ついにニッポンにさよなら!?
いえ、友人たちの子供たちの話です。
秋の入学に合わせて、イギリスやアメリカの名門校に旅立ったそうです。
小さい頃からインターナショナルスクールに通ったその子たちは、大学受験のSAT対策の予備校を除けば塾に通ったことはなく、音楽や演劇、美術などアートの分野でも豊かな教育を受けて育ちました。
大学も自分で志望校決めて、勉強して、出願。
そしてこの秋、それぞれ名門の大学へ。
連絡をくれて話をきいたときは正直驚きました。
だって、どの子の進学先もそうそう入れない大学です。
以下、会話の抜粋。
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Pingtung: そのうち、○○くん・ちゃんが成田悠輔みたいにメディアに登場したりするのかな
友人: 誰、それ
Pingtung: あ、このところ個人的に気になってるAIの学者。ダメなニッポンの分析とか立て直しの処方箋とか呟いてる人
友人: あぁ、そういう発想、ないな。あの子たちもう日本には帰ってこないわよ。だって帰って来る理由ある?
Pingtung: ・・・だよね~。(いつのまにか停滞ニッポンにどっぷりつかった自分の視野の狭さを恥じました)
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日本に帰ってくる気はない。
外資系に就職しても日本に帰ってきたら日本人用の給与水準になる。
研究者になっても、日本の大学ではやりたいことができないし、プレゼンスもない。
沈む船から逃げるネズミ
富裕層の海外移住はだいぶ前からブーム。
優秀な人が外に出て行くのはちょっと寂しいけど、行けるなら行くべき。
上記友人のようなルート(インター→留学路線)は、日本を出ようという志と以下のおカネがあれば実現できます。
インターナショナルスクールからアメリカの私立大学に行く場合の教育費は、約7300万円。
同様にイギリスの大学に行く場合の教育費は、約6000万円。(←イギリスの大学は3年で学部が終わる)
一方、日本で小学校から大学まで私立に通った(日本の私立路線)場合の教育費は、3100万円。
やや乱暴な試算ですが、差額はざっくり3000万円から4000万円(国公立ならざっと5000万円)。
実際には大学院に進学する場合が多いし、その他に眼に見えないおカネが飛んでいきますが、本人のやる気と親の財力があれば乗り越えられます。
ビンボーになったニッポンの懐具合もありますが、本当の問題は内向きな国民性。
多様性を求める海外のトップスクールでは、(特に中国人が減ったアメリカでは)アジア系の中で、日本人(←過去30年間減少がとまらない)の、さらに女性の志願者はかなり有利らしいです。
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そんな、グローバルな子供たちをはた目に、日本の、それも田舎に引っ込んだわが娘
授業料は、年間55万円。
アイビーリーグやオックスブリッジのざっくり10分の1。
これをありがたいとみるか、やばいとみるか。
答えは相当やばい、です。
ニューヨークの大戸屋のしまほっけ定食(約5000円)の
(Ootoya New York webより)
5分の1で食べられる日本の大戸屋のしまほっけ定食(980円)
(大戸屋webより)
の倍のディスカウント率。
ここまで安くても、富裕層は日本の教育は受ける価値なし、と海外へ
なんだか・・・すっかり置いてかれました
親ガチャを地で行く世界。サンデル教授の言葉もかすみます。
遊びほうけて日に焼けた娘の顔を見ながら思います。
せいぜい体鍛えて、革命が起きたり難民になる日に備えようね。