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 今日、4月に入って二回目の長唄のお稽古があった。
 しばらく長唄のことをここに書いていなかったのはお稽古自体が先生の都合でなかったから。2月に続いてこの3月も本当にお稽古渇望状態だった。その分4月はたくさんお稽古をしてもらえるようで嬉しい限り。
 先日の4月一回目のお稽古で「越後獅子」の唄が終わっている。今日からは「秋の色種」という唄を教わることになった。これは越後獅子に続いて私の大好きな曲の一つで、いつかやってみたいと思っていた。何でも麻布の有栖川公園のあたりの風景を唄った曲らしい。先日、私が幹事で会社の花見を有栖川公園でやったことに何と無く運命めいたものを感じてみたり。
 この曲はCDで何度も聴いている。それだけにCDと自分の唄があまりにかけ離れていることをありありと感じてしまう。積み重ねてきたものが全く違うことは分かっているのだけれど「一体どうやったらああいうのが出てくるんだろう」と思ってしまう。道は長く険しい。今月中にこの曲をもう少しまともに唄えるようにして次の曲に取り掛かることを目標にしよう。
 前回の続き。
 ワット・ポーを出たところでキチンとした身なりの現地人に英語で明るく話しかけられた。

現地人:君はこれからどこへ行くんだ?
私:王宮とワット・プラケオを見に行く。どっちへ歩いたらいいか知ってるか?
現地人:ワット・プラケオはすぐそこだ。それより君はワット・ポーの巨大な寝た仏陀をどう思った?
私:素晴らしいよ。
現地人:じゃあこれから君を、巨大な座った仏陀がいる寺院と、巨大な立った仏陀がいる寺院に案内してあげよう。その後にワット・プラケオまで送ってあげるよ。あのトゥクトゥクで40バーツ(120円)でどうだ?途中できれいなタイ・シルクのお店にも寄ってあげるよ。

トゥクトゥク
↑トゥクトゥク
と言う。・・・そりゃいくらなんでも安すぎやしないか。そんな値段あんた商売にならんでしょ。どう考えても胡散臭い。何も裏が無いはずが無い。と頭では警鐘がカンカン鳴っているのだが、冒険心がむくむくと湧き上がってきてしまい、「よし、やってくれ」と言ってしまった。まぁ自分一人だし最悪逃げりゃいいやと。
 結果から言うと、最初の彼の職業は「みやげ物屋さん連れ込み人」で、私をタイ・シルクの店にいざなうことが一大目的だったようだ。そしてトゥクトゥクの運転手は観光客をみやげ物屋に運ぶとみやげ物屋の会社から「ガソリン無料クーポン」らしきものを貰えるという仕組みになっているようだった。これは後で知ったこと。
トゥクトゥクの運転手
 ま何はともあれ、まずトゥクトゥクで「座った巨大な仏陀」を見に行くことになった。この運転手はベテラン中のベテランという感じだった。ルームミラー越し見る顔はサングラスしててちょっと怖い人っぽかった。しかし目的地に着くとサングラスを取って聞き取りにくい英語で「Welcom to Thailand!」とニコっと握手をしてくれた。一気に私はこのおっちゃんが気に入った。
巨大な座った仏陀
 写真では分かりにくいが確かに大きな座った仏陀だった。でもこのお寺はとても小さく観光客は一人もいなかった。ガイドブックにも載っていない。歴史的な建造物ではないのだろうと感じた。おまけに「建物の中には入るな」と張り紙がある。3分ほどで見終わってしまった。いまいちだ。

 さて、このあといよいよトゥクトゥクでタイ・シルク屋に行った。お店は内側から目張りがされていて外からは中が見えない。さすがにそこに連れ込まれるときは「ちとヤバいかも」と緊張した。

 入ってみると店は広くない。すかさず英語の達者な店員が私の両脇に付き矢庭に「スーツを作りませんか?」と言う。は?まったく藪から棒である。何て強引な商売なんだろう。多分、弱気であまり言葉が分からない人だとここでひるんでしまい「じゃぁ一着・・・」ってことになるのだろうか。とにかく私は「すまんがまったく興味がない」の一点張り。数分で店を後にする。
巨大な立った仏陀
 ここでトゥクトゥクのおっちゃんが「すまんがあんたをもう一軒みやげ物屋に連れて行かせてほしいがいいか?そうすると俺がもう一枚ガソリンクーポンを貰えるんだ。」と言う。他ならぬこのおっちゃんの頼みなので快諾してやり、今度は宝石屋に行くことになった。シルク店と同様の雰囲気。英語の達者なおばさんにしきりに宝石を薦められた。しつこいので「日本のほうが安いぜ」と言ってやったら「じゃあ日本で買いなよ!」と逆ギレされた。こっちは好きでこの店に来てんじゃないってのに全く困った人だ。とっとと店を出る。こうしておっちゃんを喜ばせたところで、続いて「巨大な立った仏陀」を見に行った。

