【事例】私のコンサル力11(日本茶の販売編) | PRアイディア直売所 ~作って売るから安い~

【事例】私のコンサル力11(日本茶の販売編)

日本茶の画像

2007/9/28に私が講師となって開催したセミナーは大変好評でした。好評だったのは、参加者が希望すればその参加企業のPRアイデイアを蓮香流に解決してあげます、という個別相談をさせてもらったからです。結果、参加企業30社の内、半数に当たる15社をはすか流PRで提案してみました。以下の事例集がそれです。はじめに参加者の課題・現況を10項目程度、箇条書きに書いたものを提出していただいて、私がそれをみてPR回答したものです。立案の途中、一切の質問はしませんでしたので、ひよっとしたら私の理解が間違っているころがあったかもしれません。このように私の特技はクライアントと直接お逢いして詳細なオリエンテーションを受けなくても、課題・現況さえみれぱ、解決のためのPR回答を創造することができます。30年以上の経験がなければ達成できないスキルだと自負しております。


●[課題・現況]----日本茶の販売


[01]私は34年間サラリーマンをしていました。実家は豊島区大塚にある小さなお茶の小売店です。約52年続いています。定年で家業を継ぐことにしました母は父の没後27年間細々と稼業をつないでいてくれました。母は今年80歳になりますがまだまだ元気で、お店の仕事は何とかマイペースでやっています。来てくれる数少ないお得意様で母が一人で生きていくにはなんとか大丈夫な売り上げです。私は現在60歳ですが、子供のころから父の働くのを見て「門前の小僧習わぬ経を読み」の通り、商人というのが好きで父の生前ずいぶん前にお茶屋をやりたいと思いましたが、景気が段々悪くなり、私も結婚し、子供も出来ましたのでお茶屋を継ぐのは母の年齢と私の定年というタイミングがやってきたと感じています。


[02]母はまだ元気で仕事が出来ますので、私が継ぐといっても無理に隠居させる状況ではありません。私はお茶屋の子であっても大手の運送業でサラリーマンをしていましたからすぐにお茶屋になるのも大変です。幸いサラリーマン時代は営業を担当していましたので、お店はおふくろがぼけないためにも今のまま続けてもらって、体力が続かなくなったりすればお店に私が入ることにして外回り(外販営業)をすることにしました。


[03]以前いた会社の方々や、先輩等がお茶を買ってくれるようになり、個人のお客様が少しずつ増えて来ています。東京のある大きなお寺の御用達をいただき、「御供茶」というブランド(?)をつくり、境内で販売しています。名刺にも御用達を印刷し、信用の裏づけと宣伝効果はかなりあると思います。その縁で、国立博物館の特別展でお茶の販売を昨年は2回やりました。今年も7月と10月に約40日間づつお土産記念品として販売します。主催の新聞社や、テレビ局にマージンを払いますので、儲けは少ないですが、矢島園の知名度アップにはなっていると思います。一度目は気がつかなかったのですが、二度目からパッケージの中にアンケート葉書を入れ「おいし~いお茶プレゼント」のキャンペーン(?)をしました。お蔭様で反応が良く約1000個販売したうち200通ほどのアンケート返信がありました。先日、新茶のDMを料金後納の冊子小包で送りましたら、5%ほどの反応がありました。


[04]しかし、イベントは水物ですし、個人客は大変いいお客に恵まれていますが、客単価は少なくシェアは少ないです。


[05]会社関係への販売も少しはありますがまだ全然十分とは言えません。


[06]問屋、御用達のお寺の住職様等に新規の販売先のご紹介を依頼してますが、そうは簡単に進みません。そういう中で今手がけているのはパチンコ屋さんの端玉にお茶を交換してもらう企画のヒントをいただき、進めています。3件のパチンコ屋さん(チェーンですが)今年の初めから実施しています。他のパチンコ屋さんにも紹介をいただいて営業をかけているところです。


[07]お店は商店街に。後ろには古い住宅がありますのでチラシ撒き、ミニコミ誌等を使って販売商品の紹介をしようと思います。


[08]当店の商品には特徴があるものが多く、それをうまく宣伝し、シェアーを広げることが出来れば、爆発的に売れるような気がします。商品は、御供茶/煎茶「あさつゆ」/粉末煎茶/荒茶/べにふうき/天皇献上茶/その他 など。


