1.購入動機
22Fでメイプル指板のストラトが欲しかったからです。今回候補となったのは、FenderのPlayerシリーズと、Hybridシリーズ(買ったのはこっち)。コンセプトとしてはPayerはモダンな操作性×Fenderらしさ、Hybridはトラディショナルな見た目×モダンな操作性というものになっていますが、スペック見た感じよく違いが分からなかったので、実際に弾き比べてきました。レビューします。
2.レビュー
操作性
弾き易さに関してはPlayerと殆ど変わらないです。PlayerとHybridのネックシェイプは共にモダンCなのですが、Hybridは指板サイドが滑らか(サイドスキャロップとは違います)になっており、運指時の指板アクセスが気持ち滑らかです。これはあくまで気遣いレベルであってもなくてもという感じ。あと、ネック全体がサテン仕上げになっていて、サラサラしてて気持ちいいですね。
今や定番のモダンCシェイプですが、今まで吉田はあんまり弾いたことがありませんでした。実際に弾いてみると、どのポジションでも握れる丸みがあって弾きやすいです。吉田的には平たいCシェイプよりも弾き易く感じます。
音質
Playerはピキーン!プリーン!と高音~超高音域の倍音が元気にハジけるのに対し、Hybridはプーン!と高域が寸詰まりしているかのような感じです。通常のストラトの音作りだと若干音像がボケたような音がします。
これはあくまでPlayerと比べて高音が出ていないということであり、音がこもっているとか至極分離が悪いわけではないです。メイプル指板らしさをPlayerが100%だとすると、Hybridは30%くらいです。ここらへんを期待するとがっかりするかもしれません。
低音域はタイトながら十分に出ておりペラい感じはないです。中音域は少し潰れて滲んだようなニュアンスで、温かみのある音がします。そのため、トラディショナルなストラトの音作りと異なり、チューブスクリーマーみたいな中音域にレンジを狭めたエフェクターを使うと、高音域が伸びずアタックも出にくいのであんまり相性が良くない印象です。アンプ直とか現代的なワイドレンジなエフェクターのほうが相性良いと思われます。
また、この音質は0.1μFのトーンコンデンサが回路についてることでナローレンジになっていると推測し、リアのトーン結線を切断したのですが根本的な音質に変化はありませんでした。この高次倍音が少なく、ちょっと味気ない感じはピックアップの特性によるものと思われます。
品質
作りは全体的に丁寧で好印象です。持った感じネックの剛性が高いように感じました。また、吊るしのギターなのに調整状態が完璧でした(これは店員さんのおかげです)。今回比較対象となったPlayerも品質的には申し分ないというか、めざとく探さないと粗も無く、PlayerとHybridの値段なりのグレードの違いを感じませんでした。色が逆だったらPlayer買ってたと思います。
3.総括
Hybridに関して、若干ネガティブなレビューになりましたが、メイプル指板の見た目が好きだけど派手な高音が苦手な人にはあっていると思います。見た目通りのトラディショナルな音を欲するなら間違いなくPlayer一択です。スペックは似てますが、出音は全然違うのでご注意ください。
おしまい☆
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