pray's Wine Bar -53ページ目
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SAVE THE LOVE

「ごめんね やっぱり いかなくちゃ・・・・・」


そう言って彼女はこのお店を出て行かれました 

一人残った彼はワタシに 

 「愛情の前には 安心とか安定とか全く無力ですね」


深い・・とても深い言葉です




朋子様は彼 そう三村様がよくいかれるショップ『スプラッシュ サン ウェアー』の店長さん そしてそこのオーナーの彼女 という関係 お店のほうは アウトドアブームで それなりに繁盛(こことは大違い・・ってほっといてください)していました 三村様もお気に入りのブランドが手に入るそのお店が大好きでよくお買い物をされていたようです しかし、バブルがはじけ 景気が下向きになり始めると お店も次第に苦しくなり 残念なことに 倒産となってしまったそうです その頃からでしょうか 二人の関係にも 少しずつひずみがうまれはじめたようです 


朋子様は お客様の中でも 親しかった三村様に いろんな相談事をされるようになり そして そこが心休まる場所であることに気がつき始めました 


時を同じくして 三村様もちょうど彼女と別れてしまわれたところで おふたりはたびたび連絡をとられるようになり そして同じ時間を過ごすことも多くなったそうです


そのような時間を過ごすようになり 半年ほどたったある日 三村様は 朋子様に こう告げられました

「 おれ 本気になるよ 今日から 朋さんのこと だから ずっと一緒にいよう 」


朋子様は少しとまどいながらも 安心できるこの空間の居心地よさを失いたくない一心で 三村様の気持ちを受け入れることにされたはず・・・だったのですが


そんなある日 朋子様の携帯に 以前の彼から連絡があったのです


 「 朋 もう一度 店を立て直したいから 戻ってきてくれないか 」

 それは 店長としてだけではなく 恋人としても ・・・・ ということだった


朋子様は 三村様と言う 居心地の良い安心より 愛 という 不安を選択されました


そして 今日 この一言を残して 三村様のもとを去っていかれました


「ごめんなさい やっぱりいかなくっちゃ・・・・・」


『やっぱり・・・やっぱり・・・』 それがどんなに大きな意味を持つものか 今の三村様を見ていれば 痛いほどよくわかります


どうです このワインで乾杯しませんか? ワタシはそう言って サン・ニコラ・ド・ブルグイユ ヴォー・ジョミエ を そっと差し出しました 


乾杯  一気にグラスをあけられた三村様の瞳からは大粒の涙があふれているのがわかりました


「マスター 愛の前には 安心とか 安定なんて 無力なんですね 」


SAVE THE LOVE (OFF COURCE) 今のを 次の恋への力に かえていただきたくて・・・


重永朋子様 その後 お元気でしょうか もしよろしければ ご連絡ください 






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