🎬『大統領の陰謀』
ALL THE PRESIDENT'S MEN (1976)
もう五十年前の作品なんですね。
原題も今さら初めて知りました。けっこう皮肉が効いてるかも。
子供の頃にTVの洋画劇場でなんとなく見た記憶はあるんですが、
今になってDVDを買って初めてちゃんと観ました。
なぜ今になってこんな昔の作品を観ようと思ったのかというと、
一ヶ月ほど前に書いた『未来を花束にして』のブログで
高市政権への危惧を書いたんですが、
それが正に悪い方に的中、いや、予想をはるかに上回る憂慮すべき状況になってて、
この前の選挙以降、日本のメディアに対する不信感が頂点に達しているので
この作品を観たくなりました。
アメリカで1972年に起きた‘ウォーターゲート事件’を元にした作品で、
民主党本部で起きたCIAによる盗聴侵入事件を
ホワイトハウスがもみ消そうとしたというもの。
当初はニクソン大統領再選委員会が犯人グループとされ、
ニクソン政権は関与を否定したが、
ワシントン・ポストの取材記事によって
盗聴事件に政権内部が深く関わっていたことが暴露されたというもの。
本作はそのワシントン・ポストの記者二人を主人公にした作品。
当時はかなりセンセーショナルな事件だったはずで、
子供の頃から‘ウォーターゲート事件’というワードは記憶にずっとありました。
映画ファンとしてはロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンという二大スターの共演というだけでも見ものですが、
アラン・J・パクラ監督は華やかなスターを起用しつつも
描写はリアルなものに徹していて、
普通の作品なら二人の友情ドラマも絡めそうなのに
二人はあくまでも仕事上のパートナーで終始するのがいいです。
とにかくこの実際の事件の顛末をしっかり描こうとした作り手の姿勢は称賛に値します。
だって、ホワイトハウスを悪者として描いている作品だからです。
日本のメディアは地上波テレビだけではなく
主要な新聞各社でさえもうまともな報道ができないことが先の選挙以降露呈されています。
投票日当日に主要紙がデカデカと自民党の広告を載せるという
選挙法違反じゃないかということを平気でやっていました。
自民党の動画がYOUTUBEで1億回以上再生とか、
TVCMは自民党ばかり。
まさに金にものを言わせた自民党のメディア作戦が露骨に展開され、
しかも国民はそれに騙されたフシがあるほどの自民党の大勝。
調子に乗った政権は今度は、
「インフルエンサーを100人雇って憲法改正の世論形成をする」と
小泉大臣が堂々と言う始末。
つまり、メディア操作を国民の税金を使ってやります、
それで国民を騙しますって堂々と言うという信じられない状況になっています。
今回は本作に合わせてメディアの話にとどめておきますが、
このたった一ヶ月間で、高市の独裁者ぶりが予想を遥かに上回る酷さで行われています。
そんな日本の現実に暗澹たる気持ちになっていたので、
本作における記者二人の真実を追い求める姿に引き込まれました。
二人が取材を積み重ねて真相に近づいていく至ってシンプルな展開なのに
2時間18分という長さを感じさせないのは
主役の二人だけにとどまらず、出てくる登場人物がみんななかなか魅力的だったからだと思います。
直接事件に関わってないニクソン再選委員会の人たちも
別に悪い人間というわけではない。
むしろ、証言したら危険なのに 意外に記者に事実を話すんですよね。
考えたらこの人たちはニクソンを応援してるだけで、
そこで犯罪を犯してまでニクソンに勝ってほしいとは思ってない人が多いわけです。
真の悪は政権そのものにあって、そこに段々迫っていく感じが
決して派手な描写はないのに、終盤はなかなかスリリングでした。
基本的には取材する二人のアップが多かった印象ですが、
たまに俯瞰したようなショットが入ると、
それがまるで大きな権力が記者を見張っているように見えて不気味でしたね。
でもそれはイメージだけではなく、実際に監視されていたことが分かります。
これはまさに現代にもというか、現代にこそ当てはまる監視社会の恐ろしさです。
高市はパランティアという、海外ではすでに悪名高い企業の創業者と会見していましたが、
虐殺を続けているイスラエル軍と協力関係にあるような企業の奴の訪問を受けてるんですよ。
こんな企業と手を組んだら日本国民全てのデータが外国企業に握られ、
SNSで少しでも反政府的な発言をしたらピックアップされてしまうでしょう。
本当に恐ろしい監視社会がスグ目の前に来ている恐怖があります。
しかもそんな企業に税金が大量に使われるんです。
1970年代にすでにあった恐怖は、
社会が便利になったからこそ、それを政府が悪用してしまえばとんでもないことになります。
本作の記者二人とその上司、ワシントン・ポスト紙は政権の悪を追求しましたが、
今の日本はどうでしょうか?
主要メディアはテレビも新聞も全くといっていいほどアテになりません。
ボクはヲタクやからXをマメに見ていて、
だからテレビとかでは伝えられないことを知ることができますが、
多くの日本人は今政権で酷いことが行われていることを実感できてない恐れがあります。
国会をないがしろにして高市が自分がいいように作った国民会議を
ある地上波の番組は「首相肝入り国民会議」といって紹介していました。馬鹿か!!?って話ですよ。
政府から監視されていた二人は身の危険を感じますが、
堅物っぽかった上司がそういう局面で味方についてくれたのが凄くよかった。
つまり、ちゃんとワシントン・ポストという組織として政権の悪に挑んだということです。
今現在、トランプも高市も好き放題やって
世界も日本も混沌としています。
日本の怖いところは、日本人の多くがそれに気づいていないように見えることです。
ニクソン大統領は再選を果たしましたが、
二人の記事による報道がきっかけになり
ウォーターゲート事件の関係者は次々と起訴されて有罪に。
結果的にニクソンは辞任に追い込まれました。
やってることのあくどさでニクソンの比じゃないトランプは権力を振りかざして世界秩序を破壊させる勢いです。
高市は日本を破壊しようとしてるようにしか見えない。
日本にも世界にも、本物のジャーナリストがたくさん現れて
今そこにある危機に気づいてない人々に、ボクに真実を伝えてほしいです。
報道ジャーナリストには権力者の不正を暴いてほしいです。
トランプ大統領や高市首相のように 犯罪・不正にまみれた人間が
国のリーダーを続けるのは絶対に間違っています。
次は、同じくニクソン政権下におけるジャーナリズムを描いた
『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』を16日に投稿予定です✑





























































