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テーマ:就業規則の作成又は変更の際の意見聴取

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-7B

労働基準法第90条に定める就業規則の作成又は変更の際の意見聴取について、労働組合が故意に意見を表明しない場合又は意見書に労働者を代表する者の氏名を記載しない場合には、意見を聴いたことが客観的に証明できる限り、行政官庁(所轄労働基準監督署長)は、就業規則を受理するよう取り扱うものとされている。

解答:正解

 

-ポイント-

・意見書に労働者代表者の氏名が記載されていない場合

・労働組合が意図的に意見を表明しない場合

⇒意見聴取が行われたことが客観的に証明されれば、所轄労働基準監督署長はその就業規則を受理する取り扱いになるので正解です。

 

■則49条2項(令和3年法改正)

「署名又は記名押印のあるもの」⇒「氏名を記載したもの」に改正。

 

 

■作成の手続(法90条)

1 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

 

2 使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。

 

則49条

1 使用者は、常時10人以上の労働者を使用するに至った場合においては、遅滞なく、法第89条の規定による就業規則の届出を所轄労働基準監督署長にしなければならない。

 

2 法第90条第2項の規定により前項の届出に添付すべき意見を記した書面は、労働者を代表する者の氏名を記載したものでなければならない。

 

■作成の手続(則49条)

1 使用者は、常時10人以上の労働者を使用するに至った場合においては、遅滞なく、法第89条の規定による就業規則の届出を所轄労働基準監督署長にしなければならない。

 

2 法第90条第2項の規定により前項の届出に添付すべき意見を記した書面は、労働者を代表する者の氏名を記載したものでなければならない

 

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テーマ:労働組合との協議等における法的な解釈

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-7A

慣習等により、労働条件の決定変更につき労働組合との協議を必要とする場合は、その旨を必ず就業規則に記載しなければならない。

解答:誤り

 

-ポイント-

通達(昭和23年10月30日基発1575号)からの出題です。

⇒慣習等により、労働条件その他の決定変更につき労働組合との協定、協議又はその経由を必要とする場合、その旨を就業規則に記載するかは、「当事者の任意」とされている。

 

■労働条件の決定変更における労働組合との協議について、就業規則に記載する義務の有無が論点です。

法的には、このような慣習があっても絶対的に記載しなければならないわけではなく、記載の可否は当事者の判断に委ねられているということになります。

 

労働組合との協議等の手続きがあれば、慣習等を必ずしも就業規則に記載しなければならないという論点は誤りになります。

 

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テーマ:使用者による時期指定

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-6E

使用者は、労働基準法第39条第7項の規定により労働者に有給休暇を時季を定めることにより与えるに当たっては、あらかじめ、同項の規定により当該有給休暇を与えることを当該労働者に明らかにした上で、その時季について当該労働者の意見を聴かなければならず、これにより聴取した意見を尊重するよう努めなければならない。

解答:正解

 

-ポイント-

(1)問題文の論点は、「労働者に有給休暇を時季を定めることにより与えるに当たっては」

つまり、「時期を定めて与える」ということで、【使用者による時期指定】の内容になります。

 

(2)使用者による時期指定のポイント(法39条7項)

①有給休暇の時季指定義務 

 ⇒使用者は、労働者に対し有給休暇のうち5日を時季を定めて付与しなければならない。

②労働者の意見の聴取

 ⇒使用者が時季を指定する際は、あらかじめ労働者の意見を聴く義務がある。

③意見を尊重する努力義務 

⇒労働者の意見を聴いた上で、使用者はその意見を尊重するよう努めなければならない。

④1年以内の付与 

⇒有給休暇は、基準日から1年以内に付与する必要がある。

⑤半日単位の付与は可能(時間単位は不可)

 

【令和6年就労条件総合調査の概況】

令和5年1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)をみると、労働者1人平均は16.9日(令和5年調査 17.6日)、このうち労働者が取得した日数は11.0日(同 10.9日)で、取得率は65.3%(同 62.1%)となっており、昭和59年以降最も高くなっている。

 

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テーマ:違法な時間外労働等に対する割増賃金の支払義務の有無

