『イコライザー2』~最強でありながら、隣人に手を差し伸べる優しさこそがロバート・マッコール!! | 【映画とアイドル】

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THE EQUALIZER2 (2018)

 

 

 

 

 

 

【ネタバレ込み】

 

 

 

 

 

 

いつもなら新作の『THE FINAL』を観る前に

復習として観るところですが、

ぶっちゃけこの『2』は

映画館で観た時、期待外れやったんですよね。

まぁ 一作目が面白過ぎたからハードル高かったってのもありますが、

正直展開にノレなかった。

 

その時のブログ⤵

自分のブログを読み返してみて『THE FINAL』が

ボクが期待したような作品になってたことが自分自身分かりました^^

 

 

今回は『3』を観て

あらためて デンゼル・ワシントン演じる

ロバート・マッコールというキャラクターが大好きになったので、

劇場で観て以来五年ぶりに観たら

フツーに楽しめました(^^♪

 

とは言っても一作目に遠く及ばないのは変わらないし、

シリーズの中で一番落ちるのは間違いないです。

ただ、三作とも違うノリの作品になってるのは面白いです。

 

三作品とも撮ったアントワーン・フークア監督の技量を感じますね!

 

五年前のブログと重複するところもありますが、

さらに細かく振り返ってみたいと思います。

 

 

まずオープニングシーンが美しい!

スケール感もあって意外な出だしになっているのも面白い。

 

 

マッコールは悪党にも生き残るための選択のチャンスを与えますが、

その答えを見せない演出もニクいです。

 

 

 

 

 

大悪党には見えない金持ちのバカ息子に選択の機会を与えないから

(えっ?!)って一瞬思いますが、

マッコールは女性を食い物にするような輩がとにかく許せないタチなんですね。

一作目もそうやったし。

 

 

マッコールがタクシーみたいな配車サービスの仕事をやっているから、

どうしたって名作『タクシー・ドライバー』を思い出しますが、

この仕事によって街の悪党をたまたま見つけたりするから

この設定はよかった。

このシリーズでは珍しい

カーアクション的な見せ場を盛り込むことにも成功。

 

 

ここで 車の中で人を殺したから車を処分しますが、

結局マッコールが普通の稼業では生きていけない切なさを感じました。

 

 

程よく鋭い見せ場が配されてるのはさすがですが、

本作、中盤くらいまでは物語の軸がボクには見えませんでした。

 

 

DIA(国防情報局)の特殊工作員時代の同僚スーザンが殺されてから

親友だった彼女の復讐という軸ができて、

その殺人の真相に迫る展開が見どころになりますが、

それなりに楽しめるものの

なんか普通の刑事モノみたいになってしまいます。

 

しかも敵が 元相棒でDIAの現役工作員やから

同じ警察を敵に回した『ダーティハリー2』みたいになってしまう。

こういう展開になると

善と悪の境が曖昧になってしまうというか、

一作目のロシアンマフィアや三作目のイタリアンマフィアみたいな

わかりやすい敵役にした方が

ヴィジランテものとしては絶対盛り上がると思うんよな~。

 

あと、一作目のマートン・ソーカス演じる悪玉は健闘してたと思うけど、

二作目と三作目の敵弱過ぎんか?(笑)

 

いやいや、マッコールが強過ぎるんやなw(^^;

 

 

 

 

 

だからクライマックスの対決も

舞台設定と映像がなかなかよくできてる割には盛り上がりに欠けますが

マッコールのある種狂気じみたところを感じさせるシーンもあるのはいいです。

 

 

 

 

 

 

今回は楽しめたというワリには文句ばかり書いてしまいましたが、

マッコールが近所の黒人の高校生と交流をもつエピソードは良かったです!

 

目の前の若者が道を外れてしまうのを見過ごすことができない、

それこそがマッコールという男ですから!!

 

 

 

若者だけではなく、老人にも手を差し伸べるのがマッコールで、

ここのエピソードでスーザンとの関係性が活きるエピソードも鮮やかでした!

 

瞬殺のアクションシーンより

実はこういうところこそが本シリーズの良さなんですよね!!(^_-)/

 

 

 

 

 

本作はDIAの元同僚の復讐と

元同僚との対決という基本的なストーリーは

個人的には『イコライザー』らしくないと思いましたが、

そこにイコライザーならではのアクションシーンと

エピソードはきっちり入れてるところはシリーズものとしてマル。

ただしそれらが上手く融合しているとは

今回の鑑賞でも思えませんでした。

 

 

しかし、マッコールが昔の同僚と絡むことで

自身の過去とも向き合うのがもう一つのテーマになっているところはいいと今回思いました。

 

 

 

ワシントンの演技とフークア監督の演出によって

一作目から完成されたかのようなキャラクターだったマッコールが、

二作目・三作目と確実に成長しているのが素晴らしいし、

人は晩年になっても幸せになれるし、

善人は幸せになるべき、という明確なメッセージも気持ちいいです。

 

 

 

ただ、今回ひとつ引っ掛かったのは

敵が元相棒ということで、マッコールがその家族と触れ合うシーンがあって、

ボクにも娘が二人いるから、

家庭では良き父親みたいだった敵がマッコールに殺されたあとの

あの家族の悲しみが頭をよぎってしまったんですよね。

 

マッコールは自分が制裁を下す相手にも家族がいることを分かった上でその相手を殺すし、だからこそ常に何かに葛藤してるかのようなんですが、

今回はリアルにその家族を見せられてるから

少し引っ掛かってしまいました。

 

でも、自分にとって大切な人を殺したような相手は許さないところがマッコールのキャラの良さであるのは間違いないので、

そこはまた観た時に受け入れられるかと思います。

 

 

『THE FINAL』をこれから観られる方には

先にこの『2』を観ておくことをお勧めします。

 

ボクは『3』を観終わった瞬間

(『2』復習しとけばよかったぁ~‥!)と後悔しましたから(^^;

 

 

 

そういえば、好きな俳優さんやのにビル・プルマンが出てたこと完璧に忘れてましたw

でも、奥さんの方がメインキャラやから、

この存在感の無さもwプルマンのよいところなんですよね^^

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子供はもちろん

若者も老人も

良い人間が不当に不幸になるのは間違っている。

 

 

こんな世の中やからこそ

映画の中でくらい善人には幸せになってほしい。

ロバート・マッコールという

勧善懲悪を体現する男に

そんな思いを重ねて観ていました。