「夢幻諸島から」 クリストファー・プリースト
「逆転世界」などの独自の世界を描くSF作家クリストファー・プリーストの短編集。
といっても単なる短編集ではなくて、ある架空の惑星にある「夢幻諸島」(ドリーム・アーキペラゴ)と呼ばれる島々それぞれについての観光ガイドになっています。島一個に短編一篇。
この架空の惑星は、なにか時空がおかしなことになっていて、地図を作成することができなくて、それぞれの島の正確な位置は誰もしらないけれど、フェリーを乗りついでいくとたどりつくことができるのです。もう、この辺の設定からプリースト節炸裂です。しびれます。
さらに、各島の物語には、ちょっとづつ共通の登場人物が出てくることに1/4ぐらいあたりまで読んだところで気が付きます。それらの人物はどれも画家、小説家、彫刻家、役者だったりして、この世界の「セレブ」みたいなのです。そしてそれらの人物の物語が複雑に交錯しはじめる。
一回読んだだけでは全体の構成が把握できません。誰かこの本を解説した Wiki立ててくれませんでしょうか?
なんとなくブラッドベリの「火星年代記」を思い起こしました。
非常に困難だと思いますが映画化されたりしないでしょうかね。「奇術師」は映画化されましたが、あれは普通の小説でした。
名作ぞろいの新ハヤカワSFシリーズです。次は「ブラックアウト」かな。
「繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史」 マット・リドレー

以前分厚い上下巻の単行本だったのが文庫化。値段が1/3に。600ページの長い本です。
著者の主張は種としての現生人類が繁栄するにいたったのは「分業」「交換」の能力を取得したことにあり、その後の現代にいたるまでの文明史をその視点で解読するのものです。
農業、エネルギー、都市化、発明、などについて、多くの例、数字を挙げて説明していて、説得力があります。
政治支配が専制化して、縦に硬直的になると、産業が自給自足志向になり生産性が下がり衰退し、交易を推進する勢力に覇権を奪われるというサイクルで歴史が動いている、という説は現代社会をみてもなるほどと思います。
農業については、そもそも、20世紀初めに窒素合成による化学肥料により飛躍的に生産性が高まったことでマルサスの「人口論」による人口破綻はおこらず、その後の様々な農業技術で現代文明は維持可能になっている、ということが説明されています。遺伝子組み換えへの反対がアフリカの農業の疎外要因になっていることも指摘しています。
ともすれば、現代文明は自然を破壊しつつあって、人類の未来は暗い、昔を見直そう、みたいな話に日本でも海外でもよく言われるようですが、実際に100年前,200年前の平均的な人間の生活を想像するととても好ましいものとは思えません。映画とかに出てくるのは恵まれた人たちの生活が大半でしょう。
ということで、人類はこのまま、本能の赴くまま、新しいことをやりつづけている限り繁栄は続く、という結論です。
ちょっと資本主義社会をもちあげる意図もあうような気もしますが、数値的な根拠なしに「自然回帰」とかを主張するよりは説得力のある一冊です。
ツール・ド・東北(落車編)
これがその現場です。奥の下り坂から下りてきて曲がったところに道路工事跡の段差がありその衝撃で転倒してしまいました。時速40キロ以上出ていたかもしれません。
この場所で自転車を停めている人がいたので気をつけなきゃ、と思った瞬間に転倒して、気が付くと自転車ごと反対方向向けになって道路に倒れてました。
色々痛いのですが、立ちあがることはできたので、最悪の事態ではないことはわかりました。ですが左肩が痛いです。折れたかどうかはわかりませんがリタイアです。
丁度、私のすぐ後ろをオフィシャルの方が走っておられて、その方他数人の方に助けてもらいながら路肩に座り込みました。
オフィシャルの方に救護車を呼んでもらいます。その後、警察の方と自転車で走っていた日本赤十字のドクターの方が来られます。結局、警察の方に救急車を呼んでのらうことに。
救急車は石巻からくるので40分ぐらいかかりました。待つ間に、「落車なう」とかTweetしたりします。警察の方の事故調書づくりにも協力します。見ていると、この場所では段差でボトルやライトを落とす人が多かったです。
救急車が到着してストレッチャーに乗せられ、石巻赤十字病院に向かいます。後ろの窓から時々走っている自転車が見えます。くやしいなあ。人生初救急車。「救急車なう」とかは不謹慎だと思うのでやらなかったです。血圧や心拍を測定されます。
病院に着くと、救急外来へ。新しくてテキパキした病院です。なぜかリンゲル液の点滴されたり、内臓の超音波エコーみたり、足の付け根から採血したりします。内出血がないか調べるんでしょうね。腰、胸、肩、手首などのレントゲンを撮って「左鎖骨がきれいに折れてます。左手の小指の根元の方の骨もおれてます。」との診断です。あーあ、やっぱり。
小指の方は局部麻酔をしてX線テレビというので見ながら骨を正しい位置に並べ直してギプスで固めて完了。3週間ぐらういでつながるそうです。
肩のほうは,本格的な治療が必要なので、鎖骨ベルトという肩を広げておくものをつけてもらい完了。治療は手術かギプスなどで固定する自力再建の両方があるそうです。ここの病院だと一泊で手術できる、ということなんでやってもらおうかとも思いましたが週末なので、緊急じゃない手術はできないそうなので、3時ごろ緊急外来から歩いて退院。
長袖のジャージは脱いでしまい黒い冬用アンダーシャツ(一見Tシャツ)の上に三角巾、鎖骨ベルトという姿で、お金はらったり、病院の外の薬局に処方された鎮痛剤ロキソニンをもらいにいったりします。
病院のロビーから大会本部に電話して、事故現場から回収した自転車を着払いの西濃運輸カンガルー便で自宅に送ってもらう手配をお願いすることができたので一安心。後は自分さえ東京に帰ればいいのです。
同行のTさんに連絡してゴール後に病院まで車で迎えにきていただくことに。病院は会場のすぐそばでラッキーでした。その後、渋滞のなか仙台までもどると、もう7時前でした。私は元々もう一泊する予定だったのでホテルで降ろしてもらい、Tさんは急いで車を返して新幹線へ。今回はTさんにお世話になりっぱなしです。お世話になりました。
病院を出るときに、持ち物、着ていたもの、ヘルメットなど、一式をビニール袋にいれて渡されました。ホテルにもどってからよく見ると。
ジャージの背中がボロボロに!そこをぶつけた覚えはないのですが。不思議です。
ヘルメットは左側が割れてました。スチロール製で壊れることでショックを吸収する仕組みのものですが、効果は十分あったようです。頭をぶつけた覚えは全くないです。
翌朝、ホテルから荷物の入ったバックパックを宅急便で送り、三角巾姿で楽天優勝セールが始まる前に新幹線で帰りました。
今年、新しいカーボン車になってから落車は三回目、事故は2回目です。しばらく乗れないですが、来年はより注意しようと思います。
明日、近所の病院に鎖骨を見てもらいにいきます。
皆様も、自転車の下り道では注意しましょう。
今回は、骨折のなかでは影響の少ない鎖骨と小指、しかも左側だったり、大会スタッフが自転車の片づけや配送手配をしてくれたり、同行のTさんに車に乗せてもらえたり、ホテルを一泊余分にとってあったり、不幸中の幸いのことがいろいろあって困ったことにならないで済みました。



