★1961年マルサン商店1/30 東京都営トロリーバス ~ ブリキ自動車コレクションから 144 | ポルシェ356Aカレラ

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★消費税
今回の国政選挙に当って、消費税は5%に減税あるいはゼロにすると言っている政党があります。現在の消費税は所得の多寡に関らず国民全てに広く同じ10%(一部食品8%)の負担を強いるという点で不公平感があります。

年収100万でも年収1億でも同じ税率というのは妙な話で、少なくともブランド物だとか500万円以上の自動車だとかといった高額商品を購入する際には納税証明書等所得の判る書類の提示を必須とし、例えば年収が500万円以下なら消費税はゼロ、年収501~1000万円は10%、更に収入に応じて消費税率を上げ、所得に占める税の割合が50%を超える場合、例えば年収1億円超えなら消費税率は100%、即ち車両本体価格1600万円のポルシェ911カレラS(992型新車)を買ったら消費税も1600万円、300万円のロレックスを買ったら消費税も300万円納めてもらうというような形が最も不公平感=お金持ちが優遇されない公平な形になるのではないでしょうか。

私のような貧乏人が長年に亘りコツコツとポルシェ貯金をして念願の911カレラSを買ったという場合には本体価格1600万円のみで消費税はゼロとし、年収1億円超えの人が買った場合には消費税は100%の1600万円として3200万円を払って貰うのです。

しかし、考えてみるとこの案には代理購入など抜け道が幾らでもあります。例えば、お金持ちが収入の少ない人に頼んで高額商品を購入して貰い、謝礼に購入額の10%(車両本体1600万円の911カレラSなら160万円)を渡すなどすれば消費税100%を払うより遥かに安く購入できることになりますyone☆☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクショから」シリーズ第144回記事としてマルサン商店がリリースした3種類の都営トロリーバスの中でこれまで未紹介だった波型スパッツ付きデザインの製品を御紹介しますne☆☆☆



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●東京都営トロリーバス 実車画像
中央の都電の電停には大勢のお客が待っていますが、浅草近辺でしょうか。右折待ちの上野公園行き都営トロリーと共にスバルカスタム、2代目トヨエースに加え、2代目クラウンMS41、パブリカUP20、三菱ジュピターなどの姿が写っています。


現在も変わらない国鉄・王子駅ホームガード下を通過する池袋駅行き都営トロリー。トロリーのすぐ横にパブリカ、遠方には2代目クラウンタクシーなどが確認出来ます。


現在も変わらない新宿伊勢丹前。都営トロリーの前に日野ルノー4CVとスクーター。前方方向が新宿駅東口。



★バスの国産ブリキ玩具
萬代屋の民生コンドルや野村トーイの日産E590、各社で競作された1963年三菱ふそうスーパーデラックスはとバスA/Bタイプ、マルサンの日産エコー、米澤の三菱ローザといった例外はあるものの、実車を特定できるレベルのバスの日本製ブリキ玩具は稀であり、その大半は時代の空気を取り込みつつも自由奔放にデザインして売られ子供達に消費された製品でした。
このような理由から実車を忠実に縮小して造られてはいない古いブリキのバス玩具は一般のバスファンは殆ど目に留めることのない存在だったと思います。大半のブリキのバス玩具にはスケールモデルとしての魅力は少なく、「長い時を経て時代の空気が詰まったモノの魅力が判る人の手により、捨てられずに生き延びてきたモノ」というのが1960年代あたりのブリキのバス達の現在の立ち位置ではないでしょうか。今回のマルサン製品についても、スケールモデル的ではないけれども時代を写す魅力に溢れた味わい深いモノとして捉えることが出来ると思います。特に幼少期にこの1960年代初頭のマルサン製品で遊んだ想い出を持つ筆者にとってはノスタルジーも手伝い、スケールモデル的で出来の良い製品以上に魅力を感じる部分があります。


●1962(昭和37)年11月3日撮影 マルサン商店フレンドバス
以前にも何度かUPしていますが、この写真が現在の筆者のブリキ玩具コレクションの原点となっています。撮影者は亡父で、私が幼少時の玩具を記録として残す意図があったのだと思います。バンダイのVWタイプ2 T1救急車と浅草玩具の近鉄ビスタコーチに挟まれてマルサン商店のフレンドバスが写っています。白黒写真のため、長年、私が持っていたのは緑/黄緑塗装の都営トロリーだったような思い込みがあったのですが、他にも多数残っている当時の私の玩具を撮影した写真をよく調べたところ、都営トロリーではなく白/赤塗装のフレンドバス(マルサン品番No.107・都内売価180円)であることが判明しました。




行先表示部にFRIENDの文字が読めます。





●マルサン商店総合カタログ1963年版に掲載された波型スパッツ付きバス達
都営トロリーバスと同一金型のバケーションバス、ひまわり幼稚園バス、ラッキーバス、フレンドバスの4種が掲載されています。入数48個というのは街の小売店が仕入れる数としては多すぎるため、玩具問屋からの最低注文数でしょうか。






上野公園行101系統 都営トロリーバスの右にクラウンRS21,左には310ブルーバードタクシーが写り込んでいます。




【1961年マルサン商店1/30スケール 東京都営トロリーバス等 波型スパッツ付きバス ブリキ玩具 主要データ】(1961 1/30scale 1961 Tokyo Metropolitan Trolley Bus etc. by Marusan Shoten Tinplate Toy KEY DATA)

