要介護度5の実母の病気や入院生活、自宅介護などについてつづっております。

 

2017年の初夏に脳出血を発症。

2019年の晩秋に脳梗塞を発症

回復期リハビリテーション病棟にてリハビリ後、昨春退院。

現在、自宅介護中。

 

 

 

 

母の近況ですニコ

 

★便秘でおなかがタヌキのように張っていたがまあまあ解消

 

訪問看護のときになんとかしてくれました。

 

 

 

★デイサービスに行くのを嫌がらなくなった

 

相変わらず昼食はほとんど食べていませんが、お風呂タイムがお気に入りの様子で、行くのを嫌がることはなくなりましたニコ

 

 

★発する言葉が0.5~1%くらい増加

つくね調べ

 

 

とまあ、言語の方は相変わらずめざましい回復・進展はありませんぶー

 

 

母は脳梗塞の後遺症で失語症があります

センテンスでの会話はできず、名詞等を発することもできません

「おとうさ~ん」は言えますにやり

 

 

 

 

しかし。

このあいだふと……

 

 

○自発的に発する言葉はなめらか

 

○読んだり、人について反復させられる言葉はぎこちない

 

ということに気がつきました。

 

失語症あるあるでしょうか?うーん

 

 

 

母の場合、重い失語はあれども

 

「そうねえ」

「あれは?」

「これはなんで?」

「わからないなあ」

 

等々、かんたんな語がするりと出ることがありますが、実に自然な発音です。

 

 

しかし紙などに書かれた文字を読ませると、発声が不安定で本来の母の話し方とは異なります。

 

 

これは脳内処理の流れが異なるからなのでしょうが……

 

 

 

いやホント。

脳の機能って複雑ですよねうーん

 

よくSFで出てくる「電脳化」とかありますが、ありゃあしばらく実現は無理なんじゃないですかね。

アンドロイドの損傷した脳のデータを、新品の脳に移植するなんてネタもあったけど、夢のまた夢だろうなあ。

 

 

 

 

突然はじまる

【失語症について】

 

言語にかかわる障害には「構音障害」もありますが、こちらは発声・発音するための器官がうまく機能しない障害です。
言葉を理解、発する能力には問題がないが、ろれつが回らなかったり、ぎこちなさや不明瞭といった症状が出ます。


失語症とは、脳の「言語」を扱う場所が損傷することで、理解や発語に問題が出る障害です。



■失語症の種類
失語症には、損傷を受けた脳の部位から大きく分けてふたつのパターンがあります。

〇運動性失語(ブローカ失語)
他人の言葉は理解できるが、自分では言葉をうまく組み立てられず、単語や短文しか発することができない

〇感覚性失語(ウェルニッケ失語)
言葉の理解が難しい。発話はなめらかだが言い間違いが多かったり、意味不明な言葉を話す

母は運動性失語だと考えられます


それぞれフランス人医師ピエール・ポール・ブローカ(1824-1880)とドイツ人医師カール・ウェルニッケ(1848-1905)にちなんで名づけられています。

 

 



■言語中枢について
ウェルニッケ野とブローカ野とは、脳の言語中枢といわれる部位です。

 

 

 

 


○ブローカ野

……前頭葉にある運動性言語中枢。言葉を話す機能


○ウェルニッケ野

……側頭葉にある感覚性言語中枢。他人の言葉を理解する機能

このほか、左角回という部位も言語に関連しています。

(角回は側頭葉の上端に位置)

 


ブローカ野とウェルニッケ野は会話の機能に関係し、角回は読み書きの機能と関係があります。




■文字を読むときの脳内処理の流れ


言葉を声に出して読むために脳内各所で処理が行われています。

 

 

視覚野が文字情報を処理

角回で音の情報に変換

ウェルニッケ野で意味を理解

ブローカ野で音声化のための調整

運動野から発声の命令

 


人が文字を見ると、その情報を後頭葉にある視覚野が働いて処理をし、その情報が角回という部位で音の情報に変換されて左側頭葉にあるウェルニッケ野で意味が理解される。
その情報が左前頭葉のブローカ野に送られ、音声にするための調整がなされ、その上に位置する運動野から話すための命令が出力される。


こういう「流れ作業」を瞬時にしてるんですねえガーン



実験によれば、かな文字と漢字では処理をする部位が異なっており、漢字の理解には左下側頭回後部が関係しているそうです。


だから同じ失語症でも、かなは読めるけど漢字が読めなかったりなどの症状が生じるのですねうーん

母はかなも漢字も読めるけれど、どちらも読めないものがあるようです





人類が文字(もしくはそれ以前の絵文字や記号など)を使い始めたのは紀元前3000年頃。

なので「文字を読む」というのは、比較的新しい機能なわけですね。

 

 

近ごろ、デジタル化が進んだことで目や脳に問題が起きていると耳にします。

 

眼軸近視とか斜視とかスマホ認知症とか

 

 

これも100年とか(もっと?)経てば、脳が変化してうまく対応・機能するようになるんでしょうかねえぶー

 

 

 

母の損傷した脳は、欲しい情報がある場所と連絡がつかなかったり、うまく引き出せなかったりして、言葉を話すことができないでいるのでしょう。

 

おそらく生きている間に目覚ましい回復は得られないでしょうが、何か多少でも新しい回路が生じたりして変化が起きればいいな……と夢想していますニコ

 

 

 

 


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