古川琴音主演『雨降って、ジ・エンド。』は、本音で相手と向き合う大切さがココロに刺さる傑作!! | 【映画とアイドル】

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カチンコ『雨降って、ジ・エンド。』公開中

 

 

 

 

 

 

古川琴音ちゃん主演『雨降って、ジ・エンド。』を

大阪のシネ・ヌーヴォ九条で観て来ました!

 

 

本作の監督 高橋泉さん、来館されてたんですね✑^^

 

子供のころにあった街の映画館みたいな趣が最高です。

 

 

シネ・ヌーヴォは二階堂ふみちゃんの『ほとりの朔子』以来十年振りかな。

まだブログはmixiメインだった頃なので

こっちではブログ書いてません。

 

 

 

 

琴音ちゃんのことは『街の上で』の予告を見て以来気になってて

NHKドラマ『アイドル』で初めてちゃんと演技を観たんやったかな。

 

そして今年、主演映画の『みなに幸あれ』を映画館で観て

琴音ちゃんの演技が素晴らしく、

そしてもちろん可愛かったので^^

本作も楽しみにしていました♪

 

 

 

 

【核心には触れませんが、大まかな設定・作風には触れます】

 

 

 

 

 

ボクはこの特報を一回見たくらいで

ほぼ予備知識なしで観に行きましたが、

これから観る方も、ネタバレは避けて観に行くことをオススメします。

 

そうは言っても、

ネタバレを避けてても情報が目に入ってしまうのが今の時代。

ボクは本作に関する

気になる論評を目にしてしまっていました。

 

それは要約すると―

 

 

 

 

 

 

「よくこれを映画にできたな」、というようなものでした。

 

それは、映画にするにはリスキーな内容を扱っているという意味とボクは捉えたので、

実際に観ている間、ある意味警戒して観ていました。

 

 

 

琴音ちゃん演じる カメラマン志望の日和と

ピエロの扮装をした中年の雨森の出会いと

そこからの二人のやりとりが物語のメインになるので、

そのリスキーな要素が雨森の方にあるのは容易に想像できました。

 

 

雨森を演じた廣末哲万(ひろすえひろまさ)さんをボクは知らなかったんですが、

それが良かったのか、

この中年ピエロが良い人なのか?、それとも危ない奴なのか?

判然としない状態でストーリーに引き込まれていきます。

 

 

この雨森のキャラがどう転ぶか?で

この作品のカラーが決定づけられるのは

観ているうちに分かってきますが、

本作の素晴らしいところは

雨森の本性を知った日和と観客の気持ちがシンクロするように撮られているところです。

少なくともボクは

ラストは完全に日和の気持ちとシンクロしました。

だから泣きそうになったんですが、

そこで素直には泣けなかったところも本作の面白さと言えます。

それが何故かはネタバレになるので書けませんが、

居心地の悪さと居心地の良さ、

考えさせられる深いテーマ性と、

誰もが共感できるであろうシンプルなテーマ、

この、一見相反するものが作品の中で行ったり来たりすることで

ボクら観客も感情を揺さぶられますが、

それがこれみよがしには激しく揺さぶらない。

 

中年ピエロのキャラは突飛ではあるけど、

本作の物語はあくまでも

ボクたちの日常の延長線上にあるから

不思議なほど入り込めるんです。

 

 

 

 

 

公式のXには「予測不能な純愛ラブストーリー」、

【全国順次公開中🎬】雨降って、ジ・エンド。☔️/彼女はなぜ、猿を逃したか?🙈(@amefuttetheemd)さん / X

サイトによっては「OLと中年ピエロのラブストーリー」などと紹介されていますが、

ボクの感覚では本作は“ラブストーリー”とは思えません。

それは いい意味で。

 

 

 

 

 

派遣社員の日和も、ピエロをやっている雨森も、

それなりに自身のアイデンティティーを保ってるように見えながらも

決して幸せには見えない。

それは日和の職場の友達も嫌味な上司も同じ。

みんなどこか満たされていない感じがする。

 

ボクは二年ほど前から自分自身がそういう状態に陥って以来、

映画などにおけるその手の登場人物やストーリーに凄く感情移入できるようになりました。

 

本作においても、

サブエピソードでありながらも、グッと胸を締め付けられるシーンがありました。

 

 

人間誰しも辛いことがある―。

しかし、その始まりは人によってそれぞれ違うと思います。

 

本作はそこを掘り下げることによって

人間というものの根源にまで迫っているように見えました。

少し大げさな書き方になりましたが、

少なくともボクの胸には強く響くものがありました。

 

本作の素晴らしいところは

90分未満という短い尺でそこまで描けているところです。

本作の世界観が心地よくなってたボクは

(あと2~30分は観たかった)と思いました。

 

 

 

 

パッと見のルックとは違って

人間の根源に迫る深いテーマを描きながらも

そこにあるアンサー=答えは至ってシンプル。

ボクにはそれが最高に気持ちよく

最高に感動的やったから泣きそうになりましたが、

本作が扱った題材が頭をよぎったら

(泣くのは違うか?)と思ってしまいました。

 

でも、その微妙な居心地の悪さも本作の魅力やと思います。

それこそが人間のリアルな部分なんです。

 

100%スッキリするようなお話ではなかっただけに

シンプルな答えがより一層気持ちよく感じられました。

 

 

 

 

 

最初は嘘から始まったような日和と雨森の関係でしたが、

二人がそれぞれ本当の姿を相手にさらけ出してから

さらに作品世界に入り込めました。

 

本音を言うことは時として相手を傷付けてしまうかもしれません。

でも、本気で目の前の相手と向き合おうと思ったら

その人の前で嘘は付けないんです。

ボクのブログを読んで下さってる方は

ボクが本音を書く人間やと分かって下さってると思いますが、

時としてそれが反発を招くこともあります。

大好きな人に嫌われることもあります。

でも、日和と雨森は違いました。

本音をお互い相手にぶつけることによって

その、お互いの本性からは辿り着けそうにないハッピーエンドを目指そうとするんです。

ボクはそこにこそ感動を覚えました。

人間誰でも幸せを追い求めることができるんや、と。

その結果はもちろんココでは書きません。

 

 

 

 

【ここから先は観た方だけ読んで下さい】

 

 

 

 

 

 

 

 

『雨降って、ジ・エンド。』というタイトルは

“雨降って地固まる”のもじりやと思うんですが、

ボクは観終わって映画館をあとにしながら

本作が 『雨降って、ジ・エンド。』というタイトルを見事に回収していたことに気づきました。

その瞬間、

フッと笑えたとき、

この映画がボクに幸せをくれたことを実感したんです♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界はこんなにもカラフル!!