・基本素材: ブリキ
・マルサン商店 品番及び製品名: No.106「バケーションバス」、No.107「フレンドバス」、No.219「ひまわり幼稚園バス」、No.220「ラッキーバス」、都営トロリーバスは品番不詳/製品名は「トロリーバス」
・発売時期: 1961年~1966年頃?
・製造メーカー: 林製作所
・販売価格: 窓がプリントの「フレンドバス」「ラッキーバス」は都内180円/全国200円、窓をくり抜き室内シートを付けシート背面に乗客のプリントを施した「バケーションバス」「ひまわり幼稚園バス」は都内220円/全国240円
・全長:285㎜
・全幅:83㎜ (全幅2500㎜とした場合の実車比1/30.1)  
・全高:93㎜(トロリーバスの場合、トロリーポールを含め110㎜程度)
・ホイールベース:142㎜
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦85×横290×厚さ95mm程度
・動力: 後輪フリクション
・シャシー再現: デフ、プロペラシャフトの表現あり
・デザインの特徴: 前後フェンダーに波型スパッツが付き全てのホイールアーチ上部が水平であること。
・都営トロリーバスの系統表示及び車番: 103系統/68号車
・入手難易度: 10段階評価でレベル7~8程度
・2021年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 5~12万円程度(箱付未使用美品の場合。都営トロリーバスは高評価。)

※註)1/30スケールは大型車枠一杯の全幅2500㎜とした場合の全幅比。



●1961年マルサン商店1/30スケール 東京都営トロリーバス(1stモデル・ジャンク)
トロリーポール及びホイールキャップ2個欠品のジャンク品ながらヘッドライトにクロームメッキの別パーツが奢られた初版。フロントの103の文字は池袋~亀戸間を走った都営トロリーの103系統を示します。行先表示が都営トロリーの走る路線が存在しなかった「東京」となっているのは御愛嬌。手元のマルサン商店のカタログ(1963年・1965年・1966年)には掲載がないため、1961~1962年あたりに造られ短命に終わった製品と推定します。








国際色豊かな乗客達。都営トロリーにも関らず乗客は外国人ばかりで日本人の姿は見当たりません。


手前は大きさ比較用トミカ6-2いすゞBX都営バス


左リアフェンダー後部に林製作所の商標。何故かマルサンの商標はどこにもありません。




シャシー裏




●1961年マルサン商店1/30スケール 東京都営トロリーバス(2ndモデル・ジャンク)
ヘッドライトが別パーツから珍妙な赤い円形のプリントに変わった2ndモデル。トロリーポール欠品ながら上掲の1stよりは錆が少なく良い状態。








1stモデルと同じ国際色豊かな乗客達






●1961年マルサン商店1/30スケール 東京都営トロリーバス2種の比較
左:1stモデル、右:2ndモデル。










●1961年マルサン商店1/30スケール 東京都営トロリーバス(2ndモデル・箱付難有)
2019年9月29日にヤフオクで10万3000円にて落札された個体の出品画像。珍妙な赤いヘッドライトの2ndモデル。箱は肝心の上面をセロテープで補修されるなど相当に傷みがあり、メッキのホイールキャップも黒ずんで難有と言える状態。しかし、箱付はこれ以外には見たことがありません。








●1961年マルサン商店1/30スケール フレンドバス(箱無・美品)
筆者が幼少時に持っていたフレンドバス。全体に玩具的な印象の強い製品ですが、ルーフにベンチレーターが別パーツで付くなど、まだコスト優先のパーツ省略は為されていない製品です。




都営トロリーバスと同じ国際色豊かな乗客達のプリント


左リアフェンダー後ろにマルサン商標






●1960年代マルサン製 都営トロリーバス大中小3種の並び
左「マルサン都営トロリーバス大サイズ」:全長360㎜×全幅95㎜(約1/25スケール)、右「同 小サイズ」:全長285㎜×全幅76㎜(約1/33スケール)。中央は今回の前後フェンダーに波型スパッツ風の表現のある金型流用タイプで全長285㎜×全幅83㎜(約1/30スケール)と小サイズとほぼ同じ全長ながら小サイズより全幅は広く若干大きいため、謂わば「マルサン都営トロリーバスの中サイズ」と位置づけることが出来ます。1960年代前半、マルサンが3種もの都営トロリーバスを市場に出したのは、トロリーバスの玩具は出せば売れる人気商品だったためと推定できます。








手前はトミカ6-2いすゞBX都バス






リアの丸味が何とも魅力的です。




※マルサン東京都営トロリーバス大サイズについては、2020年8月8日のブリキ自動車コレクションからシリーズ第82回記事をご参照ください。


※マルサン東京都営トロリーバス小サイズについては、2020年5月17日のブリキ自動車コレクションからシリーズ第65回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): 2019年メルクリン 1/87HOゲージ ポルシェ356 ミュージアム貨車
品番Nr.48119。国内価格8000円前後。縦100㎜×横250㎜×高さ68㎜のブリキ缶に納められた特別感のある製品。356好きなら思わず手が出るアイテムながら、ミニカーショップでの取扱いはないため、買い逃した356ファンもいるかもしれません。貨車の前後扉が観音開きに開閉し、貨車の中に356Aクーペを納めることも出来ます。










貨車内に356を収納できます。




品番等が記載された収納缶裏面




★オマケ(その2): 今日のビートルズ「Girl」 1965
ジョン・レノンが遺したラブソングの傑作♡ジョンのボーカルが何とも魅力的♪☆☆