もっともあぶない刑事 | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。

1989年 日本
監督: 村川透


劇場版「あぶ刑事」シリーズ、第3弾。まだまだ続くよ(笑)。こちらは、ドラマシリーズ終了後の作品のようです。もうすっかり「あぶ刑事」パターン、アルアル、お馴染のノリがしっかり定着。
 
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出だしはわざとらしいほどのハードボイルド風に(笑)。何故か夜更けの線路沿いを黒のドレススーツをめかしこんだ”セクシー大下”勇次(柴田恭兵)と”ダンディ鷹山”敏樹(舘ひろし)です。
 
- 昨夜の女はどうしたんだ?
- 午前零時のチャイムと共にさようならさ
- どうして。いい女だったのに。
- 俺に生活を変えてくれっていうからさ
- すぐに男を変えたがるんだよ、女ってのは
- 無理なのにな
- 無理だよなぁ

(2人、拳銃を構えて)
- こんな面白い仕事、辞められますかっての

そしておもむろに倉庫に踏み込んだそこは、テレビシリーズから因縁の暴力団組織「銀星会」の下請け宮坂(中原丈雄)の銃器密造工場。ド派手な銃撃戦スタート。そりゃ、こんな刺激的でやりたい放題の刑事がアリなら、辞められないですよね( *´艸`)。作戦もバッチリの奇襲でしたが、あともうちょっとのところでザ・頼りにならない後輩トオルちゃん(仲村トオル)の肝心なところでのしくじりで現行犯のホシを逃してしまいます。勿論、翌日タカ&ユージは大目玉を食らうのも、いつものパターン(笑)。
 
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というわけで、タカとユージが揺さぶりをかけてどうしてもグウの音を言わせたいホンボシ、銀星会会長がこちら、インテリヤクザの前尾(柄本明)さん。コバエ刑事コンビの揺さぶりになんて動じません。でも鬱陶しいので、今のうちに消しちゃうか。というわけで、タカとユージの命に5千万円の賞金をかけたもんで、タカとユージが街を歩くごとに次々と賞金めあての横浜中の悪党どもが襲い掛かります。「俺たちって運がいい」2人は襲い掛かる刺客を次々と交わして切り抜けますが、港署は暗殺失敗で確保されたチンピラたちで溢れかえってキャパオーバー(笑)。皆の良心で父の近藤課長(中条静夫)の堪忍袋の緒も切れて、タカとユージは当分外出禁止!銀星会も宮坂も接近禁止命令。

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勿論、大人しくしているような2人じゃありません。万年舎弟的後輩のトオルを相変わらず上手く使いながら勝手な捜査活動を続けます。最初はイヤヨイヤヨと反抗するトオルちゃんですが、その割には簡単におだてに乗っちゃうカワイイやつ(笑)。それでもグズっていたら「女紹介するから」が殺し文句。トオルちゃんホイホイの魔法の言葉(笑)。こんな便利で性格のよい後輩、私も欲しい(*´з`)。

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Hey, Yooooh!! ズンチャカズッチャ、ラジカセを肩に担いでノリノリに揺れながら街をゴキゲンに歩く外国人。「トオルーーー!またナンパ、しようなっ!」(笑)。彼らと一緒にいると「女の子がわんさか群がってくる」らしいです。マジで?(笑) なんだこの変な通りすがりの小ネタ、と思ったらこのナンパ外国人、この後もチョイチョイ登場して、最後に中々重要な役割を担うことになる伏線でした( *´艸`)。

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やりたい放題のタカ&ユージでも緊張し恐縮する相手がいるのか、と新鮮。お相手は神奈川県警察本部の本多警備局長(芥正彦)。県警の、しかも中々に偉い人です。一介の刑事から県警幹部まで上り詰めたスター。もうすぐ時効成立(当時は時効がまだありました)の15年前の殺人事件を担当し手柄を挙げたのが若き日の本多。その凶器となった拳銃と冒頭でタカとユージが取り逃がした宮坂が繋がったため、15年前の事件についてお話し伺いにきました、とやや緊張気味の2人。事件の実行犯は2人。1人は正当防衛により本多に射殺されていて、もう1人は掌(「たなごころ」って掌のことだったのね)に風穴をあけられるも、未だに逃走中とのこと。

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そして今回のワケアリ美女はコチラ↑。ブティック経営の榊真由美(真梨邑ケイ)。なんでも宮坂にしつこくストーカー行為をされているらしい?(ストーカーという言葉はまだ登場しませんが)でも勿論、それ以上の深い因縁がありそうです。もしかして15年前の事件と関係が?あるに決まってます、映画ですからね(´ー`)。
 
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美女といえば。こちら↑はただの本当の通りすがり、お顔も映らないエキストラさんですが。車中のタカとユージが「めちゃくちゃいい女だな!」と目を♡にしてガン見する通りすがり美人。この時代の「いい女」要素を全部寄せ集めるとこうなったんですね。ソバージュのロングヘア(前髪たぶん当時の工藤静香風にキッチりカーラーで巻いてますね)、ボディコンシャス&膝上丈の白い肩パット入りワンピース。バッグ(ゴールドのチェーンのシャネルバッグ風)と靴(白いハイヒール)まで、ワンカラー + Gold のコーディネート。時代!!(笑)

