【送料無料】こころにひびくめいさくよみもの(1ねん) |
お昼寝から覚めたこぎつねのコンが見つけた真っ赤な花。今までみたこともないような、大きくて素敵な花。
地面に植えて、一生懸命お世話をします。
大きな花に、細い茎。
ちょっと風変わりな、でもとっても素敵な素敵な花。
見ているだけでうきうきしたり、幸せな気持ちになったり、ふわふわ嬉しい気持ちになったり。
でも。
とうとう花は萎れてしまいます。
コンは泣きました。
だって、本当に素敵な花だったんです。とっても大好きな花だったんです。
自分だけの、大事な大事な花だったんです。
コンの涙はぽたんぽたんと地面に落ちました。
そう、ちょうど赤い花の根元に…………。
翌年、あたり一面に向日葵の花が咲きました。
コンが見つけて、花だと思ってお世話をした赤い花は、実は町の子供たちが飛ばした、花の種つきの風船だったのです。
コンが根っこだと思って植えた種が芽を出し、沢山の花を咲かせたのでした……。
風船なんて知らない山のこぎつねが、お日様みたいな真っ赤な風船を、花だと思ってお世話をする。
つん、と触れるとふわっと揺れる。
風が吹いたらふわふわ揺れる。
自分だけの特別な花。
だけど、風船は少しずつ萎れていく。
どんなにお水をあげても、元気になってくれない。
そりゃそうだよー、だって風船なんだもん。お水なんてあげたって元気にはならないよ!
分かっていながら、とうとう萎れてしまった花を目の前にすると、コンと一緒に悲しくなる。
そして、翌年、山一面に咲いたひまわりに、コンと一緒に目を丸くして驚いて、そして嬉しくなる。
こぎつねの何とも言えない純粋さが、とっても優しくて可愛らしい1冊。
花はいずれ萎れてしまうし、枯れてしまうけれど。
そこに地面があれば、そこに種があれば、そこに根っこが残っていれば、再び芽を出し、花が開くのです。
去年の花と今年の花は違うかも知れません。
今日の花と明日の花は違うかも知れません。
だけど、必ず咲くのです。
世界中に沢山の花が咲きますように。






