★1961年マルサン東京都営トロリーバス大サイズ ~ ブリキ自動車コレクションから 082 | ポルシェ356Aカレラ

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★新型コロナ
全国的に感染拡大が止まらず毎日ニュースで数字を見ていると何だか危ない状況になりつつあるように思えます。1日に全国で1500人程度感染者が増えるとすると、10日で1万5000人、30日で4万5000人感染者が増え、2ヵ月では10万人位増えてしまう可能性もありそうです。都内は感染者が多いので気を付けたいところですが、相手は目に見えないウイルスのため、なるべく人との接触を避けるしかないのでしょうね。
しかし、今日も近所のスーパーに行きましたら、お弁当コーナーで私の真後ろにやたらと咳き込んでいる若いお兄さんがやって来て派手に咳き込みながらお弁当を選び始めて閉口。お弁当なんて買わずに早く逃げなきゃと思ったのですが、相当に咳き込んでいたので咳の飛沫が私に結構沢山かかった気がしましたyo(大汗)☆


★お盆休み
今日8月8日(土)~8月16日(日)まではお盆休みで9連休という人も多いようですyone。しかし、新型コロナ感染拡大の影響でせっかくのお盆でも里帰りや旅行を控える人が増えていて東京駅の新幹線ホームや羽田・成田といったエアポートは人影もまばらのようです。皆さんもやはり里帰りや旅行を今年は控えたりしていますかあ??
ワタシはお盆休みは特になく、基本、暦通りで来週も平日は仕事(但し半分は在宅)の予定です☆☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第81回記事としてマルサン商店の大トロリーバスをご紹介しますne☆☆☆


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★都営トロリーバス
明治末には試作されていたものの紆余曲折を経て開業に辿り着いたのは第2次世界大戦後のことでした。1952年(昭和27年)5月20日に上野公園~今井間15.537kmの101系統が最初に運行を開始し、その後、1956年(昭和31年)9月21日に池袋駅前~品川駅前の102系統(池袋~千駄ヶ谷四丁目間は前年1955年6月1日、千駄ヶ谷四丁目~渋谷間は1955年12月27日に運行開始)、1957年(昭和32年)1月12日に池袋駅前~上野駅前の103系統、1958年(昭和33年)8月18日に池袋駅前~浅草雷門の104系統が相次いで開業し、総営業キロ数51kmの日本最大のトロリーバス路線網が完成したのでした。

★都営トロリーバスの廃止
まず1967年(昭和42年)12月9日に102系の一部、渋谷~品川駅前間が廃止され、翌1968年(昭和43年)3月30日に102系統の渋谷駅前~池袋駅前と103系統・104系統が廃止、最後まで残った101系統も同年9月28日で運行を中止し、東京都交通局はトロリーバス事業より撤退しています。東京でトロリーバスの姿が見られたのは1952年(昭和27年)から1968年(昭和43年)までの僅か16年間であったことになります。

★東京都営トロリーバスの車両
103系統と104系統には国鉄山手貨物線・東武伊勢崎線・京成押上線・東武亀戸線の電化鉄道線との平面交差が4箇所も存在し、当初は都電との交差箇所と同様に交差用金具による簡略な処理を検討していたが各鉄道側から危険であると猛反対され、苦肉の策として踏切を渡る時にだけトロリーポールを降ろし自走するための補助ディーゼルエンジン搭載のトロリーバス車両を運用した。都営トロリーバスの車両には50形・100形・200形・250形・300形・350形の6形式が存在したうち、この踏切通過用の補助ディーゼルエンジン付の300形と350形の2形式はキャブオーバーバスのようにフロントにラジエターグリルを付けていることで一目で識別できます。


●東京都営トロリーバス実物画像 (東京都交通局所蔵)

新宿伊勢丹前。祝トロリーバス開通の巨大な垂れ幕。中央には日野ルノー4CVが見えます。1955年6月1日に102系統の池袋~千駄ヶ谷四丁目間が開業した際の写真でしょうか。


池袋駅行き方向幕を付けた車番217と大勢の人々。撮影年不詳。人々が薄着であることから、季節は夏と思われます。場所は池袋でしょうか。


今井終点の空には蜘蛛の巣のような架線。トロリーバスの折返し地点の思わず模型化したくなるような情景。



【1949年 日野‐東芝 トロリーバス 単車 主要スペック】 (1949 Hino-Toshiba Trolley Bus Specification)
全長9970mm・全幅2400mm・全高2620mm・ホイールベース5000mm・電動機直流複巻式140馬力600V・車重6900kg・乗車定員74名・最高速50km/h


