長唄三味線の二回目のお稽古に行った。
 実際に曲を稽古するのは今回が初めてだ。私の三味線は入院中なので弾く練習を家では全くできなかったが、二棹あったうちの壊れて弾けないほうの三味線で、前回教わった構え方や撥の打ち方は復習しておいた。お陰で今回はすぐに曲の練習を始めることができた。よし。
 まずは手本として「宵は待ち」を先生が唄いながら弾いてくれた。ななななんと素晴らしい唄声。いけないと思いながらもつい唄に聞き入ってしまった。続いて私のお稽古が、曲の頭からどんどん進んでいった。曲の1/4まで進んだところで今日は終わり。あっと言う間の集中した30分だった。しかし課題は山積み。
  • 右手はあまり問題にならなったが、やはり糸を押さえる位置の勘がまったく掴めない。これは練習を積んで慣れるより他ない。
  • 糸の押さえ方と指使いに、直さなきゃならないギターのクセがいくつかあった。今のうちに意識して直していこう。
  • 今日は爪を切り忘れた。これには参った。弾けないほどではなかったが稽古の間中気になって仕方が無かった。次回からは注意しよう。
  • 次回までにはこの「宵は待ち」を家でしこたま練習して、譜面を見ながらでも終わりまで弾けるようになってやろうと思う。家で自分で練習できることを貴重な先生とのお稽古の時間にやるのはもったいない。
 修理が終わった三味線を取りに行くのは明後日の朝。うーむ、待ちきれぬ。それにしてもこの湧き上がるやりがいはいったい何なんだろう。本当に楽しくて仕方が無い。
 日ごろからちょっと気になっていることをひとつ。
 日本語の男の一人称はどうしてこんなに選択肢が豊富なんだろうと思う。しかもどれを使うかで、特に文章では相手の受ける印象を少なからず左右する。今読んでいる「沖田総司」の登場人物の謙遜しないときの一人称を見てみると
 近藤勇 :わし
 土方歳三:おれ
 山南敬介:わたし
 沖田総司:僕 (話すときはわたし)
となっていた。もうこれでこの四人の人柄とか立場みたいなものを読んでいる方は感じ取れてしまう。これは英語には無い日本語の便利なところだと何かの本に書いてあったけれど、自分が書く側のときは意外にこれが悩ましい。
 まずは今場所六連覇の記録が懸かっている横綱朝青龍を初日に破った熊本出身の新小結普天王の殊勲を賞賛したい。素晴らしい!文句の付けようの無い相撲内容だった。久々に相撲ファンを明るくさせるいいネタだった。彼のブログはそんな相撲ファンたちの感動と賞賛のコメントに満ちている。
 しかしここには毎場所のように大関の不甲斐無さ、横綱の圧倒的な強さを語り続けてきたような気がする。もうそろそろこの流れが変わってもいいじゃないだろうかと思ってはいるのだが、今日三日目までの三大関ときたらもう目を覆う惨状だ。はっきり言って語るに忍びない。あちゃちゃちゃ~である。まさか私が見に行く千秋楽を前に大関全員休場なんてことはあるまい。それはだけは無いことを祈る。
 あ~、歓喜に満ちた明るい相撲の話題を書きたい。
  • 現役力士「普天王」どすこい大相撲日記(普天王のブログ)
    http://futenou.ameblo.jp/
    横綱に勝った初日の夜の彼の書き込みはなかなか面白い。「立ち合いでいきなり滑ってしまい危なかったです」なんてちょっと笑えますね。
 今日、邦楽の友社からのメールマガジンの演奏会情報で第六十四回長唄「繭の会」なる演奏会があると知りふと行ってみた。メルマガにあった「今藤長十郎」の名を見て行ってみようという気になった次第だ。会場は芝公園横のabc会館ホール。これまでに私が行った演奏会は全てお浚い会だったので、今回がチケットを買って聴きに行った最初の長唄である。

 実はさっき調べてみて知ったのだが、今藤長十郎さんは今藤流の家元先生なのですね。しかも舞台の幕が開いて御本人を見るまで私はずーっと今藤長十郎は男性だと思っていた。そんなことも知らずに見に行っていたとはいやはやお恥ずかしい。さらにタテ鼓だったのは藤舎呂船氏で、この方も藤舎流の家元だとさっき知りました。かなりの豪華メンバーだったようで、観客の数がやけに多かったのもうなずけた。そして演奏会の内容は、顔ぶれに違わない素晴らしいものだった。

 この会で演奏されたのは、「汐汲」、「秋の色種」、「鏡獅子」の三曲だったが、家元が登場した最後の一曲がそれはそれは素晴らしかった。50分間という曲の長さを全く感じることなく、終始今藤長十郎氏の三味線に注目していた。うまくは言えないがとにかくすごかった。私の目には、この方の三味線の弾きっぷりはかなりワイルド系に写った。もう「どりゃりゃりゃーーーっ!」って感じ。横に並んだ他の四人の演奏者とは雰囲気が違ってた。いいものを見せてもらった。

 このフルバージョン(かな?)鏡獅子は本当にタフな曲に思えた。曲の長さも然ることながら、三味線は曲の途中に何度も調子を変えなきゃいけないようだし、とても速く弾かなきゃならないところも何箇所もあった。しかしこのときの五人の女性の息の合った演奏は本当に素晴らしく、聴いてて何度も鳥肌が立った。

 やはり音楽は生が一番だな。感じるところの多い演奏会だった。思い立って行ってみて良かった。いつかは自分も、と稽古の糧にもなった。ぜひまた行きたいと思う。

 今、私は完全な時差ボケだ。それも日本に居ながらして。今は夜の二時だけれどまったく眠くない。今日はこのまま夜まで起き続けて、日本時間に身体を慣らすつもりでいる。
 と言うのもここ10日ほど、仕事の都合でヨーロッパ時間での時差勤務をしていたからだ。具体的には「-7時間」の生活。日によるが出勤はだいたいお昼の14時。それから朝の5時頃までという感じ。今週などはもう寝ても起きてもいったい今が朝なのか昼なのか、腹が減っているのかどうなのかよく分からない生活である。アフター5ったって午前5時じゃあ誰も誘えやしないってものだ。火曜に長唄の初稽古という大イベントがあったが、止め立てするものは斬る!ってな勢いで職場から駕籠(タクシー)で稽古場に行き、その後また職場に戻って仕事を続けるというドタバタ劇だった。
 しかしそれも昨日まででカタが付き、今は晴れ晴れとした気持ちで週末を迎えられた。噂では来週ご褒美に会社が二日も平日に休みをくれるらしい。しかもそのあと三連休が二週も続く。そうだよな、このメリハリがなきゃいけねぇ。どこかで温泉でも行って身体を癒してくるかな。