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-6D

労働基準法第37条は、「使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合」における割増賃金の支払について定めているが、労働基準法第33条又は第36条所定の条件を充足していない違法な時間外労働ないしは休日労働に対しても、使用者は同法第37条第1項により割増賃金の支払義務があり、その義務を履行しないときは同法第119条第1号の罰則の適用を免れないとするのが、最高裁判所の判例である。

解答:正解

-ポイント-

違法な時間外労働等に対して、割増賃金の支払義務があり、罰則も適用されます。

 

 ■判例:「小島撚糸事件」

  割増賃金の支払義務は、労働が適法であるか違法であるかに関わらず発生するとする考え方。

 

■問題の解き方

前段の【労働基準法第37条は、「使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合」における割増賃金の支払について定めているが】の個所を正誤の論点とするのは考えにくい。

 

後段の論点

論点(1)

⇒法33条及び法36条の所定の条件を充足していない違法な時間外労働ないしは休日労働に対しても、使用者は割増賃金の支払義務があるのかどうか。

 

論点(2)

⇒その義務を履行しないときは罰則の適用があるのかどうか。

 

後半の論点の(1)及び(2)ともに支払い義務があり、罰則の適用があるので正解。

 

 

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テーマ:労働基準法第36条第3項が定める「限度時間」

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-6C

労働基準法第36条第3項に定める「労働時間を延長して労働させることができる時間」に関する「限度時間」は、1か月について45時間及び1年について360時間(労働基準法第32条の4第1項第2号の対象期間として3か月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあっては、1か月について42時間及び1年について320時間)とされている。

解答:正解

 

-ポイント-

 

「限度時間」に関する内容です。

労働基準法第36条第3項では、36協定に基づいて労働時間を延長できる上限が定められています。

 

【原則】

当該事業場の業務量、時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において限度時間を超えない時間に限定。

限度時間の原則

1.1か月の時間外労働…45時間以内

2.1年の時間外労働…360時間以内

(1年単位の変形労働時間の場合)

1.1か月の時間外労働…42時間

2.1年の時間外労働…320時間

 

【例外】

通常予見することができない業務量の大幅な増加に伴い臨時的に限度時間を

超えて労働させる必要がある場合

⇒36協定に特別条項を定めた場合…特例での時間外労働が可能

(特例の場合の限度時間)

1.1年の時間外労働…720時間

2.1か月(単月)における時間外労働及び休日労働…100時間未満

3.2か月、3か月、4か月、5か月及び

6か月の期間のいずれにおいても、時間外労働及び休日労働が月平均で80時間以内

4.時間外労働が月45時間を超える月数は、1年に6か月以内

(1年単位の変形の場合は42時間)

 

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テーマ:フレックスタイム制の届出に関する問題

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-6B

労働基準法第32条の3に定めるいわゆるフレックスタイム制を実施する際には、清算期間の長さにかかわらず、同条に掲げる事項を定めた労使協定を行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出なければならない。

解答:誤り

 

-ポイント-

清算期間が1箇月以内であれば届出不要のため誤り。

 

 

■フレックスタイム制度採用の条件

1.就業規則その他これに準ずるものに「始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねる旨を定める。 

2.労使協定:労使の書面協定が必要。

2. 清算期間:上限は3か月以内。

3. 清算期間の規定

   (ア)清算期間中の総労働時間:清算期間の1週間平均の労働時間が法定労働時間(40時間及び44時間)を超えない範囲内において清算期間全体の総労働時間(所定労働時間)を定める

 (イ)1か月ごとに区分した各期間ごとの制限

清算期間が1か月を超える場合は、上記(ア)に加えて清算期間をその開始日以後1か月ごとに区分した各期間ごとに当該各期間の1週間平均の労働時間が50時間を超えない範囲内としなければならない。

 

 

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テーマ:休息や仮眠中が「労働時間」に該当するかどうかが論点

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-6A

運転手が2名乗り込んで、1名が往路を全部運転し、もう1名が復路を全部運転することとする場合に、運転しない者が助手席で休息し又は仮眠している時間は労働時間に当たる。

解答:正解

 