【マルサン 1/25スケール1961年東京都営トロリーバス 大サイズ ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/25scale 1961 Tokyo Metropolitan Trolley Bus by Marusan Tinplate Toy KEY DATA)

・商品名: トロリーバスまたは大トロリーバス
・マルサン製品番号(製品管理番号): 元箱の印字No.5214(カタログの印字No.104)
・発売時期: 1962年(昭和37年)頃
・販売価格: 地方最低小売価格330円~420円
・全長360mm (実車比:1/27.7スケール)
・全幅95mm (実車比:1/25.3スケール)
・全高107mm (実車比:1/24.5スケール)  
・ホイールベース199mm (実車比:1/25.1スケール)
・モデルとした実車形式: なし
・都営バス路線表記: 103系統
・東京都交通局マークの有無: フロント正面にあり
・ハンドル位置: 左
・動力: 後輪フリクション
・箱のサイズ: 縦110×横365×厚さ100㎜
・バリエーション: 右側乗降扉の型押しの有無、車番に68と203(車番203はカタログ画像のみで現物は未確認)
・シャシー再現: 殆どなし
・特記事項: 遊ばれたジャンクは比較的現存。箱付未使用は非常に少ない。実車には存在しないデュアルヘッドライト装備。
・入手難易度: 10段階評価でレベル8程度
・2019年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 8~12万円程度 (箱付未使用ミントコンディションの場合)


●マルサン商店 総合カタログ1961年版?より

・都営 大トロリーバス
商品名は単にトロリーバスとなっていますが、このカタログが発行された時点で既にマルサンは小サイズの都営トロリーバス2種も発売していたと思われます。地方最低価格330円として掲載されています。ボディサイドの東京都の文字のプリント位置と車番203が手元にある製品とは異なり、画像の個体はマルサンの試作品である可能性もあります。


・大観光バス
大トロリーバスの元金型と思われる大観光バスは全国売価310円として掲載されています。



●マルサン商店 総合カタログ1963年版より

・都営 大トロリーバス

大トロリーバスは上掲のカタログより90円も高い全国売価420円として掲載されています。上野公園行き101系統・車番67の実車の写真を掲載して、「上の実物とそっくりのモデルバスです。」と記載されています。


・大観光バス
大トロリーバスの元金型と思われる大観光バスは上掲のカタログより70円高い全国売価380円として掲載されています。





●東京玩具商報1964年7月号 マルサン商店 広告 (国立国会図書館の蔵書より複写)
1960年代はモノが年々値上げされた時代であったにも関わらず、上掲の1963年版カタログの価格よりも安くなっている理由は不明ですが、この1964年初夏のマルサン広告では大トロリーバスは360円、元金型と思われる大観光バスは330円と記載されています。左下の五十嵐平達先生デザインのスーパーデラックスはとバスAタイプ月光仮面は490円と大トロリーバスよりずっと高価です。






●マルサン商店1961年 東京都営 大トロリーバス
1983年(昭和58年)の夏、南青山のアンティークトイを扱う老舗「ビリケン商会」で6000円で購入。2020年現在で購入から37年の時を経ていますが、その後、このマルサン大トロリーの状態の良い未使用品は殆ど見かけません。








都営トロリーバスには東京駅を通る路線は存在しなかったため、前面行先表示の「東京」は御愛嬌。


前面中央には東京都交通局のマーク


左ハンドル、そして全席ロマンスシート




右端に円形にSANのマルサン商標、左端に菱形にHの林製作所の商標。林製作所製造・マルサン商店販売の黄金コンビ。






手前は1/180スケール程度(全長55mm・全幅14㎜)のタイムスリップグリコ






右側乗降口の金型痕跡あり(上)と痕跡なし(下)のバージョン比較




シャシー裏。1960年代当時の値札跡あり。



●マルサン商店 都営トロリーバス大サイズと小サイズ補助エンジン付の比較
手前はタイムスリップグリコ










※日野トロリーバスの実車カタログについては2013年1月19日の自動車カタログ棚からシリーズ第105回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): イトーヨーカドー限定トミカ「トヨタ2000GTトリコロールカラー仕様」
2020年8月8日(土)発売の新製品。片仮名でイトーヨーカドーとプリントされているのは和物テイストな魅力があってなかなか良いかも♪








★オマケ(その2): 今日のビートルズ 「I'm a Loser」 1964
ジョンの残した名曲の一つ。ジョンのハモニカが印象的☆