息切れした走ってきた道程。

振り返ればなんだこんなものかという距離だけれど、

靴を見てほっとする。

確かに擦り減った靴底に。

自分が頑張った証を見つけた。
正義を人に委ねるな。

自分の正義なんて他人の悪に等しい。

だから人は人を殺し続ける。
欲しい、欲しいと欲しがるばかりで、

我侭な子供のようでした。

痛い、痛いと痛がるばかりで、

身勝手なものでした。

ごめん、ごめんと謝るばかりで、

何もできない自分でした。

あなたが逝くときには、

ちゃんと手を触れる人でありたい。

あなたが逝くときには、

泣き叫んでいられるような人でありたい。

そう思えたのは、

あなたが私を生んでくれからだと思います。

生まれもしなければ考える事もなかったでしょう。

あなたがこれから先、老いていく姿を見るけれど、

あなたがそっともたれかかる存在であり続けるよ。

お母さん。

君のたったそれだけの言葉で救われる。
お手軽だと君は笑うけれど、
俺にとってはどうしようもなく必要不可欠なものなんだ。

「馬鹿だなあ」と笑って欲しい。

だから後を追う事も許して欲しい。
君といると「幸せってなんだろうな」とつくづく思うよ。

誰もが口を揃えてそんなの間違ってると叫ぶような生き方を君は笑って受け入れるんだ。

自己犠牲もそこまでくればジャンヌダルクもびっくりするだろう。

君に向けられるひどい罵声や嘲りの言葉をよく聞くけれど、

それでも僕は割れるような喝采を送る。

だから、下を向くような事があったら顔はあげなくていい、

ただ、耳を澄ませて欲しい。

君に僕だけが送る拍手喝采を聞いて欲しい。

微かだけれど、

それは間違いなく君の心で鳴り響くから。
それしか言えない事を許して欲しい。

ごめん、と手を振り払う事を許して欲しい。

救えないんだ、とても。

その闇はあまりにも深くて、手に負えなくて、

君を置き去りにする事を。

許さなくていい。

憎む事で君が生きてくれるならそれでいい。

苦しんでも、生きててくれるならそれでいいなんて、

なんて

なんて、無情。

愛してないならいっそ突き放して欲しい。

そう願っても大抵は「すみません。諸々の諸事情で」と一蹴されてしまう。

でもさあ、下手に愛して、中途半端に投げ出されて、

「周りの目が」と言い逃げされる俺の気持ちはどーなんのよ。

それなら最初から「無理です」と怯えてでも逃げて欲しい。

哀れんだ感情から始まった恋なんて一瞬で終わるんだ。

畜生。
そんな風に生きていられたらいいのに。

自分を顧みずに、

ただ誰かの為に。

疲れて、息も絶え絶えになるだろうそんな生き方を望む。

それこそ自分の為に。

そうしてやっと誰かが「生きてていいよ」と言ってくれる。

誰かの為に生きないと認めてくれないのだから。

誰かの為に生きるから。

「生きてていい」と言って欲しい。
今日の自分を精一杯頑張れたら、

明日の自分に胸を張れる。

今日の自分を怠けていたら、

明日の自分はがっかりするだろう。

頑張ろう。

強くなろう。

明日の自分に負けないように。