レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -257ページ目

ただひたすらに

人というのは、何かが変わろうとするのを肌で感じる事があるようだ。

目には見えない。だけど、それは一つの道筋となり、確実にそこにある。

みなさんもそんなご経験をお持ちじゃないだろうか。

日々の小さな小さな積み重ねが、物事をつくり、動かしていく。



井戸から汲み上げた水を桶に移す。

汲み上げる器は底の抜けた釣瓶。

底の抜けた器なぞ何の役にも立たない、

と作業を投げ出すと、桶には一滴の水も溜まらない。

ただただ信じて、底の抜けた釣瓶で水を汲み上げ、桶に持っていく。

いつの間にやら、桶の底には釣瓶から滴り落ちた水滴が水溜まりとなっている。

何処かで読んだ話だ。

諦めない限り、人は目指す所に確実に近づいていく。

それは一つの事を信じてやり続けた人間にしか分からない。

「どこまでやればいいのだ?」と問われると「どこまでも」と答える。

「少し休んでもいいか?」と問われると「気が済むまで」と答える。

「本当に辿り着けるのか?」と問われると「分からない。だけど、その精神は誰かが引き継ぐ。それでいいじゃないか」と答える。

人の目指すものとは、それだけ高いところにあり、その過程は他に代えがたく価値のあるものなのだろう。

僕はそう信じ、今日を生きる。