バリアフリーマップをつくる旅 -4ページ目


  バリアフリーマップをつくる旅 高い屋根が作り出す暗闇、


櫛形ホームの2段ベッド、


照明が浮かび出す車体、


それを取り囲む鉄ちゃんたち。


上野駅にやって来た。


ある試みのために。



今回の調査対象は鉄道。


バリアフリーを明らかにするのだ。


それもこれも、日ごろ調査の妨げとなっている鉄道ストレス症。


その克服のため、汝の敵を知るため。


JRだけで11路線が走る上野駅、東京駅と合わせると首都圏の大半を網羅する巨大ターミナル、恰好の猟場だ。



でも戦の前に腹ごしらえ。


最近のエキナカ事情、聞いてはいたがスゴイことになっている。


食事処だけで、乗り入れ路線を上回る数。


ジャンルもレベルもかなり広い。



こうなると精一杯思い切ってハイエンドな店をチョイスする。


入ったのは名の知れた下町の老舗、その姉妹店。


もちろん本店ほど敷居は高くない。


看板メニューのオムライスを注文。


景気づけの一杯も。



  バリアフリーマップをつくる旅 ふわとろの卵、


玉ねぎが程よく甘いケチャップライス、


間違いなくこれまで食べた中では5本の指に入る。


ハンバーグも歯ごたえがあって肉汁たっぷり、


赤ワインも常温に耐えうる質・・・。

ごちそうさん。


調査は思いのほか困難。

チェックすべき車両を見つけては、車内に入ってスペックを確認する。

車椅子席やらトイレやら多目的室やら・・・。

発車前に降りて、次のホームを目指す。

午後4時すぎ、在来線だけは何とか完了。

でも、こんなんで百戦危うからずになるのかは、よく分からないといのが正直な感想。


さて、パンダのスペックでも見に行くか。


シッポの色は白だったか、黒だったか。

  バリアフリーマップをつくる旅 電車に乗るとき、必ずストレスを感じる。

電車特有のバリアがあるから。

車椅子で電車に乗るとき、電車とホームとの

隙間・段差を埋めるため、スロープ板を敷く。

スロープ板自体が嫌というわけではない。


嫌なのは乗る電車やドアを選べないこと、


気が変わっても降りる駅を変更できないこと、イチイチ誰かの厄介にならなければならないこと、それが永遠に続くこと。


乗る駅でスロープ板が必要なように、降りる駅でも必要になる。そうなると駅間で駅員の手配を行わなければならない。


でも、必要なのは物理的なバリアフリー環境。駅員に何の用もない。


もちろん、こっちの都合で言ってるだけなことは重々承知している。


だが・・・、最近この傾向が崩れてきた。



東京駅13:00発、下田行き「スーパービュー踊り子」。


全席指定なので乗車券の他に指定席特急券を買って乗る。


スーパービューというだけあって、座席が高い場所にあるハイデッカー車。客室はデッキから階段を登ったところにある。

  バリアフリーマップをつくる旅


で、車椅子席はというと、多目的室という個室。


デッキと同じレベルにあるのでスーパーなビュー


ではない。


一般に、多目的室は授乳や具合が悪くなった乗客の


ために、新幹線や多くの特急に装備されている。


鉄道会社や車掌によって運用はまちまちだが、車椅子ユーザーだからという理由で無条件に使用できる訳ではない。



だがハイデッカーのこの列車は特殊で、車掌によると、多目的室はほぼ車椅子専用として運用されているとのこと。


授乳室も別途設置されているらしい。


旅をしていて出会う些細な発見。


実は、こういう発見によって好奇心が刺激されてゆく。


そして、別の電車はどうなのか知りたくなる。


バリアフリー調査の旅はバリアと出会っては、クリアするためのケーススタディーを見つけながら進むRPGのようなもの。

そこが醍醐味。


いやいや、ちょっと待てよ。

冷静に考えれば、問題は何一つ解決していないではないか。

好奇心で蓋をして、論点をボカしてるだけではないか。

でもって、

東京-横浜の乗車券は¥450、指定席特急券は¥1,240。

電車ストレスから脱却するためのコスト、このまま際限なく費やし続けていいものだろうか。

  バリアフリーマップをつくる旅 シーバス。

横浜駅前の桟橋を起点に、

みなとみらい→赤レンガ倉庫へ寄港して、

山下公園まで行ける水上バス。


車椅子で乗れると聞いてきたのだが、

船自体はバリアフリー化されていない。

タラップと船内へ下りる階段はクルー3名によるパワープレイ。

行列をつくって待つ乗客たちに見守られる中、お神輿ワッショイでお先に乗船。


-5ポイントの精神的ダメージを負ったが、せっかくの一番乗り。

航路×みどころの計算式から、ベストポジションであろう右舷・後甲板を早々ゲット。


一般の乗客が乗り込みはじめ、少し間を置いたのち、こちらへ向かってくる一団がある。

他の客達が右往左往してる中、迷いもなく、まっすぐこの場所を狙って。

「悪いがよそへ行きな」

などとは言わず「どうぞ」と最大限のスマイルでスペースを空ける。

美女3人組なのだ。

一瞬遠慮していたが、徐々に混み合ってくる船内、譲ったポジションにちゃかりと収まる。

と同時に確保されていた視界は出航を待たずに敢え無くロスト。


でも、悪いことばかりでもない。

場を取り繕うとしてか、美女のみなさんが積極的に話しかけてくる。

そんなこんなで意気投合、美女3人との楽しい船上、船出の時を迎える。


  バリアフリーマップをつくる旅 で、さらにラッキーは続き、

1人の美女がカバンから出したのはワイン。

しかもグラスはなぜか4つ。

こうなるとバリアフリー調査どころではない。

およそ30分間の船上パーティー。


結局、美女達が降りたあと、余計な復路の便に再び乗って調査を補填。

まぁ、こんな旅なら、喜んでだけどネ。