-ポイント-

助手席での休息や仮眠中が「労働時間」に該当するかどうかが論点

 

 

労働基準法において、労働時間とは「使用者の指揮命令下に置かれている時間

であり、トラックに乗車している以上、拘束を受けており、緊急時には交代運転や修理の準備を求められる状況にあるため「手待ち時間」と解釈されるため正解です。

 

 

■自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)

(令和6年4月1日から適用)

・タクシー・ハイヤー運転者

・トラック運転者

・バス運転者

上記の3つの運転者に関しては細かく拘束時間や運転時間等が規制されています。

 

■労働時間(法32条)

1 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

 

2 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

 

 

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テーマ:労働者の権利に属する金品(積立金、保証金など)の返還

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-5E

使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品を返還しなければならないが、この賃金又は金品に関して争いがある場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い、又は返還しなければならない。

解答:正解

 

-ポイント-

労働者の死亡または退職時に、権利者からの請求があった場合の使用者の対応に関する問題です。

 

使用者は、請求があれば7日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品(積立金、保証金など)を返還する必要があります。

 

ただし、賃金や金品に争いがある場合

⇒使用者は、「異議のない部分」を7日以内に支払い、または返還する義務が発生。

 

労働者の退職後、速やかに権利を保障することで、労働者やその家族等を保護する仕組みになります。

 

■金品の返還(法23条)

1 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。

 

2 前項の賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中に支払い、又は返還しなければならない。

 

 

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テーマ:天災事変その他やむを得ない事由

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-5D

使用者は、労働者を解雇しようとする場合において、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」には解雇の予告を除外されるが、「天災事変その他やむを得ない事由」には、使用者の重過失による火災で事業場が焼失した場合も含まれる。

解答:誤り

-ポイント-

前半の論点…正解

「使用者は、労働者を解雇しようとする場合において、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」には解雇の予告を除外される。」

 

後半の論点…誤り

「天災事変その他やむを得ない事由には、使用者の重過失による火災で事業場が焼失した場合も含まれる。」

⇒使用者の「重過失」による火災の場合は除外されている(含まれない)ので誤り。

 

 

■「天災事変その他やむを得ない事由」と認められないケース

ある事業場で、事業主が防火設備を整備せず、危険物を無許可で保管していた結果、火災が発生し事業場全体が焼失

⇒解雇予告の除外は適用されなかった。

 

■「天災事変その他やむを得ない事由」と認められたケース

大規模な台風で事業場が浸水し、大部分の設備が使用不能となったケース

⇒労働基準監督署の認定を受けて、解雇予告の除外が適用された。

 

■「やむを得ない事由」とは

予測できない自然災害や突発的な状況で、事業主が社会通念上必要な措置を尽くしても避けられない事態

当然、「故意」や「重大な過失」によって引き起こされた場合は、「やむを得ない事由」には該当しません。

 

■解雇制限(法19条)

1 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条の規定によつて休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第81条の規定によって打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合においては、この限りでない。

 

2 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

 

 

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テーマ:事業主による解雇予告の意思表示

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R2-5C

使用者の行った解雇予告の意思表示は、一般的には取り消すことができないが、労働者が具体的事情の下に自由な判断によって同意を与えた場合には、取り消すことができる。

解答:正解

 

-ポイント-

事業主による解雇予告の意思表示に関する問題です。

原則…取り消しはできない。

例外…労働者が具体的事情の下で、自由な判断をした上で同意をする場合のみ取り消しが可能。

 

一度なされた解雇予告の意思表示を、使用者が、単独でコロコロ撤回・変更していては、労働者も落ち着いて気持ちよく業務にあたることはできません。

仕事が奪われてしまうという大変重たいものになります。

次に向けて、気持ちを整理したり仕事を探したりと大きな分岐点になります。

 

その上で、解雇予告の取り消しに関しては、会社側の都合と労働者側の事情を調整し、労働組合や弁護士等の立ち会いのもと、十分な説明と協議を経て労働者が任意に同意した場合には、取り消しは可能という流れになります。

 

■解雇の予告(法20条)

1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。

 

2 前項の予告の日数は、1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することができる。

 

3 前条第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 

 

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