レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -258ページ目

我思う。しかし、我なし。

「頑張る、頑張るっていつ頑張るねんな?」

そう自分を鼓舞し、一時は頑張るのだが、大概長続きしない。

それは、自分に覚悟がないからだ。

つい先日まで、そんな風に思っていた。

でも、ふと思った。

大体、頑張っているとかいないとかの基準ってなに?

寝食を惜しむほど動くことか?

僕が育った世代は、何事も根性論だった。

クラブ一つをとっても、練習中に水分補給をするなんて考えられなかった。

兎に角、より多く練習すれば強くなると教えられた。

確かに忍耐強さはつくが、理論的ではない。

僕の仕事の仕方というのも、それが根底にあるのだと思う。

当たり前だけど、そんな事が通用するのは一時的なものだ。

勿論、物理的に動くという事も大切だろうけど、

思考を練る事に時間を使う事も大切だ。

要はバランスの問題なのだ。

物販をしていると、目の前の商品を片付けると仕事をした気になる。

これが曲者だ。

輪の中のハツカネズミのように、同じ所をぐるぐる回っている。

疲れ果てて立ち止まり、ふと周りを見渡すと、

そこは走り出す時と同じ景色だと気づき唖然とする。

また、慌てて走り出す。

輪の中にいることに疑問を抱かない。

ひょっとすると、輪の中にいることさえ気がついていない。

それが僕だ。



知人が言う。「僕の仕事はパソコン一台あれば、事足りる。そういう時代ですよ」

続けて言う。「世の中にはメーカーになるべき人間とそれを売り買いするバイヤーがいる。

kenさんはメーカーになるべき人だと思う。早く僕のいる側にシフトしなさい。」

それは、思いもしない言葉だった。

大体、僕に何が出来るのか検討もつかない。

何らかの技術を持っている訳ではない。

言葉巧みな話術を持っている訳でもない。

何ぞのセミナーに出席しても、そのエネルギーに圧倒されて戻ってくるのがおちだろう。

僕には与えられた部品を根気強く組み立てるくらいしか出来ない。

そう思ってきた。

人には向き不向きというものがあり、

それは自分の目と他人の目では180度違う事もある。

今の自分にしっくりこないなら、他の目を信じて動いてみるしかないかとも思うのだが、

はて、何から始めてよいのやら・・・