[09]ホームページを作りましたがまだまだ手を入れなければいけません。買い物籠がついていません。


[10]地元でのアピールと、ネットを使った全国相手の販売をどうしてもする必要があると思っています。しかし具体的な方法がなかなかわかりません。思考錯誤でせがれとチマチマやっているところですが、いつまでもそんなことやっててはだめだと強く思っています。


●(現況から)私のPR回答



【A】 日本茶専門家「茶ッティーコンサルタント」の旗揚げ

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正しい日本茶の知識の資格者ということで、呼び方はまちまだが、「日本茶インストラクター」と「日本茶アドバイザー」というのがある。日本茶インストラクター協会 http://www.nihoncha-inst.com  と社団法人日本茶業中央会 http://www.nihon - cha.or.jp/ である。それぞれ試験があり、それに合格すると同資格が認定されるという仕組み。販売店においてもこうした日本茶のプロ資格者がいた方がよりいいイメージを与える。そこで、この2つを取得した上で、あえて、同名の名前は使用せず、日本茶とティーのことなら何でも知っている「茶ッティーコンサルタント」というユーモラスな呼び名で統一。この名前を普及させる広報活動を展開。社長の矢嶋さんも「チャッテー矢嶋」と名乗るなど、日本茶の専門家というイメージを広く普及していく。ブログもあるようですが、中身のコンテンツが空らっぽになっている。ブログ名も「チャッテー矢嶋のお茶しない?」という感じにする。お茶をすすりながら、きょう一日を振り返って語るという内容にすれば書く材料には事欠かないはずだ。ネット上の新聞をみて、自分なりの意見を書けば一丁あがりになる。


【B】近隣学校の運動会に出張「冷茶をどうぞ」キャンペーン
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お店の近隣学校の運動会(秋)に出張し、生徒や関係者の労をねぎらい、「冷茶」を無料贈呈する。地域コミュニティへの社会貢献としてささやかな奉仕活動だ。相当量のお茶を使用することになるが、ふだんお世話になっている地域の皆様にそれぐらいの還元ができなくては駄目だ。運動会は親と子供、それと学校関係者が一同に会する文字通り、コミュニティの場だ。大勢人が集まるその場所に自分の店名や屋号を知らせるまたとないチャンスだ。氷をやかんに入れ、よく冷やした「冷茶」(麦茶と日本茶の2タイプ)を用意、その周囲に「冷茶をどうぞ!矢嶋園」と書いた「のぼり」を置かしてもらうことを条件に学校側と交渉すればいい。パブリシティ的には「運動会たけなわ! 冷茶で頑張って! お茶屋さんが学校側に提 供」と題するプレスリリースをマスコミ提供すれば新聞の「地域版」に記事掲載されるかも。社会に役立ついいことをしておけば学校だけでなく、そこに集まった人の中から「お茶を買うなら矢嶋園」とのイメージが浸透していくのである


【C】社会商品1、働く大人向け日本茶「ストレス発散し茶おう」の開発と販売

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現代はストレス社会。溜まりすぎたストレスを減らすにはリラックスするのが有効とされている。そのリラックス効果にお茶の成分「テアニン」が知られている。アミノ酸の一種でお茶に多く含まれています。ストレスを感じたら、お茶を飲むことが一番。そこで「ストレス発散し茶おう」と銘打った商品を開発、積極的にパブリシティに打って出る。ただ包装デザインを変えただけでは「芸」がなく、それどころか「看板に偽りあり」とブーイングが出そう。そこで、ストレス解消法を記載したカードを同梱する。たったこれだけである。しかし、このカードの内容もありきたりの真面目なものではこれまた芸がない。そこで、事前に「格差社会に対するストレス(うっぷん)発散法は?」などという社会的テーマのアンケート募集の事前パブを打っておいて、掲載記事を見た読者から寄せられたユニークなアイディア発散法をコンパクトにまとめればベター。アンケート募集の「事前パブ」と、調査結果をまとめた「結果パブ」、それらのデータを反映させて、新製品「ストレス発散し茶おう」を登場させれば同一ネタで「一挙三得?」のおいしい3テーマのパブをゲット。


