★1967年バンダイ510ブルーバード大小2種+サメブル ~ブリキ自動車コレクションから 145 | ポルシェ356Aカレラ

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★11月
もう11月。何だか1年が異様に早く感じます。コロナ感染者数の急激な減少はワクチン接種率が上がったことだけでは説明がつかず、ウイルスそのものが感染を広げにくい構造に変異してきているためとも言われます。それでも、世界を見渡せば、1日の新規感染者数がまだ英国で4万人超え、米国で7万人超えという状況にあり、新たな変異株による第6波が来る可能性もあり、まだ油断は禁物というところですne☆☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」第145回記事としてバンダイの1967年510ブルーバード大小2種他を御紹介します☆☆☆



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★510ブルーバード
3代目510型ブルーバード(1967年8月より1972年12月まで生産/モデル末期は車種を絞り610ブルーバードUと併売)は、現在の目で見ても決して古くは感じないスーパーソニックライン(超音速ライン)と呼ばれた直線的なボディデザイン、四輪独立懸架のサスペンション、新設計のL型OHC高出力エンジン等の数々のセールスポイントを持って登場し、既にデビューから3年を経過して陳腐化の進んでいたRT40コロナとの所謂BC戦争に打ち勝つことに成功しています。対米輸出でも成功し左ハンドルの510が大量に海を渡り、総生産台数は155万2263台を記録しています。
1970年代以前のブルーバードは、ざっくり言えば初代310・3代目510・6代目910の型式番号の頭が奇数の3世代が成功、2代目410・4代目610・5代目810の型式番号の頭が偶数の3世代が不成功に終わったと言えます。


●1978(昭和53)年2月8日(水) 飛鳥山で遭遇した510クーペ
都電6000形が引退すると聞き、家から2時間程かけて自転車で撮影に行った折の1枚。飛鳥山前のこの地点の景観は現在も殆ど変わっていません。中央に太いバーの入った白い1969年式初期型510クーペ、330バン、スバル1300G、5代目クラウンタクシー、Vキャンターなど今となっては懐かしいクルマ達が多数写っています。510クーペは撮影時点で既に8~9年落ちだった計算です。





●1967年9月発行 510ブルーバード デビュー版カタログ (縦30×横25cm・26頁)
左右のワイパーが中央停止の所謂、喧嘩ワイパーの510初期型。






生真面目な印象のダッシュボード


前後シートの意匠


透視図


ボディタイプ及びボディカラー。当初のボディタイプは、4ドアセダン・2ドアセダン・ワゴン(バン)の3種。


スペック


図面




【1967年ダットサン ブルーバード4ドア デラックス 510型 実車 主要スペック(1967 DATSUN Bluebird 4door Deluxe Typ.510 Specification)
全長4120㎜・全幅1560㎜・全高1400㎜・ホイールベース2420㎜・車重905kg・FR・L13型 水冷直列4気筒SOHC 1296cc・圧縮比8.5・最高出力72ps/6000rpm・最大トルク10.5kgm/3600rpm・変速機コラム3速MT・電装系12V・乗車定員5名・最小回転半径4800mm・燃料タンク容量46ℓ・タイヤ5.60-13 4P・最高速度145km/h・東海道統一価格64万円



【バンダイ 1/16(小サイズ1/23)スケール1967年ダットサン ブルーバード4ドア デラックス 510型 ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/16&1/23scale 1967 DATSUN Bluebird 4door Deluxe Typ.510 by Bandai Tinplate Model Toy KEY DATA)

