すぐれもの充電器 12V12A用 CH-1212GFP
最終(BULK)充電電圧:13.9V / 14.4V
維持(FLOAT)充電電圧:13.4V
定格出力電流:12.5A
カット電流:1.5A
製品外形図
http://www.powertite.co.jp/pic/ori/2020022716530410.pdf
【鉛用】
リチウムバッテリーユニットの換装が終わった所からの続きです。
すぐれもの充電器の最終(BULK)充電電圧は13.9V / 14.4Vの選択式
標準のディップ・スイッチの設定はB1が1でB2が0の設定です。
取説でB1が1でB2が0の設定は13.9V/14.4Vのどちらかを確認します。
デフォルト設定は14.4Vなのでそのままリチウムバッテリーに流用可能です。
外部充電を利用して充電を行う場合は長時間接続する機会が多く、
長時間リチウムで充電に使用するには14.4Vはちょっと高い気がします。
我が家のBMSで設定されたPack overvoltage(4セル)は13.8V、
セル単体でいうとOvervoltage(充電上限電圧)が3.45Vなので
14.4V / 4=3.6Vと我が家の設定する上限電圧よりかなり高い値
BMSで止めるにしても何かあった時の事を考えるとヘタれます(^_^;)
13.9V / 4=3.475Vの方が我が家の上限電圧には向いているかな
って事でディップ・スイッチの設定をB1が0でB2が1の設定に変更します。
これですぐれもの充電器の最終(BULK)充電電圧は13.9V となりました。
リチウムバッテリーは鉛バッテリーと違い満充電で充電を止める必要があります。
すぐれもの充電器の動作フローとして定格出力電流の12.5Aを出力する
13.9Vの最終(BULK)充電からバッテリーが満充電になったと判断して
13.4Vの維持(FLOAT)充電に切り替わるきっかけを、
カット電流の閾値が1.5A以下で切り替える仕組みになっています。
ポイントはバッテリーの電圧で見ているのではなく流れる電流で判断しています。
という事で鉛用ですが一応リチウムにも対応出来ていると考えても良さそうです。
但し、このバッテリーが満充電かどうかを電流で判断するというのが曲者で
ネットで調べると鉛バッテリーでの使用ですぐれもの充電器の特性から
外部充電しながらエアコンを使用して電圧差が広がり
過充電をおこしてバッテリーを駄目にしたという記事があります。
この問題は電圧降下の大きな鉛バッテリーでの事例であり
鉛バッテリーと違ってリチウムバッテリーは大電流での電圧降下も少ないし、
そもそもリチウムバッテリーはBMSが付いているので
設定されたPack overvoltage(4セル)の13.8V、
セル単体でいうとOvervoltage(充電上限電圧)の3.45Vで充電を止めるので
問題は無いはずなんですがすぐれもの充電器は鉛用の補機類のため
リチウムバッテリーでの使用を考慮していないのは自分的にはちょっと不安
やはりここはBMS以外の方法でも充電を制御できるように
外部充電も2重のバッテリー充電保護を考えたいと思います。
とにかくいつも不安なイメージしか浮かばない小心者の自分です(^_^;)
一番安心なのはリチウム対応の外部充電器と入れ替えることですが、
COTEK 高性能充電器 最大出力電流15A CX-1215
我が家のコンセプトとしてCheapにリチウム化したいので
今現在付いているすぐれもの充電器を利用するのが前提です。
どの様に変更するかと言うとすぐれもの充電器の取説を読み解くと、
本体天面にも印刷されている下記のフローチャートが答えでしょう。
パワーソース機能
本体のディップ・スイッチの設定を
T (TIMER)はOFF、PS (POWER SOURCE) はONにします。
※純正ではデフォルトでT:OFF、PS:ONなのでそのままでOK
この状態でREMOTE端子に12~30Vdcの信号を入れると負荷に関わらず
充電電圧は維持(FLOAT)充電電圧:13.4Vに固定される仕組みです。
要するにカット電流が1.5A以上あっても最終(BULK)充電に移行せず
強制的に維持(FLOAT)充電電圧:13.4Vを維持します。
BMSで設定しているPack overvoltage(4セル)の13.8Vより低い
13.4Vなら基本的に満充電にならない電圧なので安心です。
【確認】
我が家はマンション駐車場
100Vの外部電源がないので外部充電器の接続先を
車内のインバーター経由の100Vで確認します(^_^;)
100Vの外部充電を繋ぐと前面パネルの充電電流表示ランプの
