金曜日から土曜日にかけて、英国南西部にあるプリマスに出張した。ロンドンから列車で4時間半。
プリマスは海辺の街で、英国海軍の重要な軍港でもある。
日本でも、プリマスという名前を知っている方も多いのではないか。
ここからビーグル号で出航したダーウインがガラパゴス島で様々な生物を発見し、「種の起源論」にたどり着いたのは有名である。
また、メイフラワー号にのって、新天地、アメリカに多くのイギリス人が出かけたのも、この港からである。
昨日は、ロンドンを朝早く立って、お昼時にプリマスについた。プリマスの駅には、プリマス大学の教授たちが4人も迎えに出ていてくれて、そこからタクシーで海辺のレストランへ連れて行ってくれた。
ゲイリー・ローズという、セレブリティシェフのお店であった。あんな有名な人のレストランがプリマスにあるとは!
しかし、プリマスは新鮮で美味しい魚介類の豊富にあるところなのであった!もちろん、シェフたちの欲しがる食材の宝庫である。
私は、ヒラメをのせたクリームソースのラングイーニを注文。ヒラメは薄い切り身になっており、皮を香ばしくローストしてあって、タラゴンやディルをふんだんに使ったクリームソースのパスタと大変に合っていた。しかし量がおおい!3分の1は、残してしまった。
いつも、イギリスのレストランで食べきれたことがない。多分日本のレストランよりかなり量が多いのではないか。そうはいっても、ハワイで食べたすべての食事に比べたら、半分ぐらいの量かもしれないが。アメリカ人の1食の量は、想像を超えている…。
すみません、ビジネスランチだったので、写真は撮れませんでしたが、美味しかったことはお伝えしておきます。ただし、デザートのパンナコッタは、甘すぎた…咳がでるほど。こちらは、半分残してしまいました。
それから、大学の構内に入り、さらに4人の教授と、歴史学部の部長さん、そして大学の学長さんも混ざっての会議が2時間。 おそらく、10月頃にプリマスで「日英の海事協力の歴史」についてのシンポジウムを開くことになりそうです。
日本と英国は、海軍の協力という点では歴史があり、古くは日露戦争で使った軍艦のほとんどを英国から購入しています。そして、軍艦の操縦方法から海軍戦略などを英国海軍から学んだという歴史があります。日露戦争の際も、日本の軍艦に英国の司令官が多く乗り込み、アドバイスをしたとか。そして、日本を勝利に導いたという歴史があります。
今でも日本から毎年軍艦が英国に訪れ、ポーツマスでの式典に参加していますが、プリマスでも日英の海事関連のコラボについてアピールしたい!という大学側の希望があり、協力することに決めました。現在でも国連を介してソマリア近海などの「海賊」対応での協力プロジェクトがあるようです。
映画、「カリブの海賊」で、ジョニー・デップかっこいいなんて思ってる人大勢いるのではないでしょうか。
海賊は民間の商船などを襲って、物品強奪のみならず人の命も奪う大きな問題になっており、日本の海上自衛隊も大きな役割を果たしています。
さて、海上には英国海軍の船が、演習をしておりました。晴れていればもっとはっきり見えるそうです。プリマス港には原子力潜水艦も常在ということで、島国英国は海軍を誇るわけです。
レストランの近くには海をみおろす古いホテル群が。なんだか、アガサ・クリスティの小説に出てきそうな海辺のテラスハウス。ここで、休暇に訪れている貴族や金持ちの間で殺人が…なんていったら、そう、ここはアガサ・クリスティのゆかりの土地でもあるんだそうです!ほら、「プリマス行き急行列車」…!
やはり、こんな景色を見ながら、推理小説の構想を練ったんですね!
ミーティングが終わってから、街に繰り出し、ジンを造っている酒蔵へ。プリマスは、ジンで有名なんだそうです。もちろん、ジン・トニックをいただきました!
夕食はカジュアルなレストランで。ここもプリマス大学の教授連がよく使うところだそうで、クリスマス会もここで行ったとの説明が。私は昼ごはんがまだ胃の中にある状態だったので、スターターとサラダだけを注文。スターターと言っても、帆立貝が6個ガーリックソースの中に座っている、かなりのボリュームの一皿でした。
プリマスのオールドタウンは、情緒のある界隈でした。
泊まったホテルはエクセター・セントデイヴィスという近隣の街のB&Bで、お部屋は小さく、お風呂も別の部屋でしたが、朝ごはんはかなり充実。
イギリスでは大きなホテルではコーヒーとパンしかださないコンチネンタルスタイルが多くなりましたが、地方の小さなB&Bでは相変わらずフル・イングリッシュ・ブレックファストを出してくれます。
今日は11時の列車にのって帰るので、(そして来る時、サンドイッチなどの車内販売はなかったので)朝ごはんをしっかり食べて列車に乗りました。座席にテレビが着いていたので、4時間、案外早く着きました・・・。
でも、疲れた。月曜日は代休をいただきます。