諦めようとした。

でも駄目なんだ。

追いかける勇気もないのに、

まだ縋り付いていたいんだ。

無理矢理でいい、

俺をそこへ呼んでくれ。
確かにまだ、君がいるような気がする。

後ろを見れば君がいるような気がする。

もう、いないのにね。

楽しかった。

ただただ笑った。

いつまでも、ずっと続いていく。

続けばいいと思っていた。

終焉はあまりに突然で、予想もしない程あっけないもので。

ただただ泣いた。

私はまだ、そっちにはいけないけれど、

いつかまた君に会うときがきたら、

これからの事を話すよ。

その時、恥ずかしくないように。

ちゃんと、息をするよ。
逃げた先には何もなかった。

あるはずだったものがどこにもなかった。

君と繋いでた手もいつの間にか離してしまった。

戻ったら見つかるだろうか。

待てば君は来るだろうか。

保証もない。

約束もない。

だからまた走った。

未練がましくたまに後ろを向きながら。

無様に転びながら。

笑って、泣いて、ただ走る。

その先になにがあるかなんてわからないけれど。

「君は頑張ってるよ。私はよく知ってるよ」だなんて言わないで。

私はなにもしていない。

私は何も頑張っていないの。

「ただ、生きてるだけで君は素晴らしい」

そんな台詞、

「生きてるだけが精一杯の弱い人」だとしか聞こえない。

「じゃあ、どう言えばいい?」

じゃあ、

愛してると言って。
対価を払うからもう少しだけ君の隣にいさせて欲しい。

叶わないならもういっそ私の命をあげるから。

二人で死のうよ、なんて君が言い出すのを私はずっと待っている。
逃げてしまいたくなるよ。
こんな毎日やこの感情から。
だけど逃げても逃げても追いかけてくるものだから
逆に笑えてしまった。
だから振り向いて抱きとめる。
倒れたって、その重みだって心地良いと思う。

ねえ、だからまた逃げたら追いかけて。
また抱きとめるから。

ごめん、だなんて言えない。
抱き締める事すら出来ない。
「愛してる」と言う資格なんてない。
だから憎まれる事にした。
短い、人生。
君の脳裏にずっといられるなら。
憎まれていい。
表裏一体なこの愛情を、
どうか受け取って欲しい。
嘘でもいいから愛してるって言って。
嘘でもいい。
嘘でもいいから、
「死なない」って言って。

嘘だってわかるから。
信じなんてしないから。

ねえ、お願い。
ああ、もう駄目だ。
助からないな。
自分でちょっと分かってしまった。
分かってしまったらそこからはもうなし崩しだった。
あんたに触れていたい。
少しでも、長く。

なあ、もう来年にはいなくなるから。
俺があんたに触れるのを許してくれ。
そう言った。
その後で手の甲であんたの頬に流れた何かを拭く。

その正体に俺は嬉しくて嬉しくて、
泣きながら「愛してる」と言う。

しがみついて、
嗚咽まで流して、

全力で君に、命を捧ぐ。