頭を下げ店を後にした。
女性は後ろで待っていた僕に気がつき、
小さく頭を下げ「気がつかずすみませんでした」と言った。
聡い方だ。
その女性のスキルも聞かず、
どうすればこれだけ理不尽というか矛盾に満ちた理由を持ち出せるのだろう?
恐らくその女性も同じことを感じたのではあるまいか。
そんなつまらん事を、人事に掲げている店というのは
一体何を目指しているのだろう?
その女性がどういう意思を持って、何を実現したくて
応募するのか・・・それこそが、大切だろうが・・・
珍しく僕は、ふつふつと行き場のない怒りを感じていた。
僕は手にしていた雑誌を棚に戻し店を出た。
大人げないといえば大人げないが、
どうしてもその書店で何かしら買う気にはなれなかった。
違う書店に向かうべく横断歩道の前に立つと、
ちょうど先ほどの女性が道路向こうの角に消えていくところだった。
「頑張れ」
・・・僕は心の中でそう呟いた。