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我らが松村課長(木の実ナナ)も負けていませんから!やっぱりこの時代、いい女=白とゴールドだったようです。クラッチバッグは数年前にもブームきてましたが。大振りのフープ耳飾り、ゴールドバックルのベルトも必須アイテム。そして、スカート丈よりジャケットの方が長い!いったいこれ、膝上何十センチ?!Σ(゚Д゚) 木の実ナナさん、舞台で拝見したことありますが本当~にプロポーションいいんですよねぇ。テレビで観るよりずっと、小顔で手足長くて腰の位置が高くて本当に日本人離れしていました。念のため確認しておきますが、松村女史は少年課の課長さんです。木の実ナナさんと浅野温子さんがいる少年課って^^;。
 
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クライマックスに颯爽と登場して格好良くタカとユージの逃走をサポートするのは前作「またまたあぶない刑事」以降の松村課長のお約束でしょうか。前回は赤いスポーツカーで登場でしたが、今回はカワサキのレース仕様のバイクで壁をブチ破りながらの登場!もちろん全身スーツですよ。公務員(警察)の給与体系なんて無視です(笑)。

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お決まりといえばこの方も。薫(浅野温子)のコスプレはドラマのシリーズ中もどんどんエスカレートしていきましたが、劇場版なので、いきなり御振袖で梅と鶯までしょって登場です。職場まで電車できたのかな・・・(笑)。今回も、登場する度に違うコスプレ姿。突拍子もない衣装も多いけれど、考えてみたらどれもこれもそれなりに着こなしてしまっていた浅野温子さんってやっぱり凄いですよね。
 
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もはや、薫の役割はコスプレ&コント専任?女装(?)じゃ飽き足らずこんな変装?まで登場します。普通に男性用の制服を着ればいいだけなのに、どうしても肉襦袢と落書きメイクで盛らずにはいられない、もはや持病(笑)。この場面だけ観たら絶対コントでしょ、これ。な絵面。トレンディ女優がここまでやるというのがまた、当時意味があったんでしょうね~。
 
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こんな余談・脱線も。そういえば柴田恭兵さんってコーヒーのCM出てましたね。別の自販機に向かおうとして「ポッカじゃないのか・・・」と方向転換。こっちには大塚製薬の自販機。タカがボタンを押すと何故か2本出てきて「ハイ、ユージ」「大塚製薬も色々考えてるなぁ」とゴクゴク。スポンサーさんへの配慮も忘れません(笑)。その他の小ネタギャグもミニコントも、ここまでくると皆さんしっかり身についた阿吽の呼吸でベテラン芸人のような安定感に溢れていました。

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クライマックスの「暴走」前には必ず一旦海辺に佇みたそがれるのも2人のお約束(笑)。この部分の画像ばかり並べて、さてどの回の映画のシーンでしょうか?クイズができそうですね。カーチェイスのシーンも毎回お馴染ですが、今回はなんと刑事2人がパトカーに追いかけられちゃいます。あ、いや、身内の警察に追われるのもお馴染のパターンかな。なにせ破天荒ですから!(´ー`)

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組織のルールをあくまでも厳しく守った上で、部下たちを信頼し守り抜こうとする近藤パパ。いざとなったらタカとユージを抜け駆けして核心にズバっと切り込む格好良さも見せてくれちゃうのです。理想の格好いい上司、普段は温厚なパパさんキャラ。近藤課長あっての港署。

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問題児ばかりの港署で、いつも困った顔や怒った顔やあきれ果てた顔ばかりさせられる気の毒な近藤課長ですが、意外なことでこんな絶品スマイルも。やっぱり近藤パパは最高です。当時はこの映画が「あぶ刑事」のフィナーレと思われていました。まさかの復活まで7年のブランクがあったそうで、残念ながらその間に中条静夫さんはお亡くなりに・・・この映画が「あぶ刑事」における中条さんの最期の作品となったそうです・・・(/_;)。そう思うと、ますますこの笑顔が心に沁みます。近藤課長は永遠です!

今回のタカとユージのキーワードは「俺たちって、運がいい(から)♪」でした。本編中、いったい何回このフレーズが出たでしょう?ってクイズにいかがですか、ワンダさん。なんてね(笑)。ちなみに数えていない&観おわってから録画データ消しちゃったので答えはわかりません~。

 

 

劇場版「あぶない刑事」インデックス
1. あぶない刑事(1987年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12354226021.html

2. またまたあぶない刑事(1988年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12360003485.html

3. もっともあぶない刑事(1989年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12365692765.html

4. あぶない刑事リターンズ(1996年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12370405081.html

5. あぶない刑事フォーエバー THE MOVIE(1998年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12378723129.html

6. まだまだあぶない刑事(2005年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12387324971.html

7. さらば あぶない刑事(2015年)

https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12390117403.html