明日笑えますように。

些細な願いをどうか笑わないで。
子供の頃の夏至祭。母親に手を引かれ見に行った神輿の上にやけに派手に飾り付けた男の人が座っていた。目が会うとにやりと笑うその男。今思えば人間じゃなかったのかもしれない。
生きているだけで幸福と呼べるようなものなのに、
どうしていつもそれを忘れてのうのうと生きているんだろうか。
虫酸が走ってたまに死にたくなる時もあるし、
誰かに簡単に「死ねばいいのに」と口走ってしまう事もある。
こんな奴が今日を生きてていいのかと自問自答する。
したって「まあいいか」ぐらいの返答しか返ってこない事も知っているのだからタチが悪い。

それならふんぞり返って生きてしまおう。
当たり前に生きていよう。
たまに、「ああ幸せ」だと、思い出しながら。

死んでしまった「君」らに、精一杯の「ごめん」と「幸せだ」と言いながら。
幸せだった。

確かに苦しかったけれど、

君を思えばそんな事忘れていられた。

どうか幸せになって欲しい。

俺のぶんまで。

どうか二人分の、ありったけの幸せを、

君に。
愛してる。

その言葉はとても苦しくて重たい。

どんな顔をすればいいのかわからない。

どうしたらいい?

そんな笑ってないで教えてくれ。
貴方を幸せにしたいんじゃない。貴方と幸せになりたい。その我儘は簡単に諦められる事じゃない。
胸が苦しくなるほどほどの恋をした。恋い焦がれるだけで、見ている事しか出来ないけれど。それでも確かに幸せでした。
命を懸ける。
人生を懸ける。
それが誰で、
どんなものかなんて自分が決める。

明日があるという事を信じてた。それは紛れもない、揺らぎもしない事実だと。

ただ君がいない明日もあるんだと知った。
自分がいなくなる明日だってあると知った。

今日という日を失う。
その死骸を踏み砕いて生きていくそんな明日を、自分はいくら過ごすだろう。
上を見上げればきりがない。
下を見てもきりがない。
けれど上を見上げれば満点の星があるし、
下を見れば踏みしめられる土がある。
前を見続ける事も大事だけれど、たまには違う見方も必要かもしれない。

例えば、泣くしか出来ないそんな日は。