独断と偏見まみれのショパコン備忘録 一次予選の結果を見て |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

 田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

一次予選通過者は40名。

予想通りの人もいれば意外な人も。

自分が「素晴らしい!」と感動した人が

ここで敗退していくのは

本当に悔しくて悲しい気持ち。

 

ド素人の感性とブロの審美眼は

一致しないと痛感します。

私がいいなと思ったあの演奏家の

どこがどうダメだったのか、

逆に私がよくないと思った演奏の

どういうところが合格の決め手だったのか、

いくら動画を振り返り考えてみても

素人の私にはどうしても分かりませんので

ザックリと思うに

 

パッションが大事

ということなのかな、と。

 

前大会ファイナリストの

マルティン・ガルシア・ガルシアのように

小さなミスタッチがいくらあっても

ショパコンではあまり問題にならないのは

理解していましたが、

素人耳でも「うわーやっちゃったよ」

と思うような明白な崩れ方をしても

審査をパスした人がいるのを見ると、

そこまでか!と衝撃を受けます。

その一方で、

冷静に状況を見極めながら

演奏をコントロールするような

端正で上品な演奏をする

職人的な演奏家(私の好きなタイプ)の

多くがパスできなかったのを見ると、

やはりそういうことなのね・・と

思い知らされたのです。

 

「正解」や「完璧」を求めるのではなく、

「自分なりの美しいショパン」を構築して

素直に溢れさせるような演奏をすれば、

ミスタッチどころか

たとえリズムやメロディが崩れたとしても

評価されるのだな、と。

(しかし二次、三次と審査が進むにつれ

 ミスにはよりシビアになるのではと思いますが)

 

そもそも芸術で競い合い

審査して順番をつけること自体が

ナンセンスということもできますが、

それを言っちゃあコンクールが成立しません。

コンクールに挑戦することや

コンクールで上位に進むことが

演奏家のモチベになることもあるでしょうから

コンクールを否定はしません。

 
ちなみにそのモチベの内容としては

世界中の注目の場で自分を表現できる、

様々な場での経験を積める、

自分のレベルがいかほどか力試しができる、

名が売れて仕事が増える、

賞金目当て、

などなど様々でしょう。

 

自分の演奏を世界中の多くの人に

聴いてもらう(+経験や力試し)という点では、

今回一次予選で敗退となった演奏家も

すでにその願い・目標は(ある程度)達成できた

と言えるのではないでしょうか。

たまたま今回の審査基準に合わなかったとか

たまたま思い通りに演じられなかったとかで

予選通過はできなかったけれども、

コンクールのために多くの準備を重ね

「その瞬間」にベストを尽くし

素敵な演奏を聴かせてくれた演奏家たちは

どなたも素晴らしいです。

敗北者はいません。

 

私としては、

コンクールへの挑戦を決断し

出場してくれた人たちのおかげで、

「今まで知らなかったけれど

こんなピアニストがいるんだ」

「他の音源も聴いてみようかな」

「機会があったら演奏会に行ってみようかな」

と楽しみが増えました。

ショパコンを開催してくれている運営者と

出場してくれたたくさんの演奏家に

感謝の思いでいっぱいです。

 

また明日からの二次予選も楽しみです。

 

 

今回のショパコンに関する記事の

目次はこちら 右矢印 ショパコン2005目次

 

 

こんなふうに自分なりのメモ用紙を作って

ひとりひとりの感想をメモしながら演奏を聴いています。

誰かに見せるためではないので

結構エゲツない言葉もあったりして・・(笑)

それでも演奏を聴かせてくれたコンテスタントの

皆さんへの敬意は忘れたくないと思います。