・商品名: 大サイズ「ダットサン ブルーバード」・小サイズ「ニッサン ブルーバード」
・バンダイ 製品番号: 大サイズエアリモコン仕様R/C40、小サイズR/C 1
・基本素材: 大サイズ ボディプラ/シャシーブリキ、小サイズ ブリキ
・発売時期: 大サイズフリクション仕様 1968年5月、大サイズ エアリモコン仕様 1968年8月、小サイズリモコン仕様 1968年9月末
・販売価格: 大サイズフリクション仕様 都内450円/全国490円、大サイズエアリモコン仕様 都内850円/全国890円、小サイズリモコン 都内600円/全国630円(1969年に都内700円/全国740円に値上げ)
・全長: 大サイズ257㎜(実車比1/16.0スケール)・小サイズ180mm(実車比1/22.9スケール)
・全幅: 大サイズ98㎜(実車比1/15.9スケール)・小サイズ70㎜(実車比1/22.3スケール)
・全高: 大サイズ88㎜(実車比1/15.9スケール)・小サイズ62mm(実車比1/22.6スケール)
・ホイールベース: 大サイズ150㎜(実車比1/16.1スケール)・小サイズ105mm(実車比1/23.0スケール)
・スケール表記: 大サイズのみ1/16スケールと明記
・モデルとした実車年式: 喧嘩ワイパーの510初期1967~1968年式(大小サイズ共)
・動力: 後輪フリクション(大サイズ)及び電動
・箱サイズ: 大サイズ 縦150×横295×厚さ107㎜(エアリモコン仕様)、小サイズ 縦150×横204×厚さ75㎜
・カラーバリエーション: 大サイズ エンジメタ・緑青メタ・小サイズ 朱赤・アイボリー
・その他のバリエーション:大サイズにフリクション仕様とエアリモコン電動仕様
・シャシー再現: 殆どなし
・特記事項: 大サイズはバンダイより同時発売のMS50クラウンと同様にボディがプラ製
・入手難易度: 10段階評価でレベル4(小サイズ)~レベル7程度(大サイズ)
・2021年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 大サイズ3.5~6万円程度、小サイズ1.5~2万円程度(箱付未使用ミントコンディションの場合)


●玩具商報1968年6月1日号 バンダイ広告に掲載された510ブルーバードとMS50クラウンのプラ製フリクション仕様 (国立国会図書館の蔵書より複写)
「フリクション玩具の粗末、安価のイメージをプラスチックを素材にし特殊塗装を施すことにより安全、豪華なイメージとした」旨が記載されています。



●トイジャーナル1968年8月号 バンダイ広告に掲載されたエアリモコン510ブルーバード大サイズとポケットリモコン510ブルーバード小サイズ (同上)
戦前からの長い歴史のある玩具業界誌「東京玩具商報」は1967(昭和42)年の夏にトイジャーナルに改題され、これは改題後に掲載された広告。ポケットリモコンのニューブルーバードが予価600円(全国630円)、9月末発売と記載されています。



●玩具商報1968年10月1日号 バンダイ広告に掲載されたポケットリモコン510ブルーバード小サイズとエアリモコン510ブルーバード大サイズ (同上)




●バンダイ 1/16スケール1967年510ブルーバード1300 4ドア デラックス 大サイズ (フリクション仕様・青緑メタリック・箱無/美品)
510ブルーバードはイチコーが1/12スケール全長34cmの2ドアセダンをモデル化したのに対し、バンダイ製は大小サイズ共に4ドアセダンをモデル化しています。イチコーもバンダイも全て初期型をモチーフとしています。バンダイの大サイズはプラの強みを生かしたシャープな造形で、室内及びシャシーはブリキで造られています。
















手前は大きさ比較用1/64スケールTLVブル510




実車を忠実に再現したダッシュボードのプリント


室内シートの意匠やドア内貼りも実車をよく再現しています。




Bluebird文字とバンダイ商標が浮彫りされたシャシー裏




●バンダイ 1/16スケール1967年510ブルーバード1300 4ドア デラックス 大サイズ (エアリモコン仕様・エンジメタリック・箱付/美品)
リアエンドにエアリモコンの差込口があり、付属のコードを差込みスイッチを入れると2021年現在も快調に走り、左右にステアリングを切ることも出来ます。残念ながら箱の1部が欠損しています。


