こんにちは。プラネット整形外科代表院長のシン・ドンウです。
最近、切開リフト手術を執刀されている先生方とお会いする機会がありました。
手術が上手な先生方とお話ししていると、共通して感じることがあります。
それは、手術結果と同じくらい「安全性」を非常に重視しているということです。
切開リフトにおける安全性といえば、まず思い浮かぶのが「神経の温存」です。
この重要性についてはこれまでのブログでも何度かお話ししてきましたが、具体的にどの神経に注意すべきかについては、十分にお伝えできていなかったように思います。
どの神経がどこに存在し、なぜ重要なのかを知っていると、切開リフトが上手い病院を探す際の見る目も変わってきます。
単に症例写真を比較するだけでなく、安全性という基準を持って判断することができるからです。
そこで今回は、私が切開リフト手術を行う際に、実際に最も注意している神経について一つひとつご説明したいと思います。
専門的な用語も出てきますので少し難しく感じられるかもしれませんが、できるだけ分かりやすく解説していきます。
もし最後までお読みいただいても分かりにくい点や気になることがございましたら、コメントやプラネット公式LINE までお気軽にご質問ください。
<プラネット プラスアップリフティング ビフォーアフター>

(左)手術前 (右)プラスアップリフティング、前頬輪郭注射 術後1か月
目次
1.切開リフトが上手い病院が必ず注意する5つの神経
2.切開リフトが上手い病院における、神経損傷を予防する3つの原則
1. 切開リフトが上手い病院が必ず注意する5つの神経
切開リフトは、皮膚の下にあるSMAS層(筋膜層)まで剥離を行う手術であるため、その周囲を走行する顔面神経について正確に理解しておくことが不可欠です。
では、具体的にどの神経に注意すべきなのか、一つずつ見ていきましょう。
1つ目:側頭枝
眉毛を上げたり、上まぶたの動きをコントロールする神経です。
この部分が損傷すると、眉毛が下がったり、まぶたが重く感じられたり、目を開けるのが困難になることがあります。
2つ目:頬骨枝
目を閉じる動作や、笑った時の頬骨周囲の表情を作る神経です。
損傷すると、笑顔が不自然になったり、左右差が生じたりする可能性があるため、特に注意が必要な部位です。

【頬骨枝】
3つ目:頬枝
口周囲の筋肉の動きを担い、笑ったり話したりする際に重要な役割を果たす神経です。
損傷すると、唇の左右差が生じたり、発音が不明瞭になることがあります。
4つ目:下顎縁枝
下唇を下げる筋肉につながる神経です。
この神経が損傷すると、下唇を下げる動きがしにくくなり、唾液がこぼれたり、食べ物が口の外へ漏れてしまうことがあります。

【下顎縁枝】
5つ目:頸枝
首の広頚筋(platysma)の収縮をコントロールする神経です。
損傷すると首のたるみが目立ちやすくなり、首のしわが深くなったり、首の動きが不自然になることがあります。

【頸枝】
これら5つの神経は、それぞれ目・頬骨・口・顎・首に至るまで、顔全体の動きを担っています。
そのため、どれか一つでも損傷すると日常生活に影響を及ぼす可能性があります。
フェイスリフト手術において、神経の温存は選択ではなく必須事項なのです。
2.切開リフトが上手い病院 ― 神経損傷を予防する3つの原則
注意すべき神経がこれほど多いと、不安に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、手術の過程でいくつかの原則をしっかり守ることができれば、神経損傷は十分に予防することが可能です。
ここからは、どのような原則があるのか具体的にご説明していきます。
まず最も基本となるのが、正確な層の剥離です。
一般的に、神経はSMAS層よりもさらに深い位置に存在しています。
そのため、筋膜のすぐ下に沿って正確に層を剥離すれば、運動神経が存在する領域に入り込むことはありません。
つまり、安全な層に沿って丁寧に剥離を行うだけでも、神経損傷のリスクを大きく減らすことができるのです。
さらに重要なのが、剥離の方向です。
簡単に言うと、組織をどの方向に広げながら手術を行うかということです。
例えば、何枚もの薄いビニールの間を電線が通っている状態を想像してみてください。
この状態でビニールを横方向に強く引っ張ると、中にある電線まで一緒に引っ張られたり、損傷したりする危険があります。
一方で、ビニールの間を上下方向にゆっくりと広げていけば、その間を通る電線の位置を直接確認することができます。
切開リフトもこれと同じです。
組織を無理に水平方向へ引っ張るのではなく、層と層の間を垂直方向に繊細に広げながら剥離することで、神経の位置をより安全に確認しながら手術を行うことができます。

方向を考慮した繊細な剥離操作
そして最後に、何よりも重要なのが豊富な手術経験です。
特に再手術や糸リフトを何度も受けている場合、組織同士が癒着していることが少なくありません。
その癒着組織と神経を正確に見分けることは、解剖学的知識と十分な臨床経験があってこそ可能となる領域です。
結局のところ、フェイスリフトは単に皮膚を引き上げる手術ではありません。
顔の内部にある解剖学的構造をどれだけ正確に理解し、安全にアプローチできるかによって、結果と安全性が左右される手術であると言えるでしょう。
<プラネット フェイスリフト ビフォーアフター>


(左)手術前 (右)フェイスリフト術後1か月
フェイスリフトにおける神経損傷は、決して軽視できるものではありません。
しかし、本日お話ししたように、正確な原則と十分な経験を備えた医療機関であれば、過度に心配する必要はありません。
そのため、フェイスリフトが上手い病院を探されている方は、症例写真や結果だけでなく、その病院が神経の温存まで考慮した安全な手術を行っているかどうかも確認した上で選ばれることをおすすめします。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
以上、プラネット整形外科代表院長 シン・ドンウでした。