 この寺はガイドブックにも載っている。高さ40mくらいの巨大な立った仏陀だ。本当なら階段で仏陀の首のあたりへ登ることができるようなのだが、作業中で登らせてもらえなかった。残念。
 このあとおっちゃんにワット・プラケオに運んでもらいチップを弾んでお別れした。
ワット・プラケオ

 このワット・プラケオは豪華で美しかった。そして広い。建物は基本的に金色でやはりカラフルな装飾がしてあった。仏像や壁画などもたくさんあり、この数時間で全てをじっくりとは見てまわることはできなかった。
 私は壁画が面白いと思った。高さ3mくらいで幅が数10mはあるような壁に、人間が10cmくらいのスケールで細かい絵が描いてある。全てが物語の一場面のようになっていて、見ていて本当に飽きなかった。
 
半鳥半人?の像壁画の一部
↑壁画のホンの一部。
台詞を想像すると面白い。
金ぴかの餓鬼


 こうしてこの日は炎天下を歩き回り、くたくたになってホテルに帰った。いろいろあって楽しい一日だった。
 岐阜県出身の私は、選抜高校野球で奮闘していたこの岐阜城北ひそかに応援していた。何しろ岐阜県の高校が毎年のように選抜されて優勝争いの常連だった時代はもう今は昔のこと。近年は数年に1回しか選抜されなくなっていた。その中でのこの健闘。夏の甲子園でもかんばってほしいな~。
屋台
 二日目の行動。この日は朝の10時くらいにホテルから最寄のモノレールのチョンノンシー駅まで20分ほど歩いた。気温は30度どころじゃなくかなり暑かった。右は通りがかりにあった花輪の露天。花のいい匂いがした。
チャオプラヤー・エクスプレス
 BTSでそこから二駅行くと終点のサパーン・タクシン駅に着く。この駅の名前、今まさにバンコク市民の怒りの槍玉にあがっているタクシン首相と何か関係があるのだろうか。この駅はチャオプラヤー川というバンコクを南北に流れる大きな川の脇にあり船着場が隣接している。そこからチャオプラヤー・エクスプレスという船に乗って川を北上した。写真はそのチャオプラヤーエクスプレス。名前はカッコいいが別に豪奢な船ではない。
チャオプラヤー川
 ちなみにご覧の通り川の水はとっても汚い。本気で汚い。下水処理はあまり発達していないようだ。この黄土色の水がこのまま海に注がれるのかと思うと何とも胸が痛む。何とかしたいと思うが手の施しようは無い。それでもこの川のほとりはブルジョワな地区らしく、名立たるブランドのホテルがいくつも聳え立っていた。
 船で30分ほど行くと川の西側に最初の目的地「ワット・アルン」が見えてきた。中央の建物の表面は、右の写真のようにレリーフとカラフルな陶器が散りばめられていてとても綺麗だった。
ワット・アルンワット・アルン2
寝た仏陀
 続いてワット・アルンのちょうど対岸にある「ワット・ポー」というお寺を見に行った。このとても大きなお寺のある建物の中に左の写真のような変わった仏様がいる。御身の丈100mくらいの横たわってニンマリ微笑んでいる金色の仏様だ。これはすごかった。実はこの建物自体も一見に値する。この大きなお堂の壁一面にはタタミ一畳くらいのいろいろな絵がびっしりと描いてあり、これもまたすごかった。いい仕事してます。
ワット・ポー
 右もワット・ポー。この寺は本当に広かった。建物の多くはカラフルで綺麗だ。そしていたるところにいろいろな石像が立っていて見ていて飽きない。これらタイのお寺のルーツも日本と同じ仏教のはずなのだけれど、日本のお寺とは随分と雰囲気が違う。
 さてこの寺を出たところで、現地人と初めてまともにコミュニケーションをするちょっとしたイベントが起こった。つづく・・・