レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -358ページ目

春の風に舞い上がる諭吉

先日、入学予定の高校で授業を受けてきた二男。

どっさりお土産ももらって帰ってきた。

受験も終わり、中学校は卒業まで半ドンだし、

ゆっくりしようと思っていたらしい。

ところが、入学までにもちょこちょこと

高校に授業を受けに行かないといけないようだ。

しかも、課題が一山。

ご苦労な事だ。

入学後は勉強だけでも大変そうなのに、

剣道も続けると言っている。


しかも、自転車で通うと言う。


「ええ~、うそやろ~」と、僕は驚いた。

「ほんまに自転車で行く」と。

「あのねえ、先日は車で行ったから楽なようやけど、

丘越えするんやで」

「大丈夫、鍛えなあかんから」

「2キロや3キロやないんやで。絶対無理やて!」

「いや行く!」

「途中でヘタって、迎えに来てくれっちゅう事になるって」

「そんな事なるはずないやん。大丈夫やて」

「それに天気のいい日ばかりやない。

冬場はここらは雨でも、学校のあたりは間違いなく雪やで。

道路が凍結する事もあるで」

「大丈夫やって」

「悪いこと言わへんから、電車で通いって」

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こんな事言っていてもキリがない。


「分かった。ほなら自転車通学の申請を出しておき。

ただ、自転車はおいらが用意したものに乗るという条件つきや」

「えっ、買うの?」

「こましなやつをな」

「えっ?こまなしなやつ?」

「違うがな。こまなしは分かっとるがな。

こましなやつや。なんでそんな器用に聞き違えるかな」



自宅から学校まで自転車で行くには、

三ヶ所ほど、心臓破りの坂道がある。

一ヶ所は急斜面をうねって上らなくちゃいけない。

行き交う自転車を見ると100%電動自転車だ。

どう考えても、アシストがなければやってられないと思う。

3年間電車で通う事を思えば、電動自転車を購入する方が経済的か。

が、つい先日、高校合格祝いにと剣道具一式を新調してしまった。

成穂堂は中古剣道具も扱っているが、早々タイミングよく手に入る訳ではない。

防具屋に走らないと致し方ない事もある。


先に通学手段を話し合うべきだった・・・


明日にでも知人の自転車屋に相談してみるか。

春は桜の花びらが風に舞い上がるように、懐の諭吉さんも飛び立ってゆく。

いと哀し・・・





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