ナカコナイト2 中子真治 トークショー

中子真治という名前を久しぶりに見ました。1980年前後に私はこの人が雑誌「奇想天外」とかに書くアメリカ特撮SF映画の記事を熱心に読み、この写真の「超SF映画」という馬鹿でかいSF映画の編年式カタログを愛読してました。この本は1980年に出版され、メリエスの「月世界旅行」に始まり「スターウォーズ 帝国の逆襲」に終わる、という特撮映画の本でした。
私がB級映画ファンなのはこの人の影響がかなりあると思います。
中子真治さんはいつからか、全く映画評とか書かなくなり、多分、20年以上彼の名前を目にすることはなかったです。その人本人が、出てきてトークショーをする、というのを知り、チケットを買って 12/6夜 新宿歌舞伎町の「ロフトプラスワン」に行ってきました。
場所は歌舞伎町ど真ん中でしかもビルの地下2階という怪しげな場所です。どうも、サブカル系のイベント専門の場所らしい。
スタート15分ぐらい前にいったら、すでに熱心な中子ファンでほぼ満員(100人ぐらい?)、なぜかステージ目の前の最前列が一個だけ空席だったのでそこのすわれてラッキー!
ステージのテーブルの私の目の前にはこんなものが....
これは映画「ブレードランナー」のブラスター銃のレプリカで、最近、中子さんは、こういうものを製造して売る、ということをしているそうです。この最上位モデルは85000円。もう売り切れてます。
他の商品などは
http://www.tomenosuke.com/blaster/
で。
今回のトークショーは、中子さんの過去の映画評論、インタビューなどを集めたこの本の出版記念を兼ねているようです。
不覚にも私はこの本(「中子真治SF映画評集成」)がすでに出版されていることを知らなかったです。どうもこの本の企画段階で「ナカコナイト」という一回目のトークショーが去年あったらしいです。

これが現在の中子真治さんです。多分60ちょっと過ぎ。私がこの人の映画評とかを読んでいた20代のころはイベントとかでも見た記憶がないです。おもにカリフォルニアにいたので、日本のイベントとかには来てなかったかも。
トークショーは、中子さんと当時「スターログ」の副編集長だった高橋さん(右の方)に、現役の映画関係者(「映画秘宝」方面)の人たちがいろいろ聞く、という濃ゆい形式で3時間たっぷり。
ダン・オヴァノンとか、ロブ・ボティーン、スピルバーグとかとの付き合いのエピソードとか、なんでも見えるようにしてしまう最近のジェームズ・キャメロンの映画への辛口トークとか、中子トークをたっぷり楽しめました。
最後に観客全員に中子さん提供のポスター、カタログ、グッズとかがあたる抽選会までありました。私はグッズの展示会のカタログもらいました。
というわけで「スターウォーズ」が現れる前後のアメリカSF映画についてひたすら語る、という楽しい一夜でした。こんな、ナローな話題でちゃんとイベントができる東京は深いです。
次は「ブレードランナー」だけ語る会か、「スターログ」だけ語る会をしよう、ということになってました。
「神の左手」 (ポール・ホフマン)
なんの予備知識もなく、書店で手に取った分厚いこの本を買ってしまった。題名からなんとなくSF系かと思ったらファンタジー系、しかも暗いやつでした。
そっち方面に詳しいかたでしたら「ゴーメンガースト」と「薔薇の名前」と「指輪物語」が一緒になったような、といえばわかっていただけるでしょうか。 かなり悲惨、残酷なシーンが続きます。
主人公は謎の「サンクチュアリ」という巨大な「ゴーメンガースト」的な修道院城塞に閉じ込められて育ち、ひたすら血なまぐさい戦闘訓練だけをされてきます。「薔薇の名前」的に恐ろしい秘密の儀式みたいなのがあって、それに巻き込まれた主人公と仲間3名は、なんとか逃げ出し「指輪物語」的な騎士団の国に逃げ込み.....
みたいな具合です。お姫様、愚かな領主、わがままな王子、とか定番のキャラもでてきます。中ごろからお話しはドンドン展開し、すぐ読めます。そして、最後に当然「意外な結末」で次巻に続きます。
二巻目は「悪魔の右手」でこれはもう邦訳があるので、急いで読もうとおもいますが、完結編の三巻目は原書は出ているのですが、邦訳がまだです。想像では次の2冊で、主人公が成長するとともにこの謎の世界の仕組みが徐々にあきらかになっていくのではないかと思いますが、期待はずれの場合もよくあるので...
最近「本の雑誌」とか読まなくなったので、この手の本の情報に疎いのですが、ちょっとは話題になってるんでしょうかね。
「猿猴」 田中敬文

なんとなく、書店で手に取って買った一冊。いわゆる伝奇ホラーアクション小説。古代からつながる「猿」にまつわるあれやこれやが出てきて、それに巻き込まれた集団が謎の集団と対決する、というよくあるパターンです。
このジャンルはいかにもっともらしくホラ話をリアルに語ることが大事なんですが、ちょっと軽すぎですね。お話もあまりに主人公に都合よく進む。
この分野の大名作、半村良の「石の血脈」レベルは難しいでしょうが、せめて高橋克彦の「総門谷」シリーズや「竜の棺」シリーズなみには掻き込んでほしかったものです。
ネタの発想はいいとおもうんです。でも、xxx教団のみんなで「猿の惑星」の映画をありがたそうに見てる、とか安易すぎ。まじめに嘘は書きましょう。