【D】社会商品2、ヤング向日本茶「もう待てない!告白し茶おう」の開発販売
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携帯や口頭で告白できない女の子向けに、かわいいラブレター「3行用便箋」を同梱。お茶を贈ると見せかけて、ラブレターをしのばせるという現代版ラブレター文化の復活を狙う。告白というのは男の子がするものというのが主流だったが、最近では女の子がイニシアティブをとるようになってきたことを検証する試み。ある意味、バレンタインチョコレートの日本茶版といっていいかもしれない。当該商品を「3行用便箋」込みで上代1000円程度に収め、郵政省の宅急便500円とあわせて1500円程度の支出にしてあげればユーザーとしても無理なく購入できるのではないか。ターゲットは、女子の中学生から高校生、大学生と「学生狙い」。告白が成功したことを報告してくれれば「おめでとう!よかった茶ね」という文字を記載したストラップ人形「茶娘」を差し上げるのもいいかも。


【E】社会対応商品3、来寺者向け「お坊さんのお茶」の開発

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プロ専門家の味覚イメージを演出するために、「牛乳屋さんの牛乳」や「お寿司屋さんのお茶」はあるのに、なぜか「お寺のお茶」「住職のすすめるお茶」「お坊さんのお茶」はない。来寺者が少なくなったご時世とはいえ悲しい限り。本来、「お茶とお寺」の関係は切っても切り離せない間柄のはずだ。お寺の復古を願う。そこで来寺者向けに「お坊さんのお茶」を開発、販売。この商品があることで、日本茶の購入量の多い、お寺の住職への営業アプローチが可能になるのでは。境内売店に置いてもらうことと来寺者向けの双方に狙いを定めた新商品企画。包装の表は共通だが、裏面はそれぞれのお寺の歴史や特徴、URLなどを別刷りで織り込めばよく、この商品の売り上げに重点を置く戦略(一種のお土産商法)を展開。大化けしてあたったら伊藤園などの大手食品メーカーの参入が予想される。お茶好きのプロが飲む「お茶」が存在しなかったことに対するニッチな市場提案である。プロ仕様ということで「濃い目のお茶」がふさわしいだろう


●感想文 ●


アイディアをたくさんいただきありがとうございます。大変ユニークなアイディアばかりで、大変面白いとおもいました。全部やってみようとおもいます。パッケージとセールス(行動)でたいした投資無しで出来そうで私の行動力と体力で出来そうなことであると思います。行動力は我々団塊の世代の得意とする所ですからネ! ただぶっ倒れないようにしないといけないかも。気持ちは若いんですが最近体力が着いて来ないときがありますから。 楽しい事やっているときは疲れませんけど。若い女の子むけの「おめでとう、よかっ茶ネ!」のストラップは中国からの輸入品で安く手に入ると思います。現在も1個300円~500円位のストラップを寛永寺清水観音堂でご祈祷していただいて「心願成就のストラップ」として上野の大佛山で販売しています。「茶娘」のようにオリジナル製品をつくると費用がかかりますが、ビーズ細工のかわいいものが有るのでそれを使おうと思います。やがてオリジナルもやってみたいです。様子を見て、中国、タイで千個単位で発注するとびっくりするくらい安く手に入るようです。清水観音堂は”形供養”で有名です。子育て、子授かりのご祈祷のおつとめが毎日行われています。彼氏、彼女授かりのご祈祷をしていただいたお人形をセットでお分け(販売)するのも面白いかもしれません。願いがかなったらその人形を奉納していただいてお礼参りをしてもらう手紙を添えます。 お寺はお参りの人が多いとお賽銭も、お守りの売れ行き(?)も増えます。早速ご住職に相談してみます。


[このコラムの執筆履歴]


●私のコンサル力1(人材派遣業編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12049408602.html

●私のコンサル力2(99円シヨップ業編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12049520373.html

●私のコンサル力3(Tシャツ販売業編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12049937064.html

●私のコンサル力4(女性向けフィギュア業編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12050224165.html

●私のコンサル力5(接客業向け人材派遣業編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12050560616.html

●私のコンサル力6(和風居酒屋編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12051175875.html

●私のコンサル力7(時計メーカー編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12051656118.html  

●私のコンサル力8(車の板金修理業編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12051937547.html  

●私のコンサル力9(パジャマのネット通販編)
http://ameblo.jp/pridea/entry-12052255402.html

●私のコンサル力10(情報通信機器メーカー編)

http://ameblo.jp/pridea/entry-12052758433.html