【28歳/精子の運動率 5%】精子の質の検査と医師の言う事(SS様)

SS様よりご質問頂いております。

※前回の記事の続きです。

 ​前回の記事 

『精子の正常形態率が0.5%で自然妊娠できると言われた。本当？(SS様)』

 院長の回答 

 前回の続きですね。

 精液検査の、
精子の正常形態率(奇形率)
の計測の方法です。​

精子の正常形態率と誤差について

 ＷＨＯ推奨の検査方法 

 １枚のスライドガラスに、

精液を垂らします。

 もう１枚のスライドガラスを重ねて、

引っ張ります。

精液を薄く伸ばしています。

 自然に乾くように置いておきます。

 次に染色して、精子の形を見ます。

 Ｐｏｉｎｔ 

 精子の形を見るときには、

顕微鏡でスライドガラスを見ていきます。

 見える１視野あたりの、

形の正常な精子と、

形に異常のある精子の数を数えます。

 １視野で見える精子を全て数え終わったら、

スライドガラスをずらして、

また別の視野を見ます。

 これを繰り返します。

 さらにこの一連の流れをもう１セット行います。

 測定の誤差を減らすには、

何度も何度も視野をずらして、

スライドガラス全体を見るようにする事がポイントです。

 最低でも、

２００個の精子を見ます。

 病院によって染色の方法、

観察の方法は多少違いがあります。

 当院は、

ＷＨＯ推奨の検査方法の基準を満たしております。

---

​ＤＦＩ、ＴＡＣについてです。

精子DNA断片化・抗酸化力

＊DFI：精子のDNA断片化を調べる検査

＊TAC：精子の抗酸化力を調べる検査

“DFIは今は必要ないとのことでした。“

特に、数値が低いので、

DFI検査をして良いと思いますね。

 DFI検査とは？

 精子のＤＮＡの、

損傷・断片化（フラグメンテーション）を、

調べる検査です。

 特には、受精しない方、

もしくは、

受精後に分割が停止してしまう方は、

調べてみると良いかと思います。

 精子が動いていて、

形が正常で、

一見、問題なさそうに見えても、

ＤＮＡが損傷を受けていると、

受精しなかったり、

受精卵の分割（成長）が止まってしまいます。

 泌尿器科なら絶対調べているという事はなく、

男性不妊を診ている病院である必要があります。

 不妊治療クリニックで調べているところもあります。

 当院もDFI検査を行っております。

↓詳しくはこちら

精子ＤＮＡの断片化【精子】【加齢】【男性不妊】

 TACとは

 精液中に抗酸化物質がどの程度含まれているか、

調べる検査です。

 抗酸化物質とは、

抗酸化作用を含む物質で、

酸化ストレスから細胞を守る役割を担っています。

 酸化ストレスで、

細胞ＤＮＡが損傷を受けたり、

細胞が老化すると言われています。

＊主な酸化ストレス＊

・喫煙

・飲酒

・カフェイン

・過度な運動

・睡眠不足

など

 TAC検査も当院で実施しています。

 イメージとしては・・・・

 ＤＦＩ＝不妊症に直結する検査。

検査結果で実際の不妊治療の内容を決めることが可能。

 例えば、「自然妊娠は難しい」、

「体外受精が適切」などがわかります。

 ＴＡＣ＝不妊症の傾向や全体の健康指標。

生活内容の見直しや、

必要なサプリの見極め、サプリの導入の検討が可能。

 例えば、「タバコを止める」、

「お酒を止める」、

抗酸化作用が非常に高い「メラトニンのサプリ」や、

抗酸化ビタミンの「ビタミンＥの処方薬（ユベラ）」

を服用するなど、

精子の質を高めるために、

日常的に出来る対策が検討できます。

 精液検査が一通り良い検査結果ならば、

今は受けなくても良い、

というのはまだわかりますが、

検査結果が良くない方は、

受けた方が今後の治療のために良さそうです。

 続きます。

回答：院長　岩城雅範

胚培養士　阿部尚宏

文・イラスト：理事　岩城桃子

今日も皆様のお力になれますように

 オンライン処方のお申込みはこちらから 

市区町村までの住所など省略された入力は、

処方が出来ない場合があります。
 

２回目以降もこのフォームからのご利用をお願いします。

問診票は順次新しくなるため、
古いものは使えません。

 こちらからお願いします。

オンライン処方の申し込み

wordpress@iwaki-sanfujinka-blog.com

よりメールが届きますので受信設定で迷惑フィルターの解除をお願いします。

※送信専用のメールアドレスです。

受信はできません。

ＰＤＦファイルがダウンロードできない場合は、
全てを選択して読み込めていない可能性があります。
https〜.pdfまで、
日本語の部分も全てコピーして、
Googleなど検索エンジンで、貼り付けをお願いします。
 

＊うまく行かない場合は、
こちらをご参照ください。

『《オンライン処方》うまくいかない時の対処法』

培養士への質問を大募集中
 

『〈緊急大型企画〉通院先以外の胚培養士に聞いてみたい事【大募集】』

✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ

ブログ、コメントなどで、当院がお答えする内容は、あくまでもお話をいただいた情報に基づいた一般的な見解をお示しするもので、実際の診察（セカンドオピニンオンを含む。）ではありません。

直接医師と対面しての診察、検査を行なっていないため、お伝えした内容の正確性を保障するものでは全くありませんので、予めこの点を十分ご理解ください。

当院の医師の診察（セカンドオピニオン含む。）をご希望の方は、恐れ入りますが電話やメール等での診察は行っておりませんので、ご来院をお願いいたします。

また、当院でのオンライン処方をご利用の方も含め、メールやメッセージで直接のご相談をいただいた場合、当ブログでご回答が可能な範囲の内容を当ブログで取り扱わせていただく以外は、個別のご相談ご回答に応じることはできかねますので、予めご了承ください。

（メールやメッセージでご相談をいただいても個別のご相談に対してメールやメッセージでの回答は行っておりませんのでご注意ください。）

✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ✽.｡.:*・ﾟ

*:..｡oƒ *:..｡oƒ *:..｡oƒ *:..｡oƒ *:..｡oƒ

当ブログの内容には細心の注意を払っておりますが、当ブログの内容はあくまでも投稿時点における研究発表の内容や、医療水準に基づいて記載しているものであり、内容について将来にわたりその正当性を保障するものではありません。

当ブログの内容の利用はブログをご覧になられる皆様の責任と判断に基づいて行って下さいますようお願い申し上げます。

上記利用に伴い生じた結果につきまして、当院はその一切の責任を負いかねますので、予めご了承下さい。

実際に、お身体のことで、ご体調などについてのお悩み、お困りのことなどございましたら、必ず、専門の医療機関を受診の上、医師の診察を受けていただきますようお願い申し上げます。

*:..｡oƒ *:..｡oƒ *:..｡oƒ *:..｡oƒ *:..｡oƒ

✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

当ブログの内容、テキスト、画像等にかかる著作権等の権利は、すべて当院に帰属します。

当ブログのテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

医療法人社団　岩城産婦人科

北海道苫小牧市緑町1-21-1

0144-38-3800