箱裏面に遊び方の説明やエアリモコンシリーズのバリエーションが記載されています。










フリクション仕様ではシルバーメッキの一体だったテールレンズ部分が赤い別パーツに換えられています。












手前は大きさ比較用1/64スケールTLVブル510








シャシー裏。前輪はリモコン操作で左右ステア可能。




●バンダイ 1/23スケール1967年510ブルーバード1300 4ドア デラックス 小サイズ (ポケットリモコン仕様・朱赤・箱付/美品)
バンダイの510ブルーバードは大小サイズ共に最初のMC前に発売されています。にも拘らずこの小サイズリモコン仕様の箱には1970年型が描かれ、箱に記載された定価も値上げ後のものであるため、モデル本体と同じ初期型510を描いた別の箱絵が存在するものと思われます。ボディはリアドア部に三角窓の付いた4ドア車の造形ながら、リアドアの切込み線が省かれているため少々珍妙な印象です。












手前は大きさ比較用1/64スケールTLVブル510




シャシー裏。左右前輪中央に操舵用の第3輪付。




●バンダイ1/16&1/23スケール1967年510ブルーバード1300 4ドア デラックス 集合! 
ミニカーは1/40ダイヤペットと1/64のTLV&GREENLIGHT。GREENLIGHTの510はTLVの4分の1程度の低価格ながら、素人目には仕上がりはTLVと似たようなレベルに見えます。リアルタイムにリリースされた510の4ドアの立体造形物は永大の栄光への5000キロ仕様とキャンピング仕様のプラモデル、日産ノベルティのアンチモニー製煙草入れなどもあります。




ダイヤペット171番1/40スケールも最初期型510の4ドアDXをモデル化していますが、当時定価は550円とバンダイ510大サイズのフリクション仕様よりも高価でした。










【参考】バンダイ1/24スケール1973年610ブルーバードUハードトップ2000GT  (ハンドルリモコン仕様・青・箱付/美品)
バンダイ品番:2042。全長18cm、全幅7cm。所謂、サメブルHTのブリキ。このサメブルに先立ち、バンダイ品番2032として1971年の初期型ブルーバードUハードトップのリモコン仕様もリリースされています。810及び910ブルーバードではブリキ玩具が造られていないため、このサメブルがブルーバード最後のブリキ玩具ということになります。カラーバリエーションは赤と青。サメブルはトミカでHTの通常品の赤と新宿小田急特注のシルバー、ダイヤペットでは4ドアのノーマルの赤と草色に加え個人タクシー仕様がリアルタイムでリリースされています。












運転席のプリントは残念ながら適当です。


シャシー裏。510小サイズと同様に左右前輪中央に操舵用の第3輪付。




大きさは510ブルーバード小サイズとほぼ同じ




※510ブルーバード・タクシーの実車カタログについては、2012年6月15日の自動車カタログ棚からシリーズ第8回記事をご参照ください。


※510ブルーバードSSSの実車カタログについては、2017年11月12日の自動車カタログ棚からシリーズ第364回記事をご参照ください。





★オマケ(その1):懐かしの商用車コレクションVol.24 日産サニートラックSTDボディ(酒屋配達仕様 栃木「登屋」)
2021年11月2日(火)発売の新製品。Spark製造・ダイキャスト製。税込定価1999円。1970年代初頭から20年もの長寿を誇ったサニトラのB122型 最終角目仕様。




開封してみるとフロントナンバーの栃木等の文字が上手くプリントされてない不良品のようでちょっとガッカリ( ;∀;)




例によって積荷が魅力的です☆




★オマケ(その2): 今日のビートルズ「Strawberry Fields Forever」 1967
510ブルーバードのデビューと同年にリリースされたジョンの遺した名曲☆☆
・・・・・と言うより、ビートルズの楽曲のランキングではベスト5に入る曲ですne☆☆秀逸なプロモは1967年1月30・31日UKケント州ノール・パークにて撮影☆