YELLOWが点灯して最終(BULK)充電電圧 13.9Vを出力しているか
実際にテスターを当てて確認しますが、バッテリーに繋がっている状態なら
バッテリー側の電圧に依存されるのでバッテリーモニターで
充電されているかどうかだけの確認になりますが、
外部から給電しないと充電されているかわからないですね(^_^;)
まずはYELLOWが点灯したら充電中って事なので
ランプの点灯・消灯だけで出力電圧の確認はしていません。
背面パネルを見るとREMOTE端子にはすでに配線が繋がっています。
取説の巻末の配線図で確認するとバッテリープロテクターと
繋がっていてパワーソース機能で充電を制御するため既に配線済みでした。
でっ ここのREMOTE端子にテスターを当て状態を確認すると
メインスイッチがOFFの時は0Vですが、
メインスイッチをONにするとバッテリープロテクターから
REMOTE端子に12Vdcの信号が入力されています。
って事でメインスイッチがOFFの場合は信号入力が停止(0V)され
最終(BULK)充電電圧:13.9Vで充電されますが、
メインスイッチがONになるとREMOTE端子に12Vdcの信号入力があり
維持(FLOAT)充電電圧:13.4Vで充電される事になります。
早い話がメインスイッチON(車内に人がいる)時は13.4Vの出力で、
メインスイッチOFF(車内に人がいない)時は13.9Vの出力になり、
メインスイッチが入っていたら外部充電で満充電にならない仕組みです。
外部充電で満充電にしたい場合はメインスイッチがOFFの時だけのようです。
という事でここに追加でON/OFFスイッチを設置することで
メインスイッチがONでも満充電にする事が出来るようになります。
とにかくREMOTE端子に電源を入れたり切ったりすることで
パワーソース機能により外部充電器の充電電圧変更が可能です。
これでリモート操作ですぐれもの充電器の最終(BULK)充電電圧と
維持(FLOAT)充電電圧を自在に制御できる事が出来ます。
ここで自分の勘違いしているのは維持(FLOAT)充電電圧:13.4Vの時
すぐれもの充電器の前面にあるLEDが消灯すると思ったけど
バッテリー電圧が13.4V以下の場合は充電しているので
LEDが消灯するわけではないらしい。
前面パネルにはLED消灯で維持(FLOAT)充電電圧と書いてありますが、
LED点灯:充電中、LED消灯:停止中 これが正解ですね。
【施工】
REMOTE端子に入る電源を入切りするスイッチを増設します。
これで外部充電の充電電圧を自分の意志で選択出来るようにします。
エーモン 貼り付けプッシュスイッチ ON-OFF 3224
スイッチ配線図
REMOTE端子の負極は既に配線済みです。
テスターで常時アースが繋がっていることを確認したら
スイッチの黒線をREMOTE端子の負極と圧着端子で接続します。
ELPA 丸型圧着端子 R1.25-3
REMOTE端子の正極は既に配線済みなので、
その配線をスイッチの赤線と接続します。
念の為、ヒューズボックスを取付け、圧着端子でねじ止めします。
何か問題があってもすぐに元通りに復元できるように配慮しました。
エーモン ミニ管ヒューズホルダー 2845
エーモン ミニ管ヒューズ 2A 2本入 2848
スイッチの黄線とREMOTE端子の正極を接続します。
これでバッテリープロテクターからの配線に割り込ませる形で
スイッチを増設して入り切りが可能になりました。
こんな感じで配線キットを製作して
こんな感じで取付けました。
スイッチ本体はセカンドシート下の冷却用スリットを通して
壁面に両面テープで貼り付けます。
目立たず、かつ誤作動のない場所で存在に気が付きません。
基本的にこのスイッチは点灯状態で使用するので
少しくらい薄暗い場所のほうがスイッチの点灯がわかりやすい。
あとはテプラで「点灯:13.4V、消灯:13.9V」を作って貼りますか。
とりあえず既設のREMOTE端子に配線されている信号を
入り切り出来るようにスイッチを増設しましたが
維持(FLOAT)充電電圧:13.4Vでも95%程度の充電量になるので
スイッチを切って最終(BULK)充電電圧:13.9Vで満充電を狙うのは
それほど意味があるのかちょっと疑問です(^_^;)
一番のメリットは外部充電の見える化ですかね。
充電状況が維持(FLOAT)充電か最終(BULK)充電か見て判断出来ます。
スイッチ点灯で維持(FLOAT)充電で消灯で最終(BULK)充電です。
だから何?って言われたらそれまでのスイッチです(笑)
ここで気がついたのはあくまでも既設のREMOTE端子に配線されている
配線にスイッチを増設して割り込ませただけでは
メインスイッチがOFFで外部充電に接続しているときは
最終(BULK)充電電圧:13.9Vになるのでスイッチの赤線には
常時電源からの配線と入れ替える必要がありそうです。
ま~ 我が家の使い方で外部電源を接続した状態で
車から離れる(メインスイッチをOFF)ことが有るかですね。
今の配線では外部充電を接続してメインスイッチをOFFにするのは不安ですが、
メインスイッチをONのままで外出するか、
車から長時間離れる場合は外部充電を止めるかですね。
BMSがあるのでそんな心配自体無用なのかもしれませんが(^_^;)
外部充電に接続して満充電するにしても
サブバッテリーをめいいっぱい使ってから充電したら
400Ahの8割使用で320Ahをたった12.5Aの電流で充電するので
満充電になるまで26時間もかかる計算です。
走行充電の充電速度に慣れたら12.5Aでの外部充電はかなり遅く感じます。
だからと言って外部充電が速い必要もないかなと思いますが、
外部電源を繋いだらエアコンが気にせず使えるけど、
あくまでも外部電源での充電はオマケ程度の能力ですね。
※ 改善:追記
ひと夏使って思った以上に外部電源に接続する機会がありました。
RVパークなど外部電源の有る施設を利用すると便利ですからね(^_^;)
って事で早くもREMOTE端子の配線を改善します。
スイッチの電源を既存のメインスイッチ連動ではなく、
点検口に有るヒューズBOXから常時電源を分岐しました。
この改善作業でREMOTE端子の操作はメインスイッチに依存することなく、
最終(BULK)充電電圧と維持(FLOAT)充電電圧の切替が可能になります。
元からあったREMOTE端子の正極に繋いでいた配線は
圧着端子をビニールテープで巻いて使用できないようにしました。
これでREMOTE端子へのON/OFFが追加スイッチで常時制御になりました。
メインスイッチのON/OFFに関係なく外部充電器の充電電圧を変更できます。
これで安心して外部電源に接続することが出来るようになりました。
充電電圧はスイッチが点灯したら:13.4V、消灯したら:13.9Vです。
【評価】
外部電源に繋いで丸一日経過した結果
すぐれもの充電器の維持(FLOAT)充電電圧:13.4Vで
充電が停止しているのを確認しました。
BMSはチャージ可能となっていますが外部充電に繋いでいても
充電電圧が13.4Vなのでこれ以上充電出来ません。
但し、最終(BULK)充電電圧:13.9Vにすれば満充電になり、
BMSはチャージ不可として外部からの充電を停止します。
バッテリーモニターでの確認結果
385Ah:97%で外部充電の充電は停止しています。
満充電一歩手前で止まるので安心して外部充電を使うことが出来ます。
鉛用の外部充電器の流用でしたが買い替えの必要は無さそうです。
これで安心して外部充電の使用が可能とわかりました。
【まとめ】
外部電源接続中に手動で充電電圧を13.4Vと13.9Vの選択式にしました。
基本的に外部充電を使う使わないに関わらず
スイッチはON:点灯の状態にする癖を付けたほうが良いですね。
外部充電で満充電にしたい時にスイッチをOFFするって感じでしょうか。
鉛と違って満充電に拘る必要のないリチウムで必要かな?と思いますが、
自分の意志で充電電圧を選べるので外部充電も安心して利用できます。
標準配線と違って充電電圧を自分で選択できるので、
メインスイッチがONの状態でも最終(BULK)充電電圧:13.9Vが選択でき
通常より短時間で外部充電を行うことが可能です。
ま~ 我が家の使い方的に外部電源が使える施設利用は
年に数度ある程度なのでそれほど重要な快適化ではないけど
長期滞在時に外部充電での充電が必要になることも考えられるので
そんな時でも安心して外部充電が使えるのは良いですね。
千円以下で出来るのでリチウム化と一緒にやっておいてもと思います。
バンテック車はREMOTE端子にパワーソースの信号線が配線されていますが、
REMOTE端子を利用していない車種は気にしたほうが良いと思います。
すぐれもの充電器の背面を覗いて確認するだけなので確認は簡単です。
次も鉛用の補機類の変更としてバッテリープロテクターを
鉛バッテリー用からリチウムバッテリー用に設定変更します。
キャンピングカーのお勧め記事